導入|設備業の現場は今、3つの「限界」に直面している
私たちの暮らしを支える社会インフラは、電気・管・空調・消防設備など設備業者の働きで成り立っています。エッセンシャルワークである設備業は今、3つの限界に直面しています。ひとつは人材不足。
出典:国土交通省「最近の建設業を巡る状況について」
ふたつめは原価高騰。資材価格は2021年比で39%超上昇しました。見積を出した時点では適正だった単価が、工事が進む間に現実と乖離していきます。
出典:日本建設業連合会「建設資材高騰・労務費の上昇等の現状」(2026年3月版)
みっつめは法改正への対応。2025年末に全面施行された改正建設業法は、見積条件の明示・標準労務費への対応が努力義務となりました。とは言うものの、実務においては対応が求められます。
出典:国土交通省「改正建設業法」
石田データサービスが2026年6月にリリースするのが、「こうじやさん®シリーズ」のv3です。40年にわたって設備業の現場を見てきた弊社が、このタイミングで3製品を同時に進化させた理由があります。
1章|v2から変わらないコンセプト、変わり続ける現場
v3リリースをお知らせすると、「v2で十分では?」という声をいただくことがあります。v2は2022年にリリースされ、累計3,700件以上の導入実績があります。拾い出しのデータを見積に取り込み、受注後は原価管理台帳を自動作成する。では、v3はなぜ必要だったのか。井上会長はこう話します。
「v2からの『つながる』というコンセプトは変わっていません。ただ、IT活用のキーワードが、“DX”から“AI”に変わってきた。設備業界でも、AI活用への関心が高まっていると感じます。誰もがAIを使える時代、他社との差別化の決め手になるのは、AI活用の基盤となる自社データです。
弊社がお奨めしたいのは、積算見積や工事原価管理などのデータをきちんと蓄積しておくこと。これは少しでも早い方がいいです。AIによって、こうじやさん®シリーズに蓄積したデータを、次の受注につながる競争力に変えることができます。これこそ、中小規模の設備業の皆さんが生き残るために求められることだと思います。」
v3は、「つながる」という一貫したコンセプトを土台に、ここ数年でお客様から寄せられた要望を形にした積み重ねです。
2章|改正法、インボイス、電帳法対応と柔軟な働き方をv3が同時に実現
こうじやさん®シリーズの3製品、拾い・本丸・二の丸は、それぞれが現場の声に応えながら育ってきました。本丸から始まり、二の丸が生まれ、拾いが加わった。製品はひとつひとつ、お客様の困りごとから生まれてきました。v3では、この3製品が同時に刷新されています。v3では、UIが刷新されています。本丸と二の丸で画面構成が異なるとお客様が戸惑う。連携する製品の使い勝手は統一されているべきだという判断から、3製品のバージョンアップは同時リリースとなりました。
さらに、v3で新たに加わった変化の一つが、スマホ対応の強化です。本丸EXv3・二の丸EXv3で登録した情報を、スマートフォンからいつでも確認できるようになりました。案件の登録や見積の確認、工事台帳の確認を、オフィスの外でも、パソコンを開かなくてもできます。
建設業界では、「現場があるからリモートワークは無理」という声をよく聞きました。しかし、設備業における「リモートワーク」は、現場に行かないことではありません。
インボイス・電子帳簿保存法への対応も、v3で標準化されました。請求書の発行件数が多くない工事業者では、請求システムではコスパが悪くなりがちですが、本丸EXv3・二の丸EXv3で作成した見積や請求書をメール送信し、受け取った側がダウンロードできる仕組みが備わっています。現行の法令に対応した形で書類のやり取りから、クラウド保存までできます。
3章|現場の「当たり前」を作るために変えた3つのこと
v3の開発で一貫して優先されたのは、「設備業の現場で当たり前に使えること」でした。「これがなかったせいで起きていた不便」を解消することを優先し、実用性を追求しました。拾い出しから積算見積、工事原価管理まで。担当者の経験を問わず、場所を選ばず、快適に使いこなせる。それがv3の3つの進化が目指した姿です。
v3の進化 ① ベテランと新人の「間」を埋める、AI拾い出し
「未経験でも、AIが教えてくれる。」——拾いEXv3
拾い出しは、設備業の業務の中でも特に属人化が進みやすい工程です。図面に描かれたシンボルを読み取り、数量を集計する作業は、ベテランの目と経験に依存してきました。新人には「何がどこに描かれているか」そのものがわからない。
拾いEXv3には、AIでシンボルを一括で拾う機能があります。
ただし、AIにも苦手なことがあります。「ここにこのシンボルがないといけないはず。漏れているよね」といった図面の誤りを見つけることです。それは今のところ、ベテランにしかできない。だからこそ、「ベテランがAIを使えば最強」という言葉が出てきます。ベテランはAIの結果を確認・検証することに集中できる。若手は正解を見せてもらいながら学べる。AIを介することで、教える側も、教わる側も、拾い出し業務そのものが変わっていきます。
v3の進化 ② 見積に必要なすべてが見える、本丸EXv3の設計思想
「見積を変えれば、会社の流れが変わる。」——本丸EXv3
本丸EXv3の根本にある設計思想は、「見積に必要なもの全部が見える状態で作れる」ことです。過去の見積を参照しながら作る。
だから、どんな見積にも対応できます。1万円の小工事から、1億円超の大型案件まで。
過去に手書きやExcelで作っていた見積も、他社から渡されたデータも、すべて本丸の書庫に保存して管理できます。「どんな案件でも本丸で作る」という一本化が自然にできるのは、必要な情報をすべて参照できる設計があるからです。
