【城下尊之 芸能界ぶっちゃけトーク】


 熊本県を中心に九州を襲った大地震。いまだにその被害が拡大しているように思えるし、停電、断水、ガス停止といったライフラインも大きな被害を受け、余震に対する警戒も必要だ。


 メジャーリーグで活躍している村上宗隆選手も熊本出身で、自身も10年前の地震を経験しているだけに「本当に怖い経験だった」と語り、いま自分にできることをしたいと話していた。X JAPANのYOSHIKIはさっそく多額の寄付をしている。


 こういった大災害の時に芸能人が支援のために顔を見せることは多い。東日本大震災の時は江頭2:50が物資をトラックに積んで届けたり、無料ライブで慰問する歌手も多かった。


 今回の被災地でもしばらく時間を置いて、同じような思いの芸能人の姿を見かけることになるだろう。ただ、そういった行動というものは、1~2カ月先のことを考えて動く必要がある。


 石原プロの取材を通じて知ったことだが、あの「炊き出し」についても注意深く綿密に準備されていたことを知ってもらいたい。被災地で活動するのはまず現地の状態が多少落ち着いてからであるべきで、インフラやライフラインが公的機関によって一応の安定をみせてから。被災した方々がそれぞれの問題に立ち向かう中で疲れが出てきた頃、落ち込んでしまいそうになる中で“元気”を届けることが大事で、なにも一番乗りする必要はない。


 石原プロはその土地の人たちに一切迷惑をかけないことを最大限に考えていた。数日間の駐車スペースを見つけ、車中泊のことも考えてスタッフが数日かけて場所を下見し、場合によっては電源車やプロパンガスの用意、許可関係の申請もしておく。特に「食中毒を出したら俺たちの負け」と衛生管理には細心の注意を払っていた。

炊き出し活動を行う1週間、役者もスタッフも風呂にも入らず寝袋で寝泊まりをしたこともあったし、テレビ局や制作会社のボランティア有志たちと一緒にエプロンをして調理する。それもこれも暗くなりがちな人たちの笑顔を見たいためにやっていたことだ。時は流れ、いまはそのノウハウを知っているのは舘ひろしだけになってしまったが、彼は今後どうやっていくのか考えていることだろう。


(城下尊之/芸能ジャーナリスト)


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