フィリピンの格安航空大手セブ・パシフィックが、マレーシア高等裁判所でエアアジア系旅行プラットフォーム「AirAsia MOVE」に勝訴した。無許可で航空券を仕入れ、正規販売であるかのように見せかける「パッシングオフ」が認定された今回の判決は、同社のブランド保護をめぐる争いの一つにすぎない。
アジアの航空業界では、エアアジア系プラットフォームが各国で同種の紛争を繰り返し、司法判断に正面から挑む強気の姿勢が際立っている。

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 マレーシアでは、マレーシア航空やファイアフライが、AirAsia SuperAppによる自社商標の無断使用を問題視し、販売差止めを求めて提訴した。クアラルンプール高裁は2023年11月2日、商標権侵害とパッシングオフを認定し、同プラットフォームに対して恒久的な差止命令を発出した。航空券販売は正規ルートが厳格に管理される分野であり、第三者経由の在庫取得や無断表示は重大な違反とみなされる。にもかかわらず、エアアジア系プラットフォームは販売拡大を優先し、司法判断に抗して事業を進める場面が目立つ。

 今回のセブ・パシフィックの訴訟でも、AirAsia MOVEは正式契約のないまま第三者から航空券を入手し、同社の商標「CEBU PACIFIC」「CEBGO」を掲げて販売していた。裁判所はこれを不正な商標使用と断じ、販売活動の全面禁止と120000リンギの訴訟費用支払いを命じた。損害賠償額は別途審理で確定される見通しだ。セブ・パシフィックは「正規の認可を受けた販売代理店との協力は歓迎するが、無断販売は認められない」と強調し、利用者に公式チャネルの利用を呼びかけた。

 エアアジアはアジアの航空市場で急成長を遂げた風雲児として知られ、既存の慣行に挑む姿勢が支持を集めてきた。一方で、旅行プラットフォーム事業では、商標の無断使用や販売権限をめぐる紛争が相次ぎ、司法判断との摩擦が深まっている。航空会社側はブランド保護と販売権限の明確化を重視し、無許可販売に対して厳しい姿勢を取る傾向が強まっている。


 今回の判決は、エアアジア系プラットフォームが各国で繰り返してきた商標紛争の延長線上に位置づけられる。航空券販売の正規ルートを逸脱する行為は、利用者の誤認を招き、航空会社のブランド価値を損なう恐れがある。司法判断は一貫して航空会社側の主張を支持しており、エアアジアの強気な事業姿勢が今後どこまで持続するかが注目される。
【編集:af】
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