改正建設業法が求める「一式いくら」ではない明細のある見積も、本丸EXv3の中で完結します。法定福利費や建退共掛金などの経費は自動で計算され、帳票として出力されます。「ちゃんとした明細をつけた見積、労務計算は簡単に作れる。経費も自動的に計算してパッと出てくる」井上会長のこの言葉は、法令対応の手間をシステムに任せられるという実感から来ています。
見積に発注先と資材単価を入れておけば、受注後にそのデータがそのまま工事の実行予算として引き継がれます。「見積を作っている時に、もう原価管理が始まっている」。この言葉の通り、本丸EXv3で丁寧に作った見積は、そのまま二の丸EXv3の工事原価管理の起点になります。
v3の進化 ③ 「完工後」ではなく、「工事中」に原価を知る
「原価管理を『結果』から『予測』へ。」——二の丸EXv3
設備業の現場でよく聞かれる言葉があります。「完工後に初めて赤字とわかった」。工事原価を月次で集計する運用では、問題が起きていても発覚するのは1ケ月後です。気づいた時にはすでに外注費の支払いまで終わっていて、打てる手がなくなっています。
二の丸EXv3が目指すのは、毎日の積み上げから月ごとの予測を立てることです。今月の原価はここまで、来月はここまでの見込みという予測を工事の進行と並行して更新し続ける。予測と実績で差分が生じたときにアラートが出るので、その都度把握でき、問題が起きたときに手を打てます。月次の「結果」を待つ管理から、進行中の「予測」で動く管理へ。これが二の丸EXv3の目指す姿です。
原価を食い潰す最大の要因は、外注費の変動です。材料費の価格変動はある程度予測できますが、現場で職人が足りなかった、進捗が遅れた、ベテランに代わり新人になったといった事情で外注費はあっという間に膨らみます。変動費だからこそ、リアルタイムで把握しなければ手の打ちようがありません。
工事原価の管理には、もうひとつの価値があります。案件ごとに積み上がった原価データは、「うちの技術でこの工種にどれぐらいの工数がかかるか」という自社歩掛の根拠データになります。自社歩掛があれば、見積の精度が上がり、外注費の読み違いが減り、利益が安定します。二の丸EXv3に日々蓄積される原価データは、目の前の案件の利益を守ると同時に、会社の生産性と競争力の基盤を作っていきます。
4章|40年の積み重ねが、今ここに来た
石田データサービスが設備業に向き合い始めたのは、今から40年前です。最初は他社の積算ソフトを販売することから始まりました。提案を続ける中で現場の悩みが見えてきました。その悩みに応えようとして、自社製品「本丸」が生まれました。原価管理のニーズに応えて「二の丸」が誕生し、拾い出しの課題が出てきて「拾い」が加わりました。製品はつねに、お客様の声から生まれてきました。
「こうじやさんシリーズの挑戦(2023年)」、「Writeレス開発秘話(2024年)」。
v3は、その積み重ねの上にあります。代表取締役社長 西藤静男はこう語ります。
「40年にわたってお客様の声に応え続けてきたことが、こうじやさんシリーズの歩みでした。v3も同じです。拾い・見積・原価管理のデータが一気通貫でつながり、業務で積み上がったデータが自社の競争力になる。そのサイクルを設備業の現場に作ることが、私たちの使命だと思っています。AIの時代、最後に差をつけるのは「どんなデータを持っているか」です。v3がその基盤を作るお役に立てれば、これ以上の喜びはありません。」
まとめ|つながると、変わる。
拾い出しで積み上げた数量、見積に使った単価・歩掛、工事の実績原価。3製品に日々積み上がっていくデータが、やがて自社の施工能力・実績に基づいた「自社歩掛データ」として育っていきます。法改正への対応も、その好機です。標準労務費への対応を進めながら施工実績を記録することが、そのまま自社独自の競争力の基盤づくりにつながっていきます。
AIの時代、競争力の源泉は「どのツールを使うか」ではなく「どんなデータを持っているか」だと言われます。AIは汎用ツールですから、導入すればどの会社も同じスタートラインに立てます。しかし自社の施工実績・歩掛・原価データは、その会社だけが持てる固有の資産です。
井上会長はインタビューの最後に、こう語ってくれました。
「データを収集して、整理することだけは早いうちにやっていかないと。データの蓄積は出遅れると取り返しがつかなくなります。これだけは絶対というか、それがすべてかな」
完工するたびにデータが育ち、そのデータが次の見積の根拠を確かにする。蓄積された自社データはAIの参照先としても機能し、次の見積が強くなり、原価管理の精度が上がり、会社の競争力が高まっていく。この好循環を、設備業の現場に根づかせること。それが、こうじやさんシリーズv3が体現するDXの本質です。
拾いEXv3、本丸EXv3、二の丸EXv3 デモ予約・製品詳細
拾いが変わる。見積が変わる。現場が変わる——拾い・積算・原価管理、三位一体のDX。「こうじやさん®シリーズ」v3は、2026年6月18日より提供開始です。
拾い出し・積算見積・工事原価管理のどの工程からでも、1製品から始められます。「まずは話を聞いてみたい」という方も、ぜひデモ予約・資料請求をご活用ください。
累計導入3,700件の「こうじやさん®シリーズ」3製品がv3へ進化 2026年6月18日(木)提供開始PR TIMES×
【デモ予約特典】
モバイル本丸・モバイル二の丸オプションライセンスを1年間無料(最大5ID)※本丸EXv3または二の丸EXv3導入をお決めいただいたお客様が対象。
デモ予約・資料請求はこちらから
【補助金活用】
デジタル化・AI導入補助金の対象ITツールとして登録済みです。採択された場合、導入費用の最大1/2(小規模事業者は最大4/5)が補助されます。【こうじやさん®シリーズ製品の詳細】
拾いEXv3、本丸EXv3、二の丸EXv3 特設サイトこうじやさん®シリーズ 製品ページ