何かと波紋を呼んでいるアジア大会のコンテナ宿舎(C)Getty Images

「アジア版オリンピック」とも称される祭典が、論争の火種となっている。

 9月19日に開会式が行われ、いよいよ本格的な幕開けを迎えた愛知・名古屋アジア競技大会。

1994年に広島で実施されて以来、実に32年ぶりの日本開催が実現したわけだが、来日した各国選手から生活拠点となる宿泊施設や移動でのトラブルが相次いで報告され、運営面の不備が問題視されている。

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 選手や関係者の活動拠点を既存のホテルに加え、大型クルーズ船、コンテナ型の仮設宿泊施設に分散させる方式を採用した今大会。建設資材の高騰などで新たな選手村建設に大幅な建設費が見込まれる状況となったことからの方針転換だったが、現時点で苦情が噴出する事態となっている。

 すでに“入村”している選手たちが、配管からの水漏れや寝心地の悪さ、さらに食事の不足などをSNSで報告。組織委員会による準備不足が日本国内でも波紋を広げている。

 ハレーションは日々広まる一方だ。韓国の日刊紙『朝鮮日報』の取材に応じた韓国バスケットボール協会のチョン・ジェヨン副会長は「日本川は、選手の部屋としてコンテナやクルーズ船まで用意しており、従来の選手村の形態とは一線を画す斬新かつ型破りな光景を作り出した。ところが、それはこれまで見た中で最悪の宿泊施設だった」と断言。「身長2メートルを超える選手たちが、ベッドの上で足を完全に伸ばすことさえできないのは、あまりに非論理的だ」と“アスリートファースト”とは呼べない環境を切り捨てている。

「仮宿舎として採用されたコンテナ型の施設は、約2000人の選手が使用する予定で、災害時には避難場所として再利用できるよう設計されていると聞いたが、すでに苦情が絶えていない。特に名古屋で記録的な豪雨が発生し、広範囲に洪水が発生した際には、選手たちはコンテナからの避難を余儀なくされる。そうなった場合に我々はどうすればいいのか……」

 一方で大会を取り仕切るアジアオリンピック評議会(OCA)は強気だ。

9月18日に会見を開いたフセイン・ムサラム事務局長は、「今大会がレガシーをさらに高めるものと確信している」と力説。その上で連日のように続いている受け入れ態勢のトラブルについては「すでに(選手たちの)施設の割り当ては完了していて、懸念点はない」と訴えている。

「誰もが大会費用や運営方法について議論している中、日本は選手村を設けないという斬新なアイデアを打ち出した。だが、彼らが行ったことは、アジア競技大会のような複合イベントにおいて、将来的にコスト削減の模範となる可能性がある」

 アスリート側と運営側で意見が二分している現状を見るに、運営問題は解決しそうにない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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