今回は同期コンビの二人に、撮影中の“顎プニプニ”癒やしエピソードからお芝居の魅力など、本作への想いを語ってもらった。
どう久保史緒里に近づけるかを考えた演技
――台本を読んだときにどう思いましたか。川﨑桜(以下、川﨑):とにかく鷲尾ちゃんは変わった女の子だなと思いました。普段だったら心をなかなか開かない子が自分の好きなことになると、とても口が達者になるところがかわいいなと思いましたし、自分では好きを隠してるつもりでも、鷲尾ちゃんは好きを隠しきれていなくて溢れてしまっているところがあって、そこが愛おしいなと思いました。
小川彩(以下、小川):まず鷲尾さんのセリフ量にびっくりしました(笑)。基本、5~6行の長セリフがいくつもあって、「これは桜、大変だぞ」と思いました。でも本番では完璧にやっていて驚きました。
――川﨑さんの演技はモチーフにした人物はいるんですか。
川﨑:今回は、やっぱり鷲尾の生みの親である久保史緒里さんをとても意識して演技しました。久保さんのラジオを聞いていても、久保さんのお話はとても引き込まれますし、抑揚というか、聞き入っちゃうなとリスナーとして思っていて。そういうところを出せたらいいなと思っていましたし、久保さんはとにかく野球が大好きなので、私がその熱量で話せないと久保さんに申し訳ないなと思っていたので。とにかく、セリフ覚えは自分に染み込むまで覚えて、そこからどうやって久保さんに近づけるかを意識してやっていました。
小川:久保さんの面影も感じましたし、桜が演じるからこその良さもあって、いい塩梅でとても良かったです。
――小川さん自身は金森をどう演じていこうかなと思っていましたか。
小川:いろいろありますが、鷲尾さんが変わっているので、金森は一見普通の女の子に見えますが、内に秘めているものは熱い。そういう中から出てくるものを演じられたらなと思いました。
――お互いが相手役だと知ったときはどう思った?
小川:とても嬉しかったです。「二人でできるのは嬉しいね」って。
川﨑:普段はなかなか二人になることがないので、嬉しかったよね。
小川:撮影中に大変なことはお互いにありましたが、さくたんが頑張っていると思ったら頑張れたので。
川﨑:ツラいときはお互いを見て、クランクインがライブ直後だったので「もうすぐだね」と励まし合っていたね。
好きが極端な川﨑と言いたいけど考えてしまう小川
――川﨑さんは今回、野球用語をとにかく詰め込んだと仰っていましたが、撮影が終わってからはいかがですか。川﨑:ニュースなどで覚えた選手の名前や野球用語を聞くと嬉しくなりましたし、最初はルールも曖昧で。だから、用語を知ることが好きを増やすきっかけになるのかなと思いました。
――鷲尾さんの「好きがあるけど言えない」、金森さんの「好きが見つからない」。
小川:私は好きが言えないほうですかね。言いたいのですが、少し考えてしまいます。それぞれの分野で特化して好きな方たちがいらっしゃって、ただ好きというだけの自分が話していいものなのか。そういうことを考えてしまいます。
――好きだけど言えないことは?
小川:音楽の分野でいうと、いろいろな楽器が好きですが、あまり深く話せないので。
川﨑:私はどちらにも共感できる部分がありますが、彩と比べて、好きなものが極端というか、一度好きになったものがずっと好きなものなんです。BUMP OF CHICKENさんの音楽が好きで、この曲が好きだと思ったら、中高を通じて同じプレイリストで繰り返し聞いているタイプなので。ご飯屋さんも新しいお店に行かなくて、決まったお店で、決まったメニューを頼んじゃう。自分の好きをわりと自分で決めてしまっているタイプなのかなと思いました。
――お芝居の魅力など感じたことがあれば教えてください。
川﨑:今回、私の演じさせていただいた役が変わった子だったので、どうやったら「普通じゃないな」と思ってもらえるかを目標にしていて、そのためには自分が振りきって、殻を破らないといけないと思っていたので。自分と似ているところもありますが違う性格だからこそ、普段の自分を忘れられて楽しかったので、演技の仕事をもっとしてみたいなと思いました。
小川:撮影中は「変な人だな」と思っていました(笑)。圧倒されました。私も、まだまだ演技の経験は少なくて、とにかくセリフを練習しても本番でどうなるのかという想像ができなくて、これまでは緊張してしまうことが多かったです。でも今は、撮影前にいろいろ想像して練習できるようになったので、そういうところは慣れてきてやりやすくなってきました。
生活の中心は「音楽」と「ファンの皆さん」
――鷲尾さんにとっての野球のように、お二人の生活の中心にあるものは?
川﨑:やっぱりファンの皆さんかなと思っていて。私自身は家にいることが好きなのですが、ファンの皆さんに常に新しい自分を供給しないと、という使命があって(笑)。お洋服が大好きで、私の私服姿を見たいと言ってくださるファンの方も多いので、新しい服を着て、それに合うロケーションで写真を撮ろうと思って、そのためにお出かけをしようと考えていて。
――そんな川﨑さんといえば、ライブで見せる“あざとかわいい”煽りの「さくたん構文」が有名だと思うんですけど、あれは思いついたらストックしてるんですか?
