高知県警宿毛署は7月22日、元プロテニスプレーヤーで千葉県白井市の会社員・平木理化容疑者(54)を詐欺の疑いで逮捕、24日に送検した。

平木容疑者は1997年のテニスの四大大会、全仏オープンの混合ダブルスで、インド選手とペアを組み優勝。

日本のテニス界を牽引してきた第一人者だ。航空会社勤務の父親の仕事の関係で、レバノンに生まれ6歳からテニスを始めるなど、華麗な経歴を持っていた。テニスでの獲得賞金の総額は1億円を超えているとみられている。2014年からは日本テニス協会の常務理事、またNTTコミュニケーションズ(現NTTドコモビジネス)の課長職として勤務していたこともある。

警察関係者は逮捕に至った経緯をこう話す。

「宿毛警察署の管内で、特殊詐欺事件が発生し捜査をしていたところ、鹿児島市内の女性被害者(50代)がいることがわかりました。

鹿児島市内の女性は、2022年2月から5月の間、フランスで整形外科医として働いていると名乗る人物とSNSで知り合い、LINEでやり取りをしていました。結婚まで約束していたかはわかりませんが、その人物から『死別した妻の補償金を受け取るため、あなたを保証人にした。ただ、荷物が税関で止められており、解除するには証明書代が必要』と頼まれ、同年5月に30万円を振り込んだ。その振り込んだ先が平木容疑者名義の口座だったのです。

高知県の事件よりもそちらが先に証拠が固まったため、平木容疑者の逮捕に繋がりました。共犯者もいるとみられます」

平木容疑者の口座が単に詐欺に利用されたのかといえば、そうではなかったという。

「30万円のうち約27万円は平木容疑者の暗号資産口座に移されており、また2万円は平木容疑者とみられる人物が千葉県内のATMで引き出しているのが防犯カメラに映っていました。こうした経緯から、平木容疑者の犯行が明らかになったため逮捕に至ったのです。現段階での被害は2件ですが、今後増える可能性もあります」(同前)

“華麗なる経歴”を持つ平木容疑者に、一体何があったのか。彼女の異変に気付いていたのは千葉県白井市の職員だった。平木容疑者は白井市の出身で、地元のふるさと大使を務めていた。

「平木さんには平成30年度から令和6年度の6年間『しろいふるさと大使』を務めていただきました。ふるさと大使の任期は3年のため、2期務めていただいた。そのまま3期目もお願いしようと思い、ご連絡しようと思ったら、連絡が取れず音信不通になってしまいました。ご本人からの返答がなかったので、3期目のふるさと大使をお願いすることができなかったのです。一体何があったのか、まったくわかりません。

平木さんには、市内で子供たちのためのテニス体験会を開いていただいたりしていたので、今回の事件は残念です。逮捕されたことに、大変驚いています」(白井市広報課)

平木容疑者は、白井市内の一軒家に居住していたが、2年前に売却、現在は集合住宅に住んでいたとみられる。

「平木容疑者は『身に覚えがない』と供述しており、24日現在も変わっていません」(前出・警察関係者)

地元の名士でもあった平木容疑者に何があったのか。今後の捜査が待たれる。

編集部おすすめ