テレビ局に代わり勝手に「情報開示」】


 これ、けっこうありますよ。テレビ局にはだいたいアーカイブの保存や整理を担当する部署がありまして、専任の担当者が過去の映像素材の管理を担当していますが、だいたいどのテレビ局も「たくさんありすぎるアーカイブをどうやって保管するか」に頭を悩めていると思います。


 今でこそ映像はデジタルデータですから、保管場所の広さはそんなに問題にならなくなってきましたが、かつてはテープでしたし、もっとその昔はフィルムでしたからね。それはすごい量のテープをどこに置いておくかが大問題でした。局内の倉庫だけではとても足りず、だいたい少し離れた場所の倉庫を借りてそこに置いてあるのが普通でしたね。


 ニュースとかで緊急に昔の映像を使いたい…となってもバイクで遠くの倉庫から運ばなくちゃならなくて間に合わない! なんてこともしばしばありました。ちなみにテレ朝には昔「ニッカの酒樽の倉庫だった」というレンガ造りの建物があって、酒樽を転がしやすいように床が斜めになっていました。そこに古いテープを積み上げておいたら、斜めなので崩れて下のテープが潰れてしまっていたなんていうこともあったという話を先輩から聞いたことがあります。


 僕らが入社した頃には「昔のフィルムを保存のため一生懸命テープにダビングしている」という話でしたが、最近は「昔のテープを保管のため一生懸命デジタルデータに変換している」という状況で、ひょっとすると今後また今のデジタルデータを新しいメディア形式に変換しないと…とかなるかもしれず、いつになったら終わるのだろう? とか考えてしまいますね。


 ニュース取材映像でいいますと、本当に想像以上の量を毎日撮影していますので、保存せずに捨てているものも実は多いんです。全部取っといたら洒落にならない量になってしまいますからね。今度はあとで必要なものを探せなくなっちゃうと思いますよ。


 テープで取材していた頃は、テープは使い回してました。2週間とか1カ月とか経ったところで、責任者が「必要かどうか」を判断して必要なものはアーカイブするのですが、要らないテープは消去して、また新しい撮影に使うわけです。

だいたい10回くらいは使い回してましたかね?テープの箱の裏側に何回使ったかが記録されてました。


 ちなみにだいたいのものは一度は放送されてますが、中には「撮ったはいいけどもろもろの理由で使えなくて使用禁止素材になっている」というものもまあまあありましたよ。僕もとある著名人のインタビューとかお蔵入りになったまま死蔵されているものがありますね。


(鎮目博道/テレビプロデューサー、コラムニスト、顔ハメ旅人)


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