■「Yes! 東京」が大ヒット 15周年の夏、EBiDANが動き出す
15周年プロジェクトの号砲となったのが、超特急、M!LK、SUPER★DRAGON、Sakurashimeji、ONE N’ ONLY、原因は自分にある。、BUDDiiS、ICEx、Lienelの9グループ、60人が勢ぞろいした「Yes! 東京」だ。7月2日に先行配信リリースされると、人気グループの競演はたちまち話題となり、オリコン週間ストリーミングランキング(2026/8/10付)では4週連続1位を獲得。MVの再生数も4000万回を突破した。さらに、8月13日~16日には、15年間で最大規模となる『EBiDAN THE LIVE 2026 15th Anniversary』を代々木第一体育館で開催する。この夏、15周年を機に「EBiDAN」という存在そのものを大きく打ち出していく。
■10グループへ拡大、「EBiDAN」とは何者なのか
EBiDAN(恵比寿学園男子部)は、2010年にスターダストプロモーションの若手男性俳優・タレントの育成部門として発足。事務所所在地「恵比寿」にある架空の学園の男子部という設定で、「Yes! 東京」でもグループごとに異なる制服を着用している。
2011年から現在につながるアーティスト集団へと形を変え、現在は超特急、M!LK、SUPER★DRAGON、Sakurashimeji、ONE N’ ONLY、原因は自分にある。
【超特急】
2011年に結成されたEBiDAN最古参グループ。「メインダンサー&バックボーカル」という独自の編成を掲げ、ダンスパフォーマンスを武器に唯一無二のスタイルを確立。2017年には「超ネバギバDANCE」でEBiDAN史上初となるオリコン週間シングルランキング1位を獲得した(2017/5/8付)。2022年に新メンバーオーディションを開催し、現行の9人体制(カイ、リョウガ、タクヤ、ユーキ、タカシ、シューヤ、マサヒロ、アロハ、ハル)となった。今年11月には初の東京ドーム2Daysも決定するなど、ボーイズグループシーンを代表する存在へと成長した。EBiDANの認知を全国へ広げた「開拓者」であり、多くの後輩グループをけん引する「先頭車両」的存在でもある。
【M!LK(ミルク)】
2014年結成。佐野勇斗、塩﨑太智、曽野舜太、山中柔太朗、吉田仁人からなる5人組ダンスボーカルグループ。「何色にも染まることができる」というコンセプトのもと、話題性のある楽曲、親しみやすいキャラクターで支持を拡大してきた。メンバー各人が俳優、バラエティ、ラジオなどでも活躍している。
【SUPER★DRAGON(スーパードラゴン)】
2015年結成。志村玲於、古川毅、ジャン海渡、飯島颯、伊藤壮吾、田中洸希、池田彪馬、松村和哉、柴崎楽からなる9人組の進化系ミクスチャーユニット。通称“スパドラ”。ラップ、ダンス、ボーカルを融合した重厚なサウンドと高いライブパフォーマンスが特徴で、アイドルの枠に収まらない音楽性を追求している。メンバー自ら楽曲制作にも参加するなど、挑戦的な音楽表現を続け、EBiDANの「アーティスト性」を象徴するグループとなっている。
【Sakurashimeji(さくらしめじ)】
2014年にアコースティックギターを軸にした田中雅功と髙田彪我のギターデュオとして活動を開始。等身大の歌詞と繊細なハーモニーで他のダンス&ボーカルグループとは異なる存在感を築いてきた。近年はバンドサウンドやポップスも積極的に取り入れ、ライブを重ねながら表現の幅を広げている。
【ONE N' ONLY(ワンエンオンリー)】
EBiDAN内ユニットの2グループが合流し、2018年に誕生。ボーカルのTETTA、REI、EIKU、ラップ&ダンサーのHAYATO、NAOYAからなる5人組。ラテンミュージックを取り入れたサウンドがSNSをきっかけに中南米でバズり、海外ファンが拡大。南米を中心に海外公演も成功させ、グローバル戦略を先導する存在としてEBiDAN全体の可能性を広げている。
【原因は自分にある。】
