選手村として大型客船なども利用し、コストカットを図っている今回のアジア大会。しかし、現場では混乱が広まっている(C)Getty Images

 開幕を前にアスリートたちから不満が噴出するアクシデントが起きている。

32年振りに日本で開催される愛知・名古屋アジア大会だ。

 19日の開会式に向け、各国のアスリートたちが続々と入国。競技開始に向けた準備を進めようとしている中で、一部で不満の声が上がっているのが、大会運営側のホスピタリティ面だ。

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 とりわけ問題視されているのは、選手たちの拠点となる宿泊施設の環境面だ。

 今大会は“異例”の選手村が活用されている。当初は大会後にマンションとなる想定の新築宿舎を建設予定だったものの、建築資材の高騰で断念。ホテルなどの既存の宿泊施設に9000人、大型クルーズ船に4000人、船とコンテナハウスに2000人を滞在させる分散型に落ち着いた。

 しかし、通常とは異なる分散型によって現場が混乱。連携が取れていない運営担当者たちも情報を把握しきれておらず、各国選手団がレセプションや空港で長時間の立ち往生を余儀なくされる事態が起きているという。インドの日刊紙『India Times』は「陸上競技選手団は午前10時に宿泊予定だったホテルに到着してから4時間以上も待ちぼうけにされる大変な騒動に遭った」と指摘。男子チーム側に朝食が容易されていなかったとする関係者の証言を伝えている。

「男子チーム全員がホテルで朝食をとれなかった。

ただ、ホテルのスタッフからは、選手たちに朝食を提供するよう知らせを受けていなかったと言っていた。だから、多くの選手が練習初日の朝に、何も食べられなかった。数人は外に出て何とか食べ物を手に入れたが、これは役員の計画性の欠如だ」

 また、「日本の組織効率の良さという評判は、選手たちが予期せぬ困難に直面したことで地に落ちつつある」と断じた同紙は、射撃の代表選手たちも名古屋空港からの移動手段を待つのに3時間以上も要したことを指摘。同競技でヘッドコーチを務めるサマレシュ・ジャング氏のコメントを伝えている。

「午後9時を過ぎてから空港に着いた我々は(移動用の)バスにも乗れず、食べ物もなかった。そして、いつしか空港は閉まっていた。ウェルカムセンターにも情報がなく、ただただ待つしかなかった。そして、チーム全員がホテルに着いたのは午前4時頃だった」

 早くも疑問が投げられているアジア大会は、大きな問題もなく終わるのか。10月4日の閉幕までホスピタリティ面の課題は小さくない波紋を呼びそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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