「あたりまえ体操」で幅広い世代に親しまれるお笑いコンビ・COWCOW(多田健二、善し)は、1993年の結成から今年で33周年を迎えた。毎年恒例の単独ライブ「COWCOW 33rd LIVE」は、10月の名古屋公演を皮切りに、福岡・東京・大阪の4都市で開催。
○「タモリさんをちょっと超えた」結成33周年の実感
――結成33周年、おめでとうございます。まずは節目を迎えた率直なお気持ちを教えてください。
多田さん(以下、敬称略):『笑っていいとも!』が32年続いたんですよ。なので、いいともを超えたな、タモリさんをちょっと超えたな、という(笑)。あれだけの長寿番組、国民的番組の年数を今年超えたので、ワンランクくらいは上がったんじゃないかという感じはあります。気持ち的には30周年がひとつの節目で、そこから気づけば3年たっていた、という感じですね。
ロケをしていても、ディレクターさんに怒られなくなりましたし、プロデューサーさんより年上ということも増えてきました。ただ、だからこそ、ちゃんと地に足をつけてやらないと足元をすくわれるな、と思っています。
あと、劇場でトリをやらせていただく機会が増えました。「33年もやってたら緊張しないでしょう」と言われるんですけど、僕は年々緊張が増していて……。若手のとき、よう緊張せんとやってたなと思います(笑)。
善しさん(以下、敬称略):逆に、こうやってフライヤーを作って、自分らで単独ライブをやるというのは、初年度から全く変わっていないところです。この間、昔のマネージャーと3人でしゃべっていて、「変わってないね」と。ある意味うれしいことですね。
――33年間コンビを続けてこられた一番の理由は何だと思いますか?
多田:ネタ作りやネタのチョイスで意見が分かれることは、もちろんあります。でも、お互いに主張し合える部分があるのは、悪いことじゃなくてむしろいいことなんですよ。大事なのは、いかにお互いが納得する落としどころを見つけるか。どちらかが納得していないままだと、見ていて「ノってないやん」とわかりますから。
善し:これだけ長くやっていると、どんなこともただの通過点だと思えるし、ネタも何年後かにはまた変わっているだろうな、とわかるんです。今回のライブも、おそらく4公演それぞれ違う形になると思いますし、そこでできたネタも来年には少し変わっていたりするはず。うまく進化していけばいいなと思っています。
○盛りだくさんの周年ライブ、去年はまさかの「強制終了」
――今年はどんなライブにしたいと考えていますか?
多田:僕ら、お正月休みが明けたら、もうずっとネタ作りが始まるんですよ。月に1回のトークライブで全部ネタを試して、いいやつを集めて周年ライブに持っていく。
去年は結構ネタができて、32周年ライブに入りきらなかったネタがあるので、それも今年やりたいなと。ただ、去年は1時間半の予定が全公演2時間半ぐらいになってしまって。なんばグランド花月では夜10時までやって、まさかの強制終了になりました(笑)。今回はそうならないように、でも、それぐらいたっぷりやりたいなと。自分らだけを見に来てくれたお客さんの前で1時間以上ネタができるのは、1年で唯一の楽しみなので。
善し:最悪、「To Be Continued」の映像を用意して、まだ続きがあるというふうにしましょうか(笑)。
――「もも&テッチャン」のPV告知もありました。
多田:ムード歌謡の「肉らしい」という曲で、近日PVを発表させていただきます。『有吉の壁』でやらせていただいたユニットで、紅白を目指して活動しています。
善し:もも&テッチャンは精肉店さんや焼き肉店さんでの営業もあって、お忙しいみたいですけど(笑)。
多田:そう、だからライブへの出演はまだ未定……かな? 着替えていると、また強制終了に近づきますから(笑)。
○恒例の周年ビジュアル、今年は「サザン」
――周年の数字にちなんだビジュアルも毎年の恒例です。今年の舞台はサザンビーチちがさきだそうですが、このアイデアはどのように生まれたのでしょうか?
