ENEOSは6月30日、バイオ燃料の普及と脱炭素社会の実現に向け、HVO(水素化処理植物油)を根岸製油所(神奈川県横浜市)に輸入したと発表した。燃料運搬船(タンカー)による製油所への大規模なHVO輸入は国内初(同社調べ)という。
SAFの連産品であるHVOは、既存の化石燃料由来の軽油と比較して、ライフサイクル全体で高い温室効果ガスの削減効果が見込まれるとされる。また、軽油と同等の性状を持つことから既存設備との親和性が高く、根岸製油所の既存タンクにHVOをそのまま受け入れ、既存の燃料と混合して出荷できるという。
HVOの環境価値はENEOSが帳簿上で管理し、証書として需要家に提供する。これにより需要家は実物のHVOを使用せず、既存の燃料を使いながら脱炭素化の取り組みを実現できるという。結果として、HVO専用の新たなインフラ投資が不要となり、幅広い需要家へのバイオ燃料の普及促進が期待されるとしている。
ENEOSは、グループの長期ビジョンに掲げる「エネルギー・素材の安定供給」と「カーボンニュートラル社会の実現」の両立を目指しているという。その一環として、和歌山製造所におけるSAF製造を軸に、原料調達から自社製造、販売までを網羅する一貫体制の構築を検討しているとのことだ。今後もSAF、HVOなどの低炭素燃料のサプライチェーン構築ならびに普及促進に取り組むとしている。
○編集部メモ
HVOは、廃食油などの油脂に水素化処理を施すことで製造されるバイオ燃料で、温室効果ガス削減効果や既存設備との親和性の高さに加え、排気ガスが比較的清浄で粒子状物質(PM)などの排出量低減が期待される。ENEOSは現在、注力しているSAF製造と連携した低炭素燃料事業のひとつとして、新たなサプライチェーン構築に向けて取り組みを進めている。











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