研究生時代の企画から選抜され、「BATTLE STREET」として2018年に始動したグループ。大倉空人、小泉光咲、桜木雅哉、長野凌大、武藤潤、杢代和人、吉澤要人からなる7人組。2019年のデビュー後、現グループ名へ改名。文学や哲学を思わせる歌詞、ストーリー性の高い世界観を武器に、「ジャパンカルチャーを牽引する新解釈アイドルグループ」という独自路線を確立。「考察したくなるアイドル」として熱心なファン層を獲得している。アイドルとアーティストの境界を越える表現を追求し、EBiDANのクリエイティブな一面を担っている。
【BUDDiiS(バディーズ)】
2020年、元PRIZMAXのメンバーFUMINORI、KEVIN、MORRIEに、研究生のSEIYA、YUMA、SHOW、TAKUYA、FUMIYA、SHOOTが加わり、結成された。DIYをコンセプトに、自ら楽曲制作や振付、ライブやグッズ制作にも携わるセルフプロデュース色の強いグループ。メンバー同士の自然体な関係性や親近感も人気の理由で、ライブでは高い一体感を生み出している。その発信スタイルは、現在のEBiDANが持つ、スタイルにとらわれない懐の深さを体現している。
【ICEx(アイス)】
2023年にEBiDAN NEXTの選抜企画「TEAM S」とオーディションを経て誕生。志賀李玖、中村旺太郎、阿久根温世、千田波空斗、筒井俊旭、山本龍人、竹野世梛、八神遼介からなる8人組。「全ての愛を愛す」をテーマに掲げ、爽やかなビジュアルと瑞々しいパフォーマンスで注目を集める。韓国でメジャーデビュー発表を行うなど、海外市場を強く意識した楽曲・活動スタイルが特徴。王道アイドルらしい魅力を持ちながらも、次世代を担う存在として着実に経験を積み重ね、EBiDANに新たな可能性をもたらしつつある。
【Lienel(リエネル)】
公開オーディション「EBiDAN AUDITION 2022」を経て2023年に結成された、芳賀柊斗、近藤駿太、高岡ミロ、森田璃空、武田創世、高桑真之からなる6人組。「Lien éternel(永遠の絆)」をグループ名の由来とし、EBiDANで一番おしゃれなグループをコンセプトに掲げる。2023年6月にメジャーデビューしたばかりだが、パシフィコ横浜でのワンマンライブも成功させた新世代のフロントランナー。
【iiONDO(イイオンド)】
EBiDAN 15周年を記念したオーディション「EBiDAN THE AUDITION 2026」から誕生した三村航輝、畑駿平、守本勝倶、髙橋夢人、宮本琉成、大野遥斗、堀蒼寿、三戸琳仁からなる8人組。7月31日に結成が発表されたばかりの新しいグループ。グループ名には、みんなの心を良い温度(ONDO)にし、音頭(ONDO)を取って日本中をリードしていく存在を目指すという意味が込められている。
ダンス&ボーカルからギターデュオまで、音楽性もキャラクターも異なるグループが共存する。その幅の広さが、現在のEBiDANを形作っている。
■育成・競争・共演――新たな才能を生み続ける仕組み
EBiDANの歩みは、単に「グループが増えていく」だけのものではない。注目したいのは、育成と選抜を繰り返しながら、常に新しい才能を輩出し続けている裾野の広さだ。
2011年からアーティスト集団へと軸足を移したEBiDANの土台を築いたのは、超特急やDISH//(2022年に卒業)といった初期グループ。その後はM!LKをはじめ、さまざまなユニットやプロジェクトグループが誕生し、研究生からも新たなグループが次々と生まれてきた。
近年は「EBiDAN NEXT」などを通じて全国の研究生が経験を積み、そこから新たなグループやメンバーが次々と羽ばたいてきた。研究生時代から切磋琢磨してきたメンバーがグループを結成し、先輩グループが切り拓いた道を追いかける。
その関係性が際立つのが、グループ同士の合同企画やコラボ楽曲、「EBiDAN THE LIVE」のような全体イベント、さらにはグループの垣根を越えた「ドリームユニット」だ。ライバルであると同時に「同じ釜の飯を食った仲間」という関係性が、EBiDAN全体の結束力とエンターテインメントとしての厚みを生み出している。
