【芸能界クロスロード】


 2世タレントが次々に現れた時代があった。「父親に似ている」と話題になるのも束の間、「親の七光」と揶揄され消えていった人も少なくない。


 特におしゃべりタレントはバラエティーの即戦力として重宝されたが、ネタがなくなれば次第に番組から呼ばれなくなる。そんな2世ブームも小康状態。親の七光を嫌ってデビュー時は隠す人もいる。


 きっかけは1998年、シンガー・ソングライターとして15歳でデビューした宇多田ヒカルだった。ミリオンヒットを連発して一躍、注目を浴びた。「新星、現る」とメディアが取り上げるなか、母親が演歌歌手、藤圭子であることが判明した。すでに歌手として認知されていた宇多田は「母親から受け継いだ遺伝子」と絶賛され、人気の後押しになった。


 後出しジャンケンのように、親を後出しにするのは俳優に多い。


 2013年の朝ドラごちそうさん」のヒロインを務めた杏(写真)もモデルデビューした頃から父親が渡辺謙であることを隠していた。


 杏は両親の離婚で母親につき、父親との間には当初、確執もあった。朝ドラを機に人気、実力をつけると、親子の仲も修復。父親とYouTubeチャンネルで共演するなど、理想の親子と言われるまでになった。


 杏と同じ事務所の後輩、趣里(35)もしかり。子どもの頃からの夢だったバレリーナを断念後、20歳の時にオーディションに合格して「3年B組金八先生ファイナル」でデビュー。親の手を借りずに自力で女優の道を切り開いた。22年、オーディションで朝ドラ「ブギウギ」のヒロインに選ばれ、演技派女優の地位を確立した。


 朝ドラ出演後、杏は民放ドラマでも実績を上げたが、趣里は私生活で耳目を集めた。舞台俳優との同棲↓破局。俳優の三山凌輝(27)との結婚・妊娠発表。娘の「一途な恋」でクローズアップされたのが、父の水谷豊と母の伊藤蘭の存在だった。水谷は文春の取材に「相手がどなたであろうと娘の決めたことは尊重します」と答え、すんなり結婚を許した。


 結婚から約1年、母親になった趣里が女優復帰というタイミングで三山のダブル不倫疑惑が「文春」で報じられた。相手は舞台で共演中の花乃まりあ。元宝塚トップ娘役で、すでに夫も子どももいる。


 ホテル密会に三山は「役づくりのため」と弁明。昭和によくあった「台本の読み合わせのため」「他に友達もいた」という類いの言い訳を久しぶりに聞いた。


 苦しい言い訳は後に「不適切な行動」と反省したが、辞職した福岡県議ではないが「県民は誰も僕の言うことを信じないでしょう」のように、三山の言葉を信じる人はいないのでは。


 杏も朝ドラ共演をきっかけに東出昌大と15年に結婚。3人の子どもが誕生したが、東出と若手女優との不倫が発覚。東出は言い訳することなく杏に謝罪したが、杏は離婚を決意。5年の結婚生活に終止符を打ちパリに渡り、日本との2拠点生活で今も一線で活躍している。


 趣里も夫の不倫疑惑のなか、主演ドラマ「大空港~GATE24~」は好調なスタートを切った。


「どんな演技をするか楽しみになる女優。久しぶりの趣里ドラマを楽しみにしていた人も多く、夫のスキャンダルが影響することはない」(テレビ関係者)


 結婚前から女性との間でトラブルのあった三山に趣里がどう対応するかが今後の焦点。「親に出来るのは困った時の相談相手になること」と語っていた水谷の出番はあるのか。


(二田一比古/ジャーナリスト)


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