川﨑:あれはライブの前日に考えていて。
小川:この間、鷲尾さんぽいのを入れていたよね?(笑)。「質問~!」ってやつ。
川﨑:そうそう、入れた(笑)
小川:鷲尾さんが恋をするんですが、その相手と話しているときに浮かれちゃった鷲尾さんが「質問~!」というセリフがかわいくて。それをさくたん構文の煽りの一番最初に使っていたんですよ(笑)。
川﨑:「これだ!」と思って、この間の乃木坂46、14周年の「14th YEAR BIRTHDAY LIVE」で使わせていただきました(笑)。常にアンテナは張っています。
ボケ担当がたくさんいる中で同じテンションでいられる同期
――普段のお二人はどういう関係性なのか教えてもらってもいいですか。川﨑:普段はどうなんだろう。ツッコミとかボケとかでもなくて、普段のテンションが似ているので。
小川:そうだよね。5期生でいうとボケ担当みたいな人がたくさんいるので、そこにツッコミますが、さくたんといるときは同じテンション。ボケたりもしないですし、さくたんにツッコむこともないよね。
川﨑:たしかに。
小川:ほのぼのと話しています。
――小川さんからみて鷲尾さんのように川﨑さんのことを「変だな」と思う瞬間はあります?
小川:そうですね、お菓子が本当に大好きなところとか。ただ、変なんだけど考え方というか、生き方の芯がしっかりしているんだなと。あと不思議に思っていたのは、このドラマの撮影中にさくたんは私の顎の下をプニプニすることにハマっていました。
――それはなぜ?
川﨑:なんだか急に気になっちゃって、(小川の顎を差して)ここが。触ると気持ちいいんですよ。ペットみたいんでかわいいんだもん。
小川:いや、頬っぺたとかならわかるけど(笑)。ずっーと私の顎を触っていました(笑)。
加入当時から比べてお互いに変わったなって思う部分
――そんなお二人は、乃木坂46の同期で5年目のお付き合いになります。加入当時から比べて、ここは変わったなって思う部分をお互いに教えてください。
小川:半分ぐらいの子と行ったかな。
川﨑:すごい!
小川:さくたんも大学に入ったタイミングだったから、きちんとしていたというか。乃木坂46は加入したときに同期やスタッフさんがいるグループLINEに日記を送り合うのですが、さくたんがそこで書いている文章がいつも響いて。話すのは苦手と言っていますが、さくたんが書く文章が好きで。かわいい上に、中身の部分も芯があって、魅力がたくさんあって、そこが好きですね。
――逆に小川さんが書いた日記は覚えてます?
川﨑:文章がとても元気でした(笑)。ビックリマークが多くて、「~でした!!」みたいな感じで。文章も元気で、さすが最年少だなと思っていました。
小川:見返すと笑っちゃう。あれは中学生の文章でした(笑)
川﨑:今は落ち着いていたところから、より落ち着いた感じだね。
大学を卒業して1年目、高校を卒業して1年目の二人
――川﨑さんは大学を卒業して1年目、小川さんは高校を卒業して1年目です。新しく始めて夢中になりたいことを教えてください。小川:新たに違う楽器を始めてみたいなと思っていますね。王道ですが、ギターもいいなと思うし、ベースもかっこいいですし。サックスもかっこいいし、やってみたい楽器はたくさんあります。あとはワンちゃんを飼いたいです。一人で飼うとなると、ちっちゃい子がいいかなぁ。
川﨑:大学を卒業して、今までよりも時間が少し増えたので、ドラマや映画をたくさん見たいなというのが自分の中にあって。勉強のためにもこれから見ていきたいなと思っています。
――最近見た作品で心に残ってるのあります?
川﨑:『花束みたいな恋をした』という作品がとても好きで、三回くらい見ています。日常の些細なことがそのまま描かれていて、「こういう考え方あったんだ」と思える作品がとても好きです。押しボタン式の信号機に感謝するシーンがあって、自分が横断歩道を渡るときに「ここの信号機は押しボタン式だったんだ」とふと思って。これからそういう体験をもっと増やしていきたいです。なので映画館にもたくさん行けたらいいなと思っています。
二人で次にやりたいことは「ユニット曲」
――今回はお二人でお芝居に挑戦しましたけど、次にやりたいことはありますか?
川﨑:うん、かわいい系の曲がいいなぁ。
小川:このドラマもきっかけになっていると思いますが、けっこう私たちのコンビが好きと言ってくださる声を聞くので、いつかステージに立てたら嬉しいです。
川﨑:二人はないもんね。同じぐらいの身長でシルエットも似ているので。
小川:公式の背比べをしたら、私のほうが高いですけどね!(笑)。
川﨑:あのときは、です!(笑)。
――プライベートでやりたいことは?
小川:焼肉ぐらいしか行ったことがないので、二人でお買い物をしてみたい!
――旅行とかどうですか?
小川:旅行もいいですね。
川﨑:でもさ、彩はひとりで行っちゃうから。
小川:え~、一緒に行こうよ!
川﨑:もちろん行くよ。誘ってくれたら(笑)。
【川﨑 桜(かわさき さくら)】
2003年生まれ、神奈川県出身。乃木坂46・5期生。約10年のフィギュアスケート経験を持ち、透明感のあるビジュアルで人気を集める。加入後は5期生楽曲「17分間」でセンターを務め、ミュージカル出演やレギュラー出演している、NHK AM「らじらー!サンデー」やCM、ファッションイベントなど活動の幅を広げる。2026年に立教大学を卒業し、1st写真集『エチュード』(新潮社)を発売。愛称は“さくたん”
【小川 彩(おがわ あや)】
2007年生まれ、千葉県出身。乃木坂46・5期生最年少。クラリネットやダンスなど多彩な表現力が持ち味。5期生楽曲「いつの日にか、あの歌を・・・」でセンターを務め、レギュラー出演している、BAYFM「乃木坂46 小川彩のbaby baby maybe」など活躍の場を広げる。2025年には地上波ドラマ、フジテレビ「波うららかに、めおと日和」に初出演。愛称は“あーや”
<取材・文/吉岡 俊 撮影/加藤 岳>
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