■子どもの発達段階別に、親は何をすべきか?
AI(人工知能)開発のために、ヒトの脳の機構と制御方法を解析するエンジニアだった私は、わが子の脳の育ちを支援する“トリセツ”を作りました。
「金のルール」は、早寝早起き、朝ご飯、運動、読書です。脳は眠っている間に進化します。体験を知恵やセンスに変え、記憶を定着させているのです。睡眠誘発ホルモンのメラトニンは、午後10時~午前2時の間に網膜に光が入らない状態にあると分泌が加速します。身長を伸ばす成長ホルモンにも、この時間の光の遮断は有効。つまり、早寝は脳と体の成長の基盤なのです。セロトニンは早起きで分泌が加速されるホルモンで、脳を活性化し、幸福感が得やすく、やる気がなえない状態にしてくれます。運動は、好奇心と集中力をつくり出すホルモンを誘発します。読書は、体験の補充です。子どもたちの脳は、登場人物の体験を自分のそれのように脳に格納するので、俯瞰(ふかん)力や戦略力の源に。
ちなみに、6歳まではメラトニンに頼らずに眠れるので、幼児期は、寝る時間にあまり神経質にならずとも大丈夫です。
※本稿は、『プレジデントFamily2026春号』の一部を再編集したものです。
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黒川 伊保子(くろかわ・いほこ)
脳科学・AI研究者
1959年、長野県生まれ。人工知能研究者、脳科学コメンテイター、感性アナリスト、随筆家。奈良女子大学理学部物理学科卒業。コンピュータメーカーでAI(人工知能)開発に携わり、脳とことばの研究を始める。1991年に全国の原子力発電所で稼働した、“世界初”と言われた日本語対話型コンピュータを開発。また、AI分析の手法を用いて、世界初の語感分析法である「サブリミナル・インプレッション導出法」を開発し、マーケティングの世界に新境地を開拓した感性分析の第一人者。近著に『共感障害』(新潮社)、『人間のトリセツ~人工知能への手紙』(ちくま新書)、『妻のトリセツ』『夫のトリセツ』(講談社)など多数。
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(脳科学・AI研究者 黒川 伊保子 構成=大西洋平)

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