8月30日のライブに向けて奮闘しているアイドルグループがいることをご存知だろうか。その名は「僕が見たかった青空」。
20名のメンバーたちは「チケット完売」を目標に日々動き続けている。果たして彼女たちの願いは叶うのだろうか?

【写真】岩本理瑚・柳堀花怜の撮りおろしカット【8点】

アイドルグループ「僕が見たかった青空」は3年前の6月にお披露目された。お披露目イベントは「乃木坂46公式ライバル新グループメンバー発表会と題されていた。あの乃木坂46のライバルグループが華々しく誕生した。

その時点で、乃木坂46はアイドル界の王者としての地位をとうに確立していた。そんな乃木坂46に公式ライバルが結成される。このニュースは大きな注目を集めた。

あれから3年以上が経った。ライバルを脅かす存在になれたかというと、その答えはメンバー自身が一番よくわかっている。その事実は焦りを生んでいた。

焦りがピークに達したのは、今春の全国ツアーだった。全国ツアーは僕青にとって2回目。
2年目は前年よりも会場の規模が大きくなっていてほしい。メンバーはそう願っていた。ところが、現実はそうではなく、前年と同じ会場を周ることになった。グループの副リーダー・柳堀花怜はこう語る。

柳堀 そうなんです。前回と同じ会場でツアーを開催するということで、マイナスにとらえてしまうメンバーもいました。

これではいけない。そう考えていたメンバーは一人だけではなかった。誰からともなく話し合いをしようという声が上がり、その機会が設けられた。いわば、緊急会議である。

柳堀 ミーティング自体は今年に入ってから始まりました。メンバーのみで初めてミーティングしました。
場所は事務所の会議室のこともあれば、握手会の会場、レッスンに早く来て、床に座って話すこともありました。

そのミーティングで豊洲PIT(東京)で8月30日に開催される「アオゾラサマーフェスティバル2026」を完売させようという話になりました。その話になったのは、河口湖ステラシアター(山梨県)でのライブ(6月20日)の直前でした。メンバーはぶつかり合って、話しました。

その日のことは岩本理瑚もよく覚えていた。

岩本 現実を客観視できるメンバーもいれば、積極的に案を出すメンバーもいました。20人いたら20通りの考えがあるので、たくさんの意見が飛び交いました。疑問を感じたら、「どういうこと?」「いや、こうじゃない?」と素直に言い合いました。そこで仲が深まった気がします。

柳堀 その日は意見をストレートにぶつけて、ステラシアターのライブでファンの皆さんに「完売させたいです」と宣言しようという結論に至りました。そして、ライブが終わってからまたミーティングをして、具体的に内容を詰めていきました。

なぜメンバーは豊洲PITでの完売にこだわるのか。
それには理由がある。

僕青はデビュー年の夏、同所で記念イベントを行っている。豊洲PITのキャパは3000強。ところが、会場はガラガラだった。デビュー直後に現実の厳しさを思い知ることとなった。その翌年の夏、同所で「アオゾラサマーフェスティバル2024」を開催した。これは前年のイベントのリベンジの意味が濃かった。集客もそこそこあり、形にはなった。だが、満員にはならなかった。その翌年もまた同イベントは開催されたが、やはり完売とはならなかった。

そして、今年もまた「アオゾラサマーフェスティバル2026」が行われる。今度こそ埋めたい。
メンバーが立ち上がったのにはそんな理由があるのだ。

メンバーは何度も話し合い、いくつかの施策を考案。スタッフに提案して、実際に動いていくことになった。

岩本 そのひとつがティッシュ配りです。新宿や原宿、新橋の街頭にメンバーが立って、配りました。私は原宿で配ったんですけど、こんなに配るのに苦戦するものかと心が折れかけました。でも、「かわいい!」とか「豊洲PITでやるんだ!」とか反応してくださる方もいて。その言葉を聞いて、落ち込んでちゃダメだと自分を奮い立たせて、「僕が見たかった青空でーす! ぜひライブに来てくださーい!」って言い続けました。

それと、TikTokのマネージャーのアカウントをメンバーが乗っ取って動かすことも始めました。

柳堀 セットリストも私たちの意見が入るようになりました。今年のTIF(8月1日出演)はスタッフさんが組んでもらった物を私たちが結構入れ替えたりしました。1曲目には『誰のことを一番 愛してる?』[真山1.1](原曲を歌うのは坂道AKB)をカヴァーさせていただきました。
これはセトリ会議をして決めました。私たちのことを知らない方も観ているステージでしたから、まずは気に留めていただくことが大事だと思い、そう決めました。

TIFでは、アクロバットが得意な岩本の新技がさく裂した。

岩本 ロンダート→バック転→バック転→バック宙を披露しました。同じ技ばかりだと飽きられちゃいますから。あの日は私たちのステージが始まった途端に雨が降り始めて、滑りやすかったけど、滑り止めの対策はしていました。着地がピタッと止まれればよかったけど、宙返りしている瞬間に怖くなって、受け身の体勢をとってしまいました。

岩本はスポーツ系のテレビ番組から引っ張りだこの存在になっている。僕青で一番知名度があるメンバーかもしれない。今月24日にはTBSSASUKEワールドカップ2026』にTEAM JAPAN U-20のキャプテンとして出場する。

岩本 僕青代表というか、グループ名を広めようと思って出演しています。そして、ただ出演するだけではなく、インパクトを残そうと思っています。
僕青があるから、日々の練習を頑張れています。

柳堀は今年、ミュージカル『コードギアス 反逆のルルーシュ正道に准ずる騎士2』に出演した。

柳堀 メンバーがいない状況に緊張しました。出演者の方々に優しくしていただいて、たくさんの事を教えていただきました。いろんなことを吸収できました。ミュージカルということで、普段やっている歌とダンスを活かせたかなと思いました。SNSのコメントで「あの子、僕青だったの?」という声を見つけたのが嬉しかったです。

個人ではできる限りの力を尽くす。そして、グループのためにも動く。僕青にはOne for all,All for oneの精神が各メンバーに宿っている。それはどのグループも同じことかもしれない。しかし、僕青のその精神は他のグループと比較しても強い。誰かにいい報告があれば喜び、積極的にリポストする。そして、誰かが泣いていれば話を聞く。そして、グループのピンチには、全員が立ち上がる。それが今回起きていることだ。まるで青春ドラマの実写化だ。

柳堀 私は僕青の一体感を見ていただきたいです。それはパフォーマンスによく表れると思いますけど、意識して揃えようとしなくても揃ってしまうんです。私たちは運命共同体なんだなって思うくらい、息が合っています。それは、日常的に仲がいいからだと思います。

岩本 私はメンバーの素の部分を見ていただきたいです。みんな楽屋のまんまというか(笑)。裏表がないんです。そういうのって見ていて幸せな気分になれるじゃないですか。そこが僕青のいいところなんじゃないかな。

8月30日、豊洲PITでひとつの答えが出る。満員になってもならなくても、それは青春の過程だ。あたかも文化祭のように、メンバーたちは自ら走り始めた。その目撃者になることはあなたの人生において決して悪いことではないはずだ。

【プロフィール】
岩本理瑚 2007年11月25日生まれ。東京都出身。18歳。『SASUKE』『千鳥の鬼レンチャン』『オールスター感謝祭』などに出演し、知名度を上げている、僕青のスピードスター。

柳堀花怜 2005年7月24日生まれ。東京都出身。21歳。昨年、グループの副リーダーに就任。今年1~2月、ミュージカル『コードギアス 反逆のルルーシュ』に出演。活動の幅を広げている。

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