◆第108回全国高校野球選手権大会第7日 ▽2回戦 松商学園3―5三重(11日・甲子園

 一塁側アルプス席から流れたハッピーバースデーのメロディーに、マンモススタンドから大きな拍手が沸き起こった。初回1死。

松商学園の主将・久保田悟(3年)の打席だった。実は久保田の誕生日は2月14日で、メンバーから外れてアルプス席で応援していた小野勘太(3年)の誕生日。久保田の第1打席で演奏しようと決めていたのだ。

 「あいつの力を借りようと思って」と奮い立った久保田。第1打席では内野安打で出塁するなど、この日4打数3安打。チームは8回に1点を返し、9回は山口史晃(3年)の2点三塁打で2点差まで迫った。久保田も2死三塁から死球で出塁するなど、最後まで諦めない野球を貫いたが、あと一歩及ばず。2年連続での初戦敗退で5年ぶりの勝利は逃した。

 久保田は「みんなが一生懸命ついてきてくれて自分を引っ張ってくれて、頼りになる3年生でしたし、もっともっと一緒に野球をやりたかったです」と泣きながら仲間に感謝。涙が止まらなかった。

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