(台北中央社)農業部(農業省)林業・自然保育署台中分署は3日、2025年に記録したヒャッポダの野外繁殖の映像を公開した。10月にはスリランカで開催されるヘビ類の国際シンポジウムでも上映される予定だ。


同分署は23年、中部・台中市の八仙山国家森林遊楽区でヒャッポダの抱卵やふ化、母ヘビが子ヘビを守る行動を撮影した。世界で初めての野外での完全な繁殖記録とされ、24年に映像を公開している。今回公開した新たな映像は、25年に同市和平区で撮影に成功した産卵前から抱卵、ふ化、子ヘビが巣立つまでの記録だ。

林業・自然保育署の林華慶署長は3日に開かれた記者会見で、保護対象になっているヒャッポダを野外で見つけることは容易ではないと指摘。体の模様が岩や落ち葉、土壌などと一体化するように、天然の保護色になっているとした上で、産卵や繁殖行動に出会うことはさらに難しいと語った。また、3年間に2度も繁殖行動を記録できたのは、関係者の細やかな観察力と注意深さがあってのことだとたたえた。

その上で、ヒャッポダは多くの国に生息しているものの、完全な野外繁殖の記録があるのは台湾だけだとし、生態研究・教育上で大きな意義があるとともに、台湾の誇りだと語った。

台中分署の張弘毅分署長は25年の撮影について、個人が所有する駐車場での産卵となったため、駐車場の管理者と意思疎通を図った上で、周囲にフェンスを設置し、台中分署も適切な補償を提供したと説明。駐車場の営業上の権利とヒャッポダの繁殖・保全の両立を図ったとした。

2回の記録映像の計画責任者を務めた李昱さんは、23年の観察で得られた情報を生かし、25年の撮影時にはより干渉を少なくすることでさらに完全な繁殖過程を捉えることができたと語った。

撮影には赤外線自動撮影カメラに加え、24時間リアルタイム監視装置も導入。母ヘビが産卵後38日間にわたって卵を守り、16個の卵が全てふ化するまでの過程を記録した。
また、在来種のアリが巣を襲う様子や母ヘビが巣を離れた後、アカマダラが複数回にわたって子ヘビを捕食する様子も捉えた。

アカマダラの出現時には、撮影チームは子ヘビを守るため、何らかの措置を取るべきか林署長に相談したが、林署長は自然の法則を尊重し、人為的に干渉せず撮影を続けることを決めたという。

映像は同署のユーチューブチャンネルでも公開されている。

(汪淑芬/編集:齊藤啓介)
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