【今週グサッときた名言珍言】


「本当に期待に応えたい」
大泉洋TBS系「日曜日の初耳学」8月9日放送)


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 芸能生活30周年を迎えた大泉洋(53)。4度目の出演となるこの番組のインタビューの恒例となっている最後の質問で「仕事をする上で大切にしていること」を聞かれ、大泉が「今までなんて答えたか思い出せない」と断った上で答えた言葉を今週は取り上げたい。

実は過去3度まったく同じことを語っていた。


 大泉洋は、物心ついたときから「人を笑わせたい」と常に考えている子どもだった。保育園に通っていた頃から同い年の子よりも大人が笑ってくれることがうれしい。延々とバラエティー番組を見て親からは「テレビばっかり見るんじゃない」と注意された。小学生の頃はクラスの出し物でコントを作り大ウケだった。「僕は何をしたい人かというと、笑わせたい人なんです」(マイナビ「マイナビニュース」2022年8月2日)と彼は言う。


 そんな笑わせる能力がいかんなく発揮され、1996年開始の「水曜どうでしょう」(北海道テレビ)で人気者になった。その1回目のイベント「水曜どうでしょう祭」(05年10月14~16日)で父親が登壇し、こんな“名言”を残している。


「私は、かねてから洋にはこう申していた。『20歳までの顔は親が作ってやる。20歳からは自分で顔を作れ』。しかし私は今日ここに来て分かりました。

20歳からの顔は、こいつが作ったんじゃない。ここにいる皆さんが洋の顔を作ってくれた」


 これについて大泉は、冒頭の番組で、一瞬で1万人超の観客の心を掴んだ父を称賛しつつ「でもこの言葉、言われたことないんです」と明かした。エンターテイナーっぷりは父親譲りなのかもしれない。


 大泉は31歳のとき、アミューズと業務提携し、全国進出した。その際、事務所に「ブレークさせないで」と伝えたという。「いつまでも北海道のローカルタレントでいたい。異質な存在でいたかった」からだ。「北海道の人が自分をどう見ているかは常に気にしますね。北海道の人たちに『大泉、いい仕事してるね』と思われたい」と(Yahoo!ニュース オリジナル「RED Chair」24年3月9日)。


 地元のファンを大事にする。だからこそ、トップ俳優となった現在でも、北海道のローカル番組に出続けているのだ。


「ホントに考えるのが嫌いで、自分にやりたいことがない」と大泉は言う。

「人からやれって言われないとできない」(NHK・Eテレ「SWITCHインタビュー達人達」15年5月2日)と。その代わり、頼まれたからには、「やっぱり頼んでよかった」と思われるように全力で目の前の人を楽しませる。その期待に応え続けて大泉の「顔」は出来上がったのだ。


(てれびのスキマ 戸部田誠/ライタ―)


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