「皇室典範改正案」に自民・維新・国民民主・中道・参政が賛成へ...の画像はこちら >>



 今国会で成立の目処が立った「皇室典範改正案」に批判が殺到している。



 法案の中身があまりにも穴だらけな上、皇室の歴史にもそぐわな点が多い。



 まず皇室の歴史において存在した「女性天皇」を認めないという点だ。現在の皇室典範で女性天皇は認められていないが、そもそも「皇室典範」自体、明治時代になって作られたものである。江戸時代の国学者本居宣長は、『古事記伝』などの研究を通じ、女性が天皇に即位するためには「天皇の正当な子孫(天皇の子)」であることが不可欠であると整理したことが知られている。



 現在、改正案にあがっている「旧宮家の子を養子にする」というお題目に「男系男子を残す」とあるが、旧宮家と皇室の男系との繋がりは、約600年前の室町時代にまで遡る必要がある。そして2005年の政府有識者会議では、旧宮家の皇族復帰(男系継承の維持)について国民の理解を得ることが困難であるとして否定的な結論が出ているが、改正案では無視をしている。



 次に問題となるのが、民間人となった旧宮家の養子が皇位継承できる点だ。政府は「可能性がある」と誤魔化しているが、元民間人が天皇になることを否定していない。直子である愛子様は女性というだけで皇位継承することができないままだ。



 しかも6月の衆院内閣委員会で中道改革連合の長妻昭議員から「これまで非皇族が養子により皇族となった先例はあるか」と質問されると、「非皇族として生まれた方が皇族の養子となり皇族となった例はない」と答弁。皇室の歴史にないことをやろうとしていることを認めたのだ。



 さらに「愛子さまを皇太子に」と皇室典範の改正を求め、7万9210人分の署名を提出するも自民党は受け取りを拒否。国民の声を聞かずに法案成立を目指すことを明らかに。

こうした姿勢にSNS上ではこうした声が投稿されている。



《天皇の子が天皇になれなくて一般人だった国民の子が天皇になるという呆れはててものも言えない法案が通されようとしている これをクーデターと言わずなんと言えば良いのだろう こんな事態になってしまって陛下に申し訳なくて敬宮様にも申し訳なくて皇后陛下にも申し訳なくて胸が締め付けられる》



 元大阪市長の橋下徹氏も自身のXで問題点を指摘。



《今回の皇室典範法改正案は、皇位継承権を曖昧にさせるとんでも法案。皇位継承を安定させるために男系男子絶対派が作ったが、それが皇位継承権を不安定にさせるというジョークみたいな法案。浅知恵法案はボロを出す》



 鳩山由紀夫元首相も以下のコメントを投稿した。



《首藤信彦君から話を聞いた。旧宮家・養子問題はすべて国民は法の下に平等であり、社会的身分や門地で差別されず、華族制度は認めないとする憲法14条違反であると。さらに、天皇は国民の総意に基かねばならないが、女性天皇排除の皇室典範改正法案は国民の総意ではないと。まさにその通りである》



 有志の女性史研究家らは、古代の皇位継承や女性天皇に関する研究を国会審議に反映するよう求める要望書を野党に提出。要望書には、弥生時代から古墳時代には卑弥呼をはじめとして多くの女性首長が政治に関与し、7~8世紀にかけて8代6人、近世には2代2人の女性天皇が誕生していると指摘。「古代における天皇の継承には父母両方から受け継ぐ『双系制』が基盤にあった」と述べている。



 そして自民党内からも批判の声が。

船田元・元経済企画庁長官が自身のHPで「国会の総意から逸脱したものと言わざるを得ない」と苦言を呈した。7月7日に日本ペンクラブ女性作家委員会は、性差別を助長する皇室典範の改正に断固反対の声明を出した。



 10日に開かれる特別委員会で1日だけ審議され、同日に自民、維新、国民民主、中道、参政の賛成で可決される見通しだ。6月に毎日新聞が調査した結果では女性天皇を望む声も多く見られたが、彼らにとって「国民の声」はノイズでしかないだろう。



文:BEST T!MES編集部

編集部おすすめ