■EBiDANを支える「個」と「集合」の魅力
EBiDANという集団を理解する上で欠かせないのが、「個」と「集合」の二つの魅力だ。
「個」の側面では、ファンがEBiDANにたどり着く入口の多様さがある。研究生時代から応援していたメンバーがグループに選ばれ、そのままグループのファンになるケースがある一方、スターダストプロモーションの強みでもある、ドラマや映画をきっかけにメンバーに興味を持ち、そこからグループへたどり着くケースも少なくない。
EBiDANを卒業したDISH//の北村匠海をはじめ、超特急の草川拓弥、M!LKの佐野勇斗、山中柔太朗など、俳優として活躍するメンバーも多い。なかでも原因は自分にある。のメンバーは、全員がドラマで主役を演じるなど、音楽以外にもファンとの接点を広く持っている。
一方、「集合」の魅力が最大限に発揮されるのが、「EBiDAN」という名のもとに全グループが集うイベントやコラボレーションだ。毎年恒例の「EBiDAN THE LIVE」で全グループが登場するステージをはじめ、今回の「Yes! 東京」のような全体曲、地上波冠番組『DAN! DAN! EBiDAN!』など、一つのグループだけでは実現できないスケール感と華やかさを生み出すことができる。一つのグループやメンバーを入口にEBiDANを知り、合同イベントを通じて別のグループにも興味を持つ。反対に、EBiDAN全体の企画から一つのグループにたどり着くこともある。この「個」と「集合」を行き来できることが、EBiDANの大きな強みと言えるだろう。
■渋谷がEBiDAN一色に 街・音楽・ライブをつなぐ15周年
そして、この「集合」の力を15周年という節目で大きく打ち出すのが、この夏の一連の施策だ。その中心となるのが、8月13日~16日に代々木第一体育館で開催される『EBiDAN THE LIVE 2026 15th Anniversary』に向けた渋谷での展開である。
SHIBUYA TSUTAYA、HMV、TOWER RECORDSのCDショップ3店舗で展開される店頭施策をはじめ、渋谷駅前から代々木第一体育館へと続く街中を、BGMやフラッグ、大型モニターなどでEBiDAN一色に染め上げる。同時期には山手線で車体ラッピング&車内広告を展開し、ライブ開催週には、5台のアドトラックが渋谷~原宿を周遊するなど、街のさまざまな場所にEBiDANとの接点が生まれる。
狙うのは、既存ファンには「応援してきて良かった」と感じてもらえるような特別な体験を、新たに触れる人には「突然現れた巨大な集団」という驚きを届けることだ。音楽から入る人もいれば、街で広告を目にして知る人もいる。SNSやデジタルコンテンツから興味を持つ人もいるだろう。街中での施策、音楽、デジタル、リアルイベントを一つにつなぎ、「EBiDANに出会う入口」を広げていく。そしてその先には、代々木第一体育館での「EBiDAN THE LIVE」が待っている。それが、15周年の夏に仕掛ける大規模プロジェクトの狙いだ。
■15周年から、次のEBiDANへ
15周年を迎えたタイミングで、新グループiiONDOが誕生したことも象徴的だ。これまでの15年間を祝う一方で、新しい才能を発掘し、次の世代を送り出す。周年を「集大成」で終わらせるのではなく、新たなスタートへとつなげているところに、EBiDANらしさがある。
超特急、M!LK、SUPER★DRAGON、Sakurashimeji、ONE N’ ONLY、原因は自分にある。、BUDDiiS、ICEx、Lienel。それぞれが独自のフィールドで活動しながら、集まれば一つの大きなエンターテインメントを生み出す。そして、そこにiiONDOという新たな個性が加わる。
「Yes! 東京」から始まり、渋谷、そして代々木第一体育館へ――。10グループへと広がったEBiDANが、この夏どんな景色を見せるのか。15周年は、これまでの歩みを祝う節目であると同時に、新たな物語の始まりとなりそうだ。
文・坂本ゆかり


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