2026年7月29日、サウジアラビア国防省は米国中央軍(CENTCOM)と協力し、イラク国内のイラン系武装勢力拠点に対して共同空爆を実施したと発表した。サウジ当局は、この攻撃が直前に発生した無人機による石油施設への攻撃に対する自衛措置であると説明し、「事態の拡大は望まないが、攻撃を受ければ断固として対応する」と声明を出した。
リヤド東部州の石油施設は迎撃に成功したものの、被害が出れば世界的な原油供給に影響が及ぶ可能性があると警告している。

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 ガルフニュース(Gulf News/ガルフニュース)・アルジャジーラ(Al Jazeera/アルジャジーラ)などの報道によると、 空爆の対象となったのは、イラク国内で活動する「人民動員隊(PMF)」の複数拠点で、同組織はイランの支援を受ける武装勢力の連合体である。PMF側は「少なくとも8人が死亡し、4人が負傷した」と発表し、攻撃はイラクの主権を侵害し、国家の公式治安機関を標的にしたものだと強く非難した。イラク政府は緊急調査を開始し、首相アリ・アルザイディがサウジ訪問を予定していると伝えられている。

 サウジアラビアは、イラク領内から発射された無人機がリヤド地域の石油施設を狙ったと説明し、国連憲章第51条に基づく自衛権の行使だと強調した。米国はこれまでイラク政府に対し、親イラン勢力の取り締まりを求めてきたが、国内の政治的事情から十分な対応ができていなかった。今回の共同空爆は、米国とサウジアラビアがイラク国内で直接軍事行動を行った初めての事例として注目されている。

 イラン革命防衛隊は同日、ホルムズ海峡で3隻の石油タンカーを拿捕したと発表し、緊張はさらに高まっている。湾岸地域の安全保障は一層不安定化し、原油輸送の安全性に重大な懸念が広がっている。専門家は、今回の共同空爆がサウジアラビアを米国主導の対イラン軍事行動に深く巻き込む契機になると指摘している。サウジはこれまでイエメンのフーシ派との戦闘を抱えており、今回のイラクでの軍事行動は新たな戦線を開くことになる。

 イラク国内では、PMFが国家治安機関に組み込まれているため、今回の攻撃は「外国軍による公式治安部隊への攻撃」として受け止められている。
これはイラク政府にとって極めて難しい立場を強いるものであり、米国とイラン双方との関係調整が一層困難になるとみられる。湾岸諸国や国際社会は事態の拡大を懸念し、国連安全保障理事会でも緊急協議が行われる見通しだ。

 今回の共同空爆は、イラン系武装勢力による無人機攻撃への直接的な報復であると同時に、地域の安全保障構造を大きく揺るがす出来事となった。今後の展開次第では、湾岸諸国や国際社会全体を巻き込む大規模な緊張拡大につながる可能性がある。原油輸送の安全性が脅かされれば、日本を含むアジア諸国の経済にも深刻な影響が及ぶことは避けられないとの見方が広がっている。
【編集:af】
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