濃厚なお好みソース味が特徴の本商品は、オタフクソース株式会社とのコラボレーションによって誕生しました。斬新なフレーバーとクセになるザクザク食感が「やみつきになる」と発売直後から話題を呼び、社内でも箱買いする社員が続出するほどの自信作となっています。
その完成度の高さは数字にも表れています。過去に発売したしょっぱい系かりんとうと比較して、新商品の発売から3ヵ月で約257%(2.5倍以上)の売上を記録。そのリベンジを果たすかのように、目覚ましい成功を収めています。
このヒット商品は、社長をはじめとする98%の社員が「あえて黙って見守る」という異例の環境のなか、若手チームの純粋な挑戦によって生み出されました。そのリアルな舞台裏と情熱の軌跡をご紹介します。
■【背景】かりんとうが抱えてきた課題
かりんとうは主に中高年層に愛される伝統菓子としてのイメージが強く、若い世代との接点が薄れつつあることが長年の悩みでした。事実、東京カリントが実施した独自調査では、中学生~20代の若い世代において「かりんとうを食べたことがない」「食べたことはあるが、普段はほとんど食べない」と答えた割合が、合わせて3割にのぼることが明らかになっています。
2026年に創業80周年を迎える東京カリントは、長年市場を牽引してきた自負がある一方で、時代とともにお客様の年齢層が上がっていく現状に強い危機感を抱いていました。
創業当時のモノ不足の時代は「甘いものなら何でも売れた時代」であり、かりんとうも「作れば売れる」状況でした。当時は全国に数百もの製造企業がひしめき合っていたといいます。
昭和、平成、そして令和へ。「若い世代にももう一度、かりんとうの美味しさを知ってほしい」「この伝統を次世代へつなげたい」という強い想いから、2023年3月、部門の壁を越えた全社横断の特別なプロジェクトが始動したのです。
■若手だけのプロジェクト「ネクストジェネレーション」始動と、異例の「3つのルール」
プロジェクトのメンバーとして集められたのは、20代後半から30代前半の若手社員6名。彼らの自由な発想を最大限に引き出すため、全社に向けて以下の「3つの絶対ルール」が周知されました。1.プロジェクトは、若者の若者による若者に向けた商品開発を目的とする
2.メンバー以外の者は、例え社長であっても一切の「口出し」をしてはならない
3.メンバー外の者は、要望があれば惜しみなく自らのノウハウを提供し、サポートする
社長すら口出しできないルールである以上、他のベテラン社員や役職者も口を挟むことは許されません。メンバーを除く「98%の社員」全員が、一歩引いた場所からそっとプロジェクトを見守るという、ユニークな体制が敷かれました。
このプロジェクトのリーダーに抜擢されたのが、開発部の桑原です。当時、桑原は異業界からの中途入社わずか6ヶ月目。菓子業界への興味は深かったものの、未経験からの商品開発に挑む真っ最中でした。それまで社内でのアイデア提案の経験はあったものの、自身の手で商品化まで達成した実績はまだありませんでした。
そんなフレッシュなリーダーが率いるチームが、のちに皆を「えっ!」と驚かせるヒット作を生み出すとは、この時はまだ誰も予想していませんでした。
当時の心境を、リーダーの桑原はこう振り返ります。
桑原:「入社して間もない自分が、会社の未来を占うようなプロジェクトのリーダーを務めることになり、最初は不安でいっぱいでした。お菓子の開発に関する知識もまだ浅く、何から手をつければいいのか戸惑う日々でしたが、プロジェクトの初回ミーティングで西村専務と熊本常務から『一切口出しはしないから、自分たちが本当に食べたいものを形にしてほしい』と言われ、『思い切り打席に立ってみよう』という覚悟が生まれました。未経験だからこそ、既存の“かりんとうの常識”にとらわれずに動けたのだと思います。
プロジェクト名はメンバー全員で話し合い、これからの時代を担う”次世代”「ネクストジェネレーション」に決定しました。」
■「9歳の年齢差」を乗り越え、チームの心をひとつにする工夫
