米国の伝統的同盟国を含む世界各国で、中国が米国よりも好意的に評価される傾向が鮮明となった。米世論調査機関ピュー・リサーチ・センターが2026年2月から5月にかけて36カ国・地域の成人約42000人を対象に実施した調査によれば、25カ国で中国が米国を上回り、米国が優勢だったのは日本、韓国、インド、フィリピン、ポーランド、イスラエルの6カ国にとどまった。
ピューが約20年前に関連調査を開始して以来、中国が米国を逆転したのは初めてである。

その他の写真:中国政府WEBページから

 日本では依然として米国への支持が中国を上回り、安全保障上の懸念から中国への不信感が根強い。フィリピンでは米国支持が圧倒的で、回答者の76%が中国を最大の脅威と認識している。南シナ海の領有権問題が背景にあり、米国や日本との防衛協力強化が続いている。一方、カナダでは米国支持が33%に低下し、中国支持が44%に上昇。隣国でありながら中国への評価が米国を上回る象徴的な変化となった。ドイツでも米国への信頼が大幅に低下し、中国が相対的に好意的に評価される傾向が確認された。

 米国大統領への信頼度は全体的に低下傾向にあるが、中国指導者への信頼はさらに低く、依然として米国が「個人の自由尊重度」では優位を保っている。ただしその差は縮小しており、国際社会における米国の影響力低下と中国の外交政策の成果が浮き彫りとなった。今回の調査結果は、米国の伝統的同盟国においても中国支持が広がる現実を示し、国際秩序の変化を象徴するものとなっている。

対象国一覧(36カ国・地域)
南北アメリカ:アルゼンチン、ブラジル、カナダ、チリ、コロンビア、メキシコ、ペルー、米国

欧州:フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、イタリア、オランダ、ポーランド、スペイン、スウェーデン、英国

アジア太平洋:オーストラリア、バングラデシュ、インド、インドネシア、日本、マレーシア、パキスタン、フィリピン、シンガポール、韓国、スリランカ、タイ

中東・アフリカ:ガーナ、ケニア、ナイジェリア、南アフリカ、イスラエル、トルコ、ヨルダン川西岸・東エルサレム

(調査対象者総数は42,151人、調査期間は2026年2月8日~5月13日)
【編集:af】
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