メガロドンは本当に巨大だった。失われた化石が再発見され全長24.3mが裏付けられる
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  メガロドンは約2300万年前~360万年前にかけて地球の海に君臨していた絶滅した巨大ザメだ。

 デンマークで発見された約1080万年前のメガロドンの脊椎骨の化石は、40年以上行方不明となっており、写真記録から全長24.3mと推定されたが、正確な大きさはわかっていなかった。

 2017年、デンマーク自然史博物館の収蔵庫の片隅で眠っているのを職員が発見し、アメリカ・デンマークとオーストラリアの国際研究チームが改めて分析した結果、全長24.3mという数値が実物の化石によって証明された。

 学校の25mプールを想像すればその巨大さがわかるだろう。

 この研究成果は『Palaeontologia Electronica[https://palaeo-electronica.org/content/2026/5872-otodus-megalodon-vertebrae-from-denmark]』誌(2026年6月28日付)に掲載された。

かつて海を支配した史上最大級の捕食者

 ネズミザメ科に属するメガロドン(学名:Otodus megalodon)は、前期中新世から鮮新世(約2300万年前~360万年前)にかけて世界中の海に生息していた絶滅種の巨大ザメだ。

 同じ時代の海には、ハクジラやヒゲクジラの仲間が多様化しながら生息数を増やしており、メガロドンはこうしたクジラ類を主な獲物にしていた。

 海洋生物の中でも史上最大級の捕食者として、海の食物連鎖の頂点に君臨していた。

 鮮新世に入ると、現代も存在するホホジロザメと、同じ獲物を奪い合うライバルとして競合していた

 この時代に陸上では、オオカミやネコ科の仲間、ウマ、ラクダといった、現代につながる動物の祖先が次々と姿を現していた。

メガロドンの骨格は化石として残りにくい

 メガロドンの骨格はほぼ全体が軟骨でできており、死後に腐敗して化石として残りにくい。

 発見される化石は歯と、十分に石灰化して残った脊椎骨(ついこつ:背骨を構成する個々の骨)に限られており、完全な全身骨格は一度も発見されていない。

 そのため、メガロドンの大きさの推定には脊椎骨の直径を比較する方法が使われてきた。

 なかでも重要な手がかりとなってきたのが、1978年にデンマーク・グラムの粘土採掘坑で掘り出された約1080万年前のメガロドンの脊椎骨の化石だ。

 椎体径(脊椎骨の直径)が23cmという記録上最大のもので、このメガロドンの大きさは、全長24.3mに達していたと推定された。

 その詳細については島田賢舟教授らによる過去の研究で詳しく解説している。

 しかしこの数値は、写真記録だけを根拠にしたものだった。

 この脊椎骨の化石は1980年代初頭に論文で発表された後、1989年に別の収蔵施設へ移送される際に破損し、行方不明となってしまったのだ。

 椎体径23cmという数値も写真からの計測によるもので、実物の脊椎骨の化石を確かめることができない状態が40年近く続いた。

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再発見された化石が全長24.3mを実物で初めて証明

 時は過ぎ2017年、デンマーク自然史博物館の職員が、収蔵庫の片隅に長年放置されていた化石入りの箱に気づいた。

 なんとそれは行方不明になっていたメガロドンの脊椎骨の化石だったのだ。

 アメリカ・デポール大学の島田賢舟教授を中心に、デンマーク・オーストラリアの国際研究チームが改めてこの標本を分析した。

 再発見された脊椎骨の化石を直接計測したところ、椎体径は23cmだったことが確認された。

 そしてこのメガロドンの大きさは、確かに全長24.3mであるということが、実物の化石によって裏付けられたのだ。

 島田教授は「この標本は記録された中で最大のサメの脊椎骨であるだけでなく、魚類全体を通じても最大の脊椎骨です」と述べた。

 研究チームはさらに、マイクロCTスキャンで脊椎骨の内部を精密に解析した。

 サメの脊椎骨には木の年輪のように年ごとに成長輪が刻まれており、この輪を数えることで個体の年齢を推定できる。

 解析の結果、このメガロドンの個体は死亡時に少なくとも64歳で、理論上は96歳まで生きられた可能性があることがわかった。

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ウバザメを捕食した形跡が残されていた

 メガロドンの脊椎骨を取り囲む堆積物からも重要な発見があった。ウバザメのえらの破片と微小なウロコが多数見つかったのだ。

 ウバザメはジンベエザメに次ぐ世界第2位の大きさを誇るサメで、最大約12mに達する。

 プランクトンを濾し取って食べる温和な種だが、メガロドンと比べればはるかに小さい。

 脊椎骨がある胴体の部位はちょうど胃の直上にあたる。

 研究チームはウバザメの脊椎骨が同じ産地から別に発見されていることも確認したうえで、これらの残骸はメガロドンの胃の内容物だったと結論付けた。

 メガロドンが実際に何を食べていたかを示す、化石記録上初めての証拠だ。

 デンマーク・グラムの粘土採掘坑は、世界で科学的に確認されているメガロドン産地の中で最も北に位置する。

 島田教授は2022年の研究で、寒い水域ほど、より大きなサイズのメガロドンの化石が発見される傾向があることを発表寒い地域で暮らす動物ほど体が大きくなる傾向がある「ベルクマンの法則」にもメガロドンは当てはまっている。

 島田教授は2022年の研究で、寒い水域ほど、より大きなサイズのメガロドンの化石が発見される傾向があることを発表している。

 これは、寒い地域で暮らす動物ほど体が大きくなる傾向がある「ベルクマンの法則」にメガロドンも当てはまっていることを意味する。

この記事でわかったこと

  • 行方不明だったメガロドンの脊椎骨の化石が2017年に再発見された
  • 椎体径23cmが実物で確認され、全長24.3mという推定値が裏付けられた
  • このメガロドンの個体は死亡時に少なくとも64歳だった
  • 脊椎骨周辺の堆積物からウバザメの痕跡が見つかり、食性が判明した

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References: Rediscovery of once-lost super-sized Megalodon vertebrae | EurekAlert![https://www.eurekalert.org/news-releases/1133142] / doi.org/10.26879/1674[https://palaeo-electronica.org/content/2026/5872-otodus-megalodon-vertebrae-from-denmark]

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