意気揚々とスタートしたものの、チーム内には「若手」という枠組みのなかでも最大9年の年齢差があり、入社時期も所属部署も異なるため、最初はぎこちなさが漂っていました。年齢や所属だけでなく、それぞれのライフステージ(生活環境)も異なるメンバーたち。そんな誰もが同じ方向を向いて進めるよう、桑原はチームの絆を深めるための雰囲気づくりに知恵を絞りました。そこで取り入れたのが、若い世代の間で定番となっている「16タイプ性格診断」を交えた自己紹介や、若手ならではの悩みを打ち明ける場づくりでした。あえて業務外の雑談を大切にすることで、メンバー間の距離は急速に縮まっていきました。
打ち解けあったチームは、やがてひとつの強い方針に辿り着きます。それが「ターゲットは私たち自身。かりんとうをもっと自分たちにとって身近な存在にしよう」という言葉でした。
若手プロジェクト「ネクストジェネレーション」のミーティングの様子
■キーワードは「若い世代の暮らしに溶け込むかりんとう」
桑原:「東京カリントのかりんとうは、重厚なパッケージで飾られた『誰かに贈るかりんとう』ではなく、おうちのテーブルに置いて日常的に楽しんでいただく『いつものかりんとう』です。かつて、かりんとうが日常的に親しまれていた世代の先輩方に話を伺うと、当時は今よりもずっと身近なお菓子であり、暮らしの中に自然と溶け込んでいたという印象を受けました。一方で、今の若い世代を見渡すと、その存在は大きく変わっています。
なぜ遠ざかってしまったのか? 何が壁になっているのか? その問いを出発点に、プロジェクトのテーマが『かりんとうを、若い世代の暮らしの中で自然と手に取りたくなるお菓子にする』に定まりました。この目指す姿がブレなかったからこそ、スーパーやコンビニのお菓子売り場に足を運んだり、研究室と何度も試作を重ねたりする場面でも判断に迷うことはありませんでした。
ただ新しい商品を生み出すのではなく、「どんなかりんとうなら、わたしたち若い世代のいつものお菓子になるのか」という問いに向き合い続けたことが、このプロジェクトの一番の特徴です。若手だからこそ持てる感覚を生かしながら、かりんとうの新しい可能性を探る、とても奥深くやりがいのあるプロジェクトだと感じています」
店頭での市場調査の様子
■商品化への道のり:伝統の固定観念を「ぶち壊す」試行錯誤と、奇跡のコラボ
かりんとうを身近な存在にするため、チームは「甘みの強い伝統菓子」という固定イメージを、文字通り一度「ぶち壊してみる」ことに決めました。目をつけたのは、若い世代が日常的に好むスナック菓子の“旨味”や“塩味”です。形や食感でも良い意味で裏切りたいという想いから、試作は数十種類に及びました。桑原:「せっかくのチャンスなので突き抜けたものも試作してみよう!ということで激辛味や激酸っぱ味などの大冒険もさせていただきました。配合を設計する研究室のサポートのもとで数多くの挑戦ができたことに感謝の気持ちでいっぱいです。
レシピ開発・試作の拠点である研究室との打ち合わせ
最終的な味の方向性を決めるにあたっては、社内の若手社員たちにアンケートを実施しました。プロジェクト外の者は口出し禁止というルールのなか、彼らは待ってましたとばかりに、真剣に試食に協力してくれました。同世代の客観的な意見を確かめられたことは非常に心強く、そこで集まった飾らない感想と、食べた瞬間の驚き、生地との相性などを検討した結果、満場一致で『ソース味』への絞り込みが決まりました。
「ソース味のかりんとう」が持つインパクトの強さには自信がありました。
■プロジェクトを見守り支えた、老舗に息づく「挑戦のDNA」
若手チームがこれほど熱を帯びて活動を進められた背景には、周囲で見守る社長以下98%の社員たちのあたたかい眼差しがありました。若手たちがのびのびと動けるよう、先輩たちは静かに後ろから支えていました。それを可能にしたのは、創業時から会社に流れる『挑戦を尊び、伝統と最先端を融合させていく』という熱い企業文化です。
───1956年(昭和31年)頃、かりんとうが危機に面した時代がありました。戦後の「甘いものなら何でも売れた時代」に、市場には価格競争のなかで粗悪なかりんとうが出回るようになっていったそうです。
「このままではかりんとうの文化そのものがダメになってしまう」と考えた創業者は、当時最高級の材料を使って研究を開始。研究に明け暮れた末、生地に蜂蜜を練り込むことで生地の食感はソフトに、味わいはまろやかに仕上がる製法「蜂蜜発酵仕込み」を発明しました。
