この夏、神奈川県庁の屋上に、ちょっと不思議で温かい新しい“共生”の風景が生まれる。AGRIKO(東京)が神奈川県の委託を受け、東庁舎11階テラスに8月に開園予定の共生型コミュニティー農園「ともいきファーム」。
魚の排浄物を微生物が分解し、その栄養で野菜が育ち、浄化された水が再び魚へと戻る――。自然界の循環を小さく再現したアクアポニックスは、都市型の持続可能な食料生産モデル。水産養殖と水耕栽培を掛け合わせ、食用のハーブや野菜と食用魚を同時に生産する。
2027年に横浜市で開催される国際園芸博覧会(GREEN×EXPO 2027)のテーマ、「人と植物・自然との共生」が社会的な関心を集めているが、現実の都市生活では、人と自然、人と食、人と地域の距離はじわじわと広がり続けている。魚が泳ぐ姿も、野菜が育つ土も、季節の移ろいも日常の視界の外にあることが多いのが現代の都市の姿。「ともいきファーム」は、そうした分断をやわらかくほどく場所として誕生する。魚と植物が互いに育ちあうアクアポニックスの循環は、共生の小さくて力強いモデルになりそうだ。
開園後は、アクアポニックスによる食料生産をはじめ、農業と福祉の連携による地域工賃向上、子どもたちが循環の仕組みを見学・体験できる機会の創出、農産物を生かした加工品開発などを順次展開していくという。











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