財政が破綻し、喉から手が出るほどお金を欲している国家ほど危険なものは存在しない。いま、中国政府が全力を挙げて実行しているのが、国内の企業や富裕層から強引にお金を回収する「国家規模の強奪作戦」である。


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中国当局は今年から、「金税4期」と命名された最新鋭の税金監視プログラムを本格的に導入した。このシステムは、国内のあらゆる企業の資金移動や個人のお金のやり取りを24時間体制で厳しく監視し、少しでも不審な動きがあれば即座に割り出す画期的な監視ネットワークだ。

この巨大な監視システムを用いて、政府はまず国内の有名企業へ矛先を向けた。上場企業100社以上に対し、過去10年間にさかのぼって税務調査を行い、合計で約1500億円にのぼる巨額の追徴課税を突然突きつけたのだ。「10年も前の税金を今すぐ払え」と迫られても、企業側にそれほどの余剰資金があるはずもない。しかし政府は一切の弁明を認めず、期限までに支払わなければ口座を凍結し、会社の資産を強制的に差し押さえると圧力をかけている。

政府の牙は、国内企業にとどまらず、海外に資産を保有している富裕層にも向けられている。当局は、海外の金融機関に資産を預けている中国人に対し、「自主的に資産の20%を税金として納めなさい」という驚くべき通達を出した。この要求に応じない場合、海外口座を違法とみなして口座を凍結し、国が全額を強制徴収すると脅しているのだ。

さらに恐ろしいのは、香港やシンガポールに拠点を置く外資系金融機関に対する直接的な脅迫である。中国政府は外資系銀行や証券会社に対し、「中国人顧客のすべての口座情報を差し出せ。従わない場合は中国での営業許可を取り消す」と強硬な姿勢で迫った。
事業の継続を盾に取られた金融機関は抵抗できず、顧客の秘密情報を政府に提出せざるを得なかった。これにより、世界中のどこに隠した資産であっても、中国政府の監視網によって把握されることとなったのである。

資金の回収と同時に、政府は富裕層や優秀な人材が国外へ逃亡することを防ぐため、厳しい出入国規制を敷いている。人工知能(AI)やバイオテクノロジー、あるいはレアアースなどの重要資源に関わる分野で働く人々は、全員が「出国禁止リスト」へ登録された。なぜ外国へ出られないのかを役所に問い合わせても、「北京の指示に従っているだけだ」と告げられるのみで、理由の開示すら拒否される。

すでに外国の国籍を取得し、海外で生活していた元中国人であっても安全ではない。中国に残された家族を人質に取り、「取り調べに応じなければ家族の安全は保証できない」と脅して無理やり帰国させる。そして本人が中国の土を踏んだ瞬間にパスポートを取り上げ、「自発的に外国籍を離脱した」とする書類に署名を強要し、強制的に中国籍へ復帰させる事例まで報告されているのだ。

これほどまでに非道な手口で資産を強奪し、人間を拘束する理由。それは、不動産市場の壊滅と過剰な感染症対策によって、地方政府をはじめとする国の金庫が完全に空っぽになってしまったからである。

いま、日本にも多くの中国人が観光やビジネスの目的で訪れている。しかし、この冷酷な出国規制の裏側を知れば、その見方は大きく変わるはずだ。
政府の厳しい監視をくぐり抜けて海外へ出ることを許された人物とは、一体どのような存在なのか。それは、政府に絶対の忠誠を誓い、特別な任務を帯びた「工作員」や「スパイ」である確率が極めて高いという事実だ。金欠に苦しむ大国は、自国の国民を食い物にしながら、世界中に不穏な影を落とし始めているのである。
【編集:af】
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