善し:「33」なので、いろいろ読み方を考えて。「サザン」と読めるなと思っていたときに、サザンビーチちがさきのモニュメントを見つけたんです。ここで撮ったら、「C」の形がCOWCOWのCでもあるし、いいんじゃないかと。
多田:ほかにも、同じよしもとの芸人のルート33と一緒に撮るとか(笑)、同じ33つながりで国道33号線の標識と撮るという案もあったんです。ただ、相方が見せてくれたのが、夕日がきれいに沈むサザンビーチの写真で、すごく良かったんですよね。
撮影はちょうど6月の梅雨の時期で、行った日は唯一の晴れ予報やったんですけど、着いたらちょっと曇りで、空が真っ白なんですよ。だから「スタジオで撮ったんじゃないか」「合成なんじゃないか」と言われるんですけど、本当にこの場所に行っています(笑)。この場で疑いを晴らしておきたい!
逆に、白バックだから文字も衣装も映えるのはよかったかも。あとは、真っ白なところから、もう一度1から始めるという意味も込め……させてください(笑)。
――多田さんは以前からサザンオールスターズがお好きだそうですね。
多田:そうなんです。
善し:いやいや、場所を使っただけやろ(笑)。
多田:ネタの転換の曲をサザンさんの曲にするとか、サザンの雰囲気を盛り込めたらというのは、いま検討中です。
あとビジュアルの撮影では、座ったり後ろを向いたり、いろんな角度からめちゃめちゃ撮ったんですよ。別バージョンの写真はライブ会場で使わせてもらうと思うので、それも楽しみにしていただけたら。
○「誰一人、楽しくなかったと言わせない」会場限定ライブ
――今回は配信のない、会場限定のライブです。今の時代に、生で届けることにどんな価値を感じていますか?
多田:映像で見るのと生は、やっぱり違うんですよね。僕ら、毎年客席から登場して、たっぷり練り歩くんですよ。お客さんとハイタッチをして緊張をほぐしながら、「楽しんでね」と会場が一体になる雰囲気を作っていて。
毎年やっているので、これはサプライズとは言えないですけど(笑)、どこから出るかはわからないですし、今年は裏をかいて、普通にすっと出てくるかもしれません。
――お客さんとの距離が近いんですね。
多田:せっかく時間を取って来ていただくお客さんに、誰一人、楽しくなかったとは言わせない、という意気込みでやっています。2階席にも行きますし、全員ちゃんと見えていますから。僕、老眼なんですけど、客席はちゃんと全部見えるんです(笑)。
会場の空気感は、もうその時だけのものなので。ぜひ生で楽しんでいただきたいですね。
○「あたりまえ体操」は僕らの『勝手にシンドバッド』
――「あたりまえ体操」は今も幅広い世代に愛されています。お二人にとって、いまどんな存在になっていますか?
多田:COWCOWという名前より、「あたりまえ体操」という言葉の方が勝ってしまいました(笑)。ロケをしていると、おばあちゃんに「見たことあるなあ」と言われて、「COWCOWです」と答えると「ああ、あたりまえ体操の」となるんです。
僕、よくエゴサーチをするんですよ。「COWCOW」で検索して、カタカナの「カウカウ」で検索して、「多田」で検索して。でも「あたりまえ体操」は多すぎて逆にエゴサーチしないんですよ(笑)。もう僕らの手を離れて旅立っていったというか、おかげさまでありがたい知名度やなと思います。
善し:ブームの頃に見てくれていた子どもたちが、いまだいたい20代なんですよね。だから、20代の方が多い営業に行くと、あたりまえ体操が強すぎて、むちゃくちゃ盛り上がるんです。ちっちゃいときに見ていたものが、いま目の前にいるということで。ありがたいですよね。
――ライブでも期待されるネタだと思います。その期待とはどう向き合っていますか?
多田:単独ライブでも後半にやるんですけど、そこで「うわーっ」となるので、前半の新ネタは何やったんやと思ったりもします(笑)。でも、歩みを止めたら終わりなので、新しいネタも作り続けます。
サザンで言うたら「あたりまえ体操」は『勝手にシンドバッド』ですよ。だから、サザンと一緒かなと思っています(笑)。
○想像以上に広がった「老ヨネ」人気
――最近は「老ヨネ」も大きな反響を呼んでいます。このブレイクをご自身ではどう受け止めていますか?
