日本維新の会の念願である「都構想」も、これで夢と消えそうだ。22日、高市早苗首相が維新の吉村洋文代表と会談し、「都構想」を諦めるよう事実上、引導を渡したからだ。


 自民と維新の「連立合意書」には、副首都構想が盛り込まれている。もちろん、東京のバックアップ機能として副首都をつくる「副首都構想」と、大阪市を廃止して特別区を設置する「大阪都構想」は、まったく別物だ。


 なのに、どうしても「都構想」を実現させたい維新サイドの強い意向によって、自民と維新の実務者がまとめた副首都法案の原案は、副首都になる道府県が「都」への名称変更と、特別区設置の住民投票を同時に行う場合、道府県全域の住民を対象にできるとする内容になった。


 過去「都構想」は、大阪市民の投票によって2度否決されているが、維新サイドは、大阪市を廃止するかどうか、賛否を問う対象を当事者以外の全府民にまで広げれば、成立すると計算したようだ。


 しかし、さすがに自民党内からも「憲法92条が定めた『住民自治』に反する」と批判が噴出。もはや、原案のままでは自民党内の審査が通りそうになく、とうとう22日、高市首相が吉村代表に対して「大阪都構想」の賛否を問う住民投票を大阪府全域で実施可能とする内容を削除するよう求めたのだ。


 高市首相が吉村代表に引導を渡したのは、維新の足元を見たからともっぱらだ。


「これまで自民党は、連立を組んだ維新に気を使ってきました。連立離脱されたら困りますからね。でも、『もう維新は連立から離れられない』という空気が広がっています。実際、予算を成立させ、与党のウマミも知ったことで、もう維新が連立離脱することはないでしょう。地元・大阪の首長選で落選するなど党勢も落ち、野党に戻っても活路もない。

維新のことだから、党是の都構想が絶望的になっても、副首都法案が成立すればバンザイ、バンザイとなるはずです」(自民党事情通)


 すべては党利党略……。


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