カルビーは、全体の収益性を詳細かつタイムリーに可視化するDXシステム「C-BOSS(シーボス)」を自社開発して7月に全ての部門で本格稼働した。

 「C-BOSS」はCalbee Business Optimization Simulation Systemの略。
最適な意思決定を迅速化するものとなる。

 一例を挙げると「ポテトチップス」「じゃがりこ」「堅あげポテト」の主原料であるじゃがいもの収穫量が10月に判明した時点で、工場の稼働状況やじゃがいもの在庫量、輸送状況といった意思決定に必要な情報を先回りして多面的に確認できるようになる。

 これまで現場で発生している症状について、7月16日、発表した大江智之DX・S&OP本部企画部部長は「ブランドごと、エリアごとの意思決定によりSKU数(品数)が増加し、現場の負担が発生し適切なSKU数が維持管理できていない。営業は部門利益の観点から拡販を進めるが全工程をつないだ利益と相反するということが起きてしまったりする」と語る。

 この症状を解消するために、SKUごとの実績・P/Lを可視化し利益構造の改善を促すツールとともに「C-BOSS」を開発。

 「『C-BOSS』は未来の供給最適化と利益のシミュレーションを行い着地利益の予測と最適化を担う。実績方向と未来方向の双方から収益を把握することで最適な意思決定を実現する」という。

 「C-BOSS」では、年間計画策定時に供給の制約やコストの状況などを踏まえた中で利益を最大化する計画立案が可能。
 加えて、毎月のオペレーションの中で、販売やコスト情報の変動を踏まえて先回りして幅広い選択肢のリカバリー策を打つこともできる。

 営業でのリカバリー策について、荘司泰臣DX・S&OP本部S&OP統括部部長は「販売に関しては『これだけ売りたい』とい見通しに対して、生産の制約でできないところが今までもあったが、そういった部分を先回りして解消する。例えば『3カ月先、この品目はここまでしか売れないので、この量に収まるように商談する』といった具合になる。これにより、商品を取り下げるといった手間も減ってくる」と説明する。


 拡販以外にも幅広くP/L改善策について議論できるという。

 大江部長は「例えば滋賀県・関西びわこ工場の『堅あげポテト』の製造ラインが空いているので、近畿エリアで『堅あげポテト』の追加プロモーションを入れようといった意識決定にも活用できる。単純に拡販するだけでなく物流費を睨んだ展開もできるようになる。工夫次第でいろいろなプランが出せる」と力を込める。

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