歯止めがかからない支持離れに焦る高市首相が強行する消費税減税をめぐり、ゆ党も野党もかまびすしい。国民民主党の代表選(8月22日告示、9月6日投開票)を控える玉木代表は「誰かが修正しないと国民生活が大変になる」と声を大にする。

消費税政局にいっちょがみだ。


 2027年4月から2年間限定で食料品の消費税を1%に引き下げ、残り1%分を所得に連動して給付する「実質ゼロ」にする──。高市首相の打ち出しに従い、自民党は5日の臨時総務会でメンバー25人中9人が欠席する中、「全会一致」で消費減税の基本方針を了承。それを受け、高市首相は臨時閣議を開いて方針を閣議決定した。何事もなければ、9月に与党税制改正大綱をまとめ、秋の臨時国会に関連法案を提出する運びとなる。消費税率の引き下げは1989年の導入後で初だ。


 総選挙で圧勝した自民は衆院の4分の3を占めるものの、参院は少数与党。日本維新の会肝いりの副首都創設法の仕上げは間一髪だった。減税審議はそれ以上の紛糾必至。社会保障国民会議に議論を押しつけて蔑ろにした高市首相に対し、ゆ野党問わず怒り心頭だからだ。


■玉木代表は話が通じるし、御しやすい


 急先鋒が国民の玉木氏で、5日の党総務会でも吠えた。


 農業従事者や外食産業への対策が不十分で、財源の当てがないとして「見切り発車と言わざるを得ない」「われわれが言うように来年度から住民税控除額を引き上げて5万円程度減税するなど、迅速かつ簡潔に効果の高い方法で国民負担を軽減する手段はある」「秋の臨時国会の最大のテーマになる」とヒートアップ。

4日の定例会見でも「自民党内で修正機能が働かないことが明らかになった。ブレーキもアクセルもハンドルもない」と猛批判した。


 元財務官僚の玉木氏は財政規律派ではあるが、元財務相の最長老の影も見え隠れする。「首相として決めたのであれば反対はしない」と微妙な言い回しをする自民の麻生副総裁だ。口は悪いものの実家が極太で皇族にも連なる麻生氏は、チンピラまがいの維新を嫌気し、国民民主に秋波を送り続けている。


「麻生氏からすれば玉木氏は話が通じるし、御しやすい。国民民主と組んで維新をパージした方が政権は安定するとの考えです。玉木氏が消費減税を理由に連立入りを否定したのは方便で、思惑含みの揺さぶりでしょう。玉木氏は局面局面で言うことをコロコロ変える。一方、優位に立った瞬間に『もっともっと』と要求を重ね、ゴールポストを動かすので『信用ならん』と警戒する向きもある」(自民中堅)


 酷暑の中、権力闘争が燃え盛っている。


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 消費税減税に反対するのは玉木氏だけではない。関連記事【もっと読む】『権力闘争の夏 河野太郎元外相「ポスト高市」の狼煙か…消費減税を猛批判』で詳しく報じている。


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