コンビニは、最も身近なインフラのひとつです。24時間営業。
均質なサービス。どの店舗に行っても同じ体験が得られる安心感。それこそが、これまでコンビニエンスストアが築いてきた価値でした。

2026年7月10日、ファミリーマートは東京・麻布台に新たな旗艦店「FAMIMA PARK AZABUDAI」をオープンしました。

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Courtesy of FamilyMart

この店舗は単なる新店ではありません。クリエイティブ・ディレクターにNIGO®氏、建築・売場デザインにWonderwall®の片山正通氏、コンビニエンスウェアに落合宏理氏、限定コーヒー開発に世界No.1バリスタの粕谷哲氏を迎えたこのプロジェクトは、コンビニという存在そのものを再定義しようとする試みでもあります。そこにあるのは、「便利だから行く場所」から「わざわざ行きたくなる場所」への転換です。

コンビニはどこまでカルチャーになれるのか──NIGO®とファミリーマートが描く「次のコンビニ」
Courtesy of FamilyMart

次のコンビニは「体験」を売る
ファミリーマートは今回のプロジェクトを「Next FamilyMart Project」と位置付けています。その背景には、コンビニに求められる価値が変化しているという認識があります。

コンビニはどこまでカルチャーになれるのか──NIGO®とファミリーマートが描く「次のコンビニ」
photo by ©FASHION HEADLINE

利便性や効率性は、もはや前提条件になった時代。その先にあるのは、日常のなかで新たな発見や楽しさに出会える体験価値です。発表会では、「クリエイターとの共創によって、日常のなかの楽しさや豊かさを生み出したい」という考え方が繰り返し語られました。


コンビニはどこまでカルチャーになれるのか──NIGO®とファミリーマートが描く「次のコンビニ」
photo by ©FASHION HEADLINE

コンビニで服を買う。コンビニでカルチャーに出会う。コンビニで新しいライフスタイルを発見する。かつては想像しにくかった体験を、日常のなかへ自然に組み込もうとしているのです。

NIGO®氏がもたらした視点
今回のプロジェクトの中心にいるのが、クリエイティブ・ディレクターを務めるNIGO®氏です。1990年代にストリートカルチャーを牽引し、現在も世界的なファッションシーンで活動を続けるNIGO®は、日本のカルチャーやライフスタイルを世界へ発信し続けてきました。

コンビニはどこまでカルチャーになれるのか──NIGO®とファミリーマートが描く「次のコンビニ」
NIGO®氏 | Courtesy of FamilyMart

ファミリーマートがNIGO®氏に期待したのは、単なるデザイン監修ではありません。日本発のカルチャーを編集し、日常のなかに新たな価値を生み出す視点です。コンビニという巨大な生活インフラと、カルチャーを生み出すクリエイターの視点が交差した時、何が生まれるのか。FAMIMA PARK AZABUDAIは、その実験の場でもあります。

コンビニはどこまでカルチャーになれるのか──NIGO®とファミリーマートが描く「次のコンビニ」
ユニホーム(左:八木莉可子さん、右:吉田鋼太郎さん)Courtesy of FamilyMart

街のランドマークとしてのコンビニ
建築と空間デザインを手掛けたのは、Wonderwall®の片山正通氏。目指したのは、単なるコンビニではなく、街の人々が自然と集まるランドマークでした。
麻布台という国際色豊かな街の環境に呼応するように、建物には遊び心のある立体サインや豊かな緑が取り入れられています。

コンビニはどこまでカルチャーになれるのか──NIGO®とファミリーマートが描く「次のコンビニ」
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また、店舗外には気軽にコーヒーをテイクアウトできる「FAMIMA STAND」を設置。店内へ入る前から、街と店舗がゆるやかにつながる設計になっています。

コンビニはどこまでカルチャーになれるのか──NIGO®とファミリーマートが描く「次のコンビニ」
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従来のコンビニが「目的地へ向かう途中に立ち寄る場所」だとすれば、この店舗は街のなかで時間を過ごすための場所として設計されているように見えます。

コンビニはどこまでカルチャーになれるのか──NIGO®とファミリーマートが描く「次のコンビニ」
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コンビニエンスウェアは“売場”から“ブランド”へ
店内でもっとも象徴的な空間のひとつが、コンビニエンスウェアのエリアです。落合宏理氏との共同開発によって誕生したコンビニエンスウェアは、いまやファミリーマートを代表するプロダクトのひとつになりました。FAMIMA PARK AZABUDAIでは、シーズンのフルラインアップを展開するだけでなく、タッチパネルによるスタイリング提案や試着室を設置。さらに専門スタッフも配置し、サイズ選びやコーディネートの相談にも対応します。

コンビニはどこまでカルチャーになれるのか──NIGO®とファミリーマートが描く「次のコンビニ」
Courtesy of FamilyMart

ここでは服は単なる商品ではありません。コンビニエンスウェアというブランドの世界観そのものが体験として提供されています。コンビニで服を買う文化を定着させたい。その意思が、売場づくりにも表れていました。


コンビニはどこまでカルチャーになれるのか──NIGO®とファミリーマートが描く「次のコンビニ」
photo by ©FASHION HEADLINE

ファミマ自身をIPにするという発想
今回の発表で特に興味深かったのが、ファミリーマートが「ブランドそのものをIPの起点と捉える」という考え方です。

ファミチキ。コンビニエンスウェアのラインソックス。店内で流れる入店音。

これらは日常に溶け込んだ存在でありながら、多くの人々の記憶に刻まれているブランド資産でもあります。

コンビニはどこまでカルチャーになれるのか──NIGO®とファミリーマートが描く「次のコンビニ」
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FAMIMA PARK AZABUDAIでは、その世界観を象徴する公式キャラクターを展開。限定雑貨や限定アイテムも販売され、今後は全国展開も予定されているといいます。商品をIP化するのではなく、ブランドそのものをカルチャーへ育てていく。それはコンビニ企業としては極めて珍しい発想かもしれません。

コンビニはどこまでカルチャーになれるのか──NIGO®とファミリーマートが描く「次のコンビニ」
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「わざわざ行きたくなるコンビニ」の実験
限定コーヒー。限定アイテム。クリエイターとの共創。
カルチャー発信。これらは一見するとバラバラに見えます。しかし、そのすべてを貫いているのは、「わざわざ行きたくなるコンビニをつくる」という思想です。

コンビニはどこまでカルチャーになれるのか──NIGO®とファミリーマートが描く「次のコンビニ」
photo by ©FASHION HEADLINE

コンビニは本来、近くにあるから行く場所でした。しかしFAMIMA PARK AZABUDAIは、その常識に挑戦しています。便利さだけではなく、体験や発見、そしてカルチャーとの出会いを求めて訪れる場所へ。ファミリーマートが麻布台で始めた挑戦は、新しい店舗のオープンというよりも、コンビニの未来に対するひとつの提案なのかもしれません。

INFORMATION
FAMIMA PARK AZABUDAI

オープン日:2026年7月10日(木)
住所:東京都港区麻布台一丁目3番1号 麻布台ヒルズ タワープラザ1F
売場面積 :217.05㎡/65.65坪
営業時間:24時間営業
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