多田:最初は、エゴサーチをしていたら「モナキのおヨネ、COWCOW多田に似てない?」というのが結構出てきて、見たら「ほんまそっくりやな」と。
僕、いろんな方に似ていると言われるんですけど、自分でも似てると思う方はそんなにいないんですよ。でも、おヨネさんを見たときは、自分でも似てるなと思って。それで、黄色いジャケットとかネクタイとか、似ている衣装をネットで全部そろえて、メイクさんにも相談して。正直バズるとは思っていましたけど、想像以上でした。
TikTokのコメント欄に「老ヨネ」と書いた方がいて、そのコメントに2万いいねがついたんです(笑)。それをきっかけにモナキさんからオファーをいただいて、何度かご一緒させていただいています。
――善しさんは、隣でこの動きをどう見ていましたか?
善し:モナキさんもデビューしたばかりの大事な時期に、先輩芸人が乗っかってええんか、ちょっと早いんちゃうかと(笑)。似てると言われて、自分から衣装をネットで買ってやるのは、RGぐらいですよ。
でも、モナキさんは本当に優しく迎えてくれて。TikTokの授賞式では、おヨネさんの格好をした偽物が、本物のあとから登場しました(笑)。モノマネ番組なら本物が後ろから出てくるものなのに、逆パターンをやったんです。
おヨネさんがCOWCOWのジャケットを着て何かやってくれる「逆パターン」も、やってくれたらうれしいですけどね。
多田:この前は「あたりまえ体操」も一緒にやらせていただきました。その動画も出ると思うので、また見ていただきたいですね。
あと、モナキさんと「もも&テッチャン」とで、白組と紅組に分かれて紅白に出られたらいいなと。当然、僕らはムード歌謡部門で(笑)。
○「34年目のスタート」へ
――最後に、ファンの皆さんへ33周年ライブに向けたメッセージをお願いします。
善し:このライブが34年目のスタートで、僕らの原点です。年明けには、また地方公演もやると思うんですけど、ここでしか見られないものが多い4公演だと思うので、ぜひ来ていただきたいです。
客席からの登場やハイタッチみたいな触れ合いは、コロナ禍を経て作り上げたライブならではの楽しみ。お客さん自身が中に入っていけるライブになっているので、ぜひ生で見て、会場で楽しんでほしいですね。
多田:あと、僕らはずっと前売3,000円でやってきたんですけど、会社から「4,000円でやってください」と言われまして(笑)。今年から1,000円上がったんですけど、高いと感じさせないようにやります。
善し:高いと感じたらすいません(笑)。
多田:期待はしないでいただきたいんですけど、全力ではやりますので(笑)。
○COWCOW 33rd LIVE 開催概要
【出演】
COWCOW
【料金】
前売4,000円
当日4,500円
○名古屋公演
日程:10月17日(土) 18:30開場/19:00開演
会場:今池ガスホール
○福岡公演
日程:11月7日(土) 18:30開場/19:00開演
会場:よしもと福岡 大和証券劇場
○東京公演
日程:11月22日(日) 19:00開場/19:30開演
会場:ルミネtheよしもと
○大阪公演
日程:12月13日(日) 19:00開場/19:30開演
会場:なんばグランド花月
○FANYチケット先行受付期間
愛知・福岡公演:8月9日(日)11:00~8月11日(火・祝)11:00
東京・大阪公演:9月26日(土)11:00~9月29日(火)11:00
○一般販売
愛知・福岡公演:8月17日(日)
東京・大阪公演:10月2日(土)
山田井ユウキ やまだいゆうき 2001年からマルコ名義で趣味のテキストサイトを運営しているうちにいつのまにか書くことが仕事になっていた“テキサイライター”。好きなものはワインとカメラとBL。Twitter:@cafewriterサイト:探したら出てきます この著者の記事一覧はこちら
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