「第1シーズンには参加できなかったので、悔しい思いを抱きながら見ていました」。そう明かすのは、現在放送中の日曜劇場『VIVANT』第2シーズン(TBS系/毎週日曜21時)で、チョウ・ケイシ(漢字表記:張競士)を演じる高橋光臣だ。

第2シーズンでは、主人公・乃木憂助(堺雅人)ら別班と、多国籍の民間情報組織「Xinxi(シンシー)」をめぐる攻防が展開。チョウは、警視庁公安部外事第4課の野崎守(阿部寛)が中国・北京駐在時代に使っていたエージェントの一人だが、実は「ダブルエージェント(二重スパイ)」だったことが明らかになった。第1シーズンから出演を熱望していた高橋にとって、今回は念願の初参加。福澤克雄監督の演出のもと、海外ロケにも臨んだ。しかし、チョウをめぐる真相は、演じる高橋にもほとんど知らされないまま撮影が進んだという。

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■海外で体感した『VIVANT』の熱量

――第2シーズンからの参加となりました。第1シーズンはどのように見ていましたか?

高橋光臣(以下、高橋):「ぜひ参加したいな」とずっと思っていたんです。でも、第1シーズンには参加できなかったので、悔しい思いを抱きながら見ていました。続編はどうなるんだろうと気になっていたところ、海外ロケで大きく展開すると聞いて、「もしかして声がかかったりしないかな」と、ひそかに期待していました。

――出演のオファーが届いた時はいかがでしたか?

高橋:本当に声をかけていただいて、しかも海外ロケにも参加できると聞いたので、相当うれしかったです。福澤監督の演出で、海外の撮影現場に入ってみたいという気持ちがずっとあったので、「ぜひやりたい」と思いました。

――実際の海外ロケはいかがでしたか?

高橋:海外でのロケは短い滞在でしたが、現地の方々にも参加してもらいながら、ライブ感のある撮り方をするんです。
ハプニングもあって、撮影スタッフの皆さんは大変だったと思います。でも、あの空気は実際に現地へ行かないと撮れない画だと感じました。『VIVANT』が人気なのは、そういう細部へのこだわりもあるんでしょうね。

■予告の声でバレた!? 芸能界からも続々と反響

――チョウとしての登場に驚きの声も上がりました。高橋さんのもとにはどのような反響が届きましたか?

高橋:今回、出演することは言えなかったので、「みんなどういう反応をするんだろう」と楽しみにしていました。ファンの方からは放送前から「出るんじゃないの?」「予告のあの声、光臣さんじゃない?」と言われていて。僕としては、「(小声で)そうなんだよ」って言いたい気持ちでしたけど(笑)。

――周囲の方からの反響で、特に印象に残ったものはありますか?

高橋:一番びっくりしたのは、他の仕事でご一緒した方にも『VIVANT』ファンがたくさんいたことです。「チョウは光臣さんじゃないか」と、あちこちからメッセージや連絡が来ました。

 お笑いコンビ「ラパルフェ」の都留拓也さんからも、すぐに「『THE鬼タイジ』(TBS系)でご一緒だった時、そんなこと一切言ってませんでしたよね!」と連絡が来て(笑)。

 芸能界にも『VIVANT』ファンがこんなにいるんだ、第2シーズンもみんな期待して見ているんだと肌で感じました。他の作品ではなかなか経験したことがない反響でしたね。


■阿部寛に「大きな安心感がありました」

――野崎を演じる阿部さんとは日曜劇場『DCU』以来の共演です。久しぶりにお芝居を交えて、いかがでしたか?

高橋:阿部さんとは、撮影現場でずっと武術の話をしていました。阿部さんも習っていた経験があるので、笑い話をするというより、「うん…大変だよな」ってお互いに分かり合う感じで(笑)。今回また阿部さんとご一緒できたのはうれしかったですし、撮影現場では大きな安心感もありました。

――チョウを演じるにあたって、意識したことはありますか?

高橋:「二重スパイ(ダブルエージェント)」というワードがすごく好きなんです。二重スパイを描いた香港映画『インファナル・アフェア』(2002年)も大好きなので、ワクワクしました。

――中国語のセリフは今回が初めてだったそうですね。

高橋:役として中国語を話すのは初めてで、流暢に話せるようにかなり頑張りました。中国語を教えてくださった中国語監修の松尾淳一郎先生が、熱を入れて指導してくださったんです。

 ロケ先で先生と食事をしていた時、近くの席で中国人のカップルがケンカをしていたんです。日本人だから中国語は分からないだろうと思ったんでしょうね。そこで先生に「中国語、通じますかね?」と聞いたら、「ちょっと言ってみてくださいよ」と言われて。


 試しに、第16話でチョウが毛じいさんの屋台で使った「一つ頂戴」っていう中国語のセリフをポロッと言ったんです。そうしたら、それまで話していた女性がピタッと黙って(笑)。「ちゃんと通じているんだ」と実感できたのは、すごく自信になりました。

 作品全体としても、中国語のクオリティを上げようという熱量はかなり高かったと思います。

■自分の役まで考察「出演者ごと驚かす作品」

――堺雅人さんが一人三役を演じることにも驚いたそうですね。

高橋:びっくりしましたよ! 「リュウ・ミンシュエンは誰が演じるんですか?」「堺さんです」「堺さん!?」って(笑)。乃木とF(乃木の別人格)に続いて三役ですから、「ちょっと待って、分かんないぞ」って。撮影現場で聞いても教えてもらえず、福澤監督に聞こうとしても「とにかくやってくれ!」と言われて(笑)。本当に謎を持たされたまま撮影が進んでいくんです。

――そうした撮影現場も含めて、『VIVANT』の面白さをどこに感じていますか?

高橋:普通なら「あの役は今後こうなるんじゃないか」と他のキャストが演じる役を考察すると思いますが、『VIVANT』では自分の役まで「もしかしたら、まだ…」と考察してしまう。演じている本人にも分からない部分があるんです。そこはすごく特殊ですね。


 見ている方はもちろん、演じている僕たちも展開に驚かされる作品なんです。制作陣が、出演者まで驚かせようとしているんじゃないかと思うくらい。僕も出演した人間ですけど、この先の展開は微塵も教えてもらっていません。ですから視聴者の皆さんと同じように、最終回まで楽しみに追いかけていきたいと思っています。

 日曜劇場『VIVANT』第2シーズンはTBS系にて毎週日曜21時放送。

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