できあがった「蜂蜜かりんとう」は確かな美味しさでしたが、価格は市販品の約3倍。高すぎて半年間は売れない日々が続きました。しかしその後、本物の味を認めたお客様による爆発的なヒットを迎え、「かりんとうといえば東京カリント」というお声を頂戴するまでになりました。
この創業者の発想の転換と挑戦のストーリーは、今も社内で大切に語り継がれ、全社員に染みわたっています。この「東京カリントのDNA」があるからこそ、98%の社員たちはルールを破ることなく、若手の挑戦を温かく見守り、支え続けることができたのです。
■スマホ世代の普段の生活から生まれた「ザクザク咀嚼音」と「0.5食ニーズ」
ソース味のかりんとうの設計には、若い世代の普段のリアルな生活スタイルも取り入れられています。スマートフォンを見ながら、またはイヤホンから動画や音楽を聴きながらお菓子を食べるシーンを想定。この環境では、ザクザクとした力強い食感が「“食べている”ということを自覚させ、食感と咀嚼(そしゃく)音をより楽しめる」と考えました。そこで、口から脳に響くザクザク音を楽しめる独自の生地を採用。長方形で中心部がぷっくりと膨らんだひとくちサイズは、見た目でもかりんとうのイメージを覆し、驚きを与えます。
ソース味 ✕ ザクザク食感 × 青海苔と紅生姜パウダーの斬新なかりんとう
また、昨今の「タイパ(タイムパフォーマンス)」を重視した、手軽に短時間で小腹を満たす「0.5食」のニーズにも応えようと工夫。お好み焼をイメージしたアクセントとして青海苔と紅生姜パウダーをトッピングし、一度食べたら止まらない濃いめの味付けに仕上げました。
商品名の「えっ、これかりんとう?ソース味」は、試食ミーティングで実際にメンバーの口から飛び出した驚きの一言をそのまま取り入れたものです。パッケージデザインも伝えたいポイントを絞り、店頭でのインパクトを最優先にしました。
「ネクストジェネレーション」発足から3年が経った2026年4月。ついに発売の日を迎え、かりんとう売り場にまったく新しい風を吹き込みました。
発売から3ヵ月が経った2026年7月現在、SNS上では「おつまみにぴったり」「かりんとうの概念が変わった」といった絶賛の声が相次ぎ、前述の通り過去に発売したしょっぱい系かりんとうと比較して約257%(2.5倍以上)を売り上げる大成功を収めています。
■将来にめざすもの
「ネクストジェネレーション」の活動はこれがゴールではありません。 「えっ、これかりんとう?ソース味」の発売直後、チーム全員でこれまでの活動を振り返り、さらなる高みを目指しています。斬新さだけに偏る開発にはしたくない──そんな思いから、社内のエキスパートを招いた勉強会の定期開催も始動しました。初回の勉強会は生産部門を統括する西村圭史専務を講師に迎え、かりんとうづくりの真髄に迫る奥深い世界をじっくりと学びました。
創業以来受け継がれてきたおいしさへのこだわり、職人の経験に基づく確かな技術という軸はそのままに、時代の変化に寄りそう「若い世代の暮らしに溶け込むかりんとう」を作りたい──メンバーたちはそんな熱い思いでつながりながら、今日もそれぞれの持ち場で次の商品に向けたアンテナを張りつづけています。
■プロジェクト担当役員(発起人) 常務 熊本徹也より
「当社の若者たちが日本の伝統文化食品であるかりんとうの未来に向けて奮起し、素晴らしい成果を出した姿は大変頼もしく、これから生まれる次世代のかりんとうにも大いに期待をしています。」■代表取締役社長 西村光示より
「既成概念にとらわれない柔軟な思考と若手ならではの熱意が、次世代の市場を切り拓く新しいかりんとうの誕生へとつながったことを大変喜ばしく感じています。次の挑戦も見守り、支え続けます。」■商品詳細
商品名:えっ、これかりんとう?ソース味内容量:30g
発売日:2026年4月6日(月)
発売場所:
・全国のスーパーマーケット
・東京カリント通販サイト
「蔵屋久兵衛オンラインショップ」
かりんとうとオタフクソースがコラボ!若手社員以外は口出し禁止の社内プロジェクト第1弾「えっ、これかりんとう?ソース味」が新発売PR TIMES×