来週から9月。暦上は秋になるが、まだまだ猛暑が続く。
かつては夏の終わりとともに秋の訪れを感じられたが、今や暦と体感気温の間には大きな開きがある。この気候変化は食品マーケティングにこれまでになかった難しさを突きつけている。

▼食品業界にとって季節感は重要な訴求ポイントとなる。しかし記録的な残暑が続く現状において秋のメニューは消費者の購買意欲を削いでしまう。消費者が求めるのは依然冷たい飲料や軽食であり、秋季商材は気温とのミスマッチから本来の魅力を発揮しきれていない。

▼無理に秋の食を提案しても顧客の身体感覚と乖離してしまうと季節を先取りする楽しみにはつながらない。結果、自然の摂理と消費者の行動が噛み合わずマーケティング戦略が機能しにくい状況に陥ってしまう。

▼長すぎる夏は食品の季節性を根本から揺るがす。それだけに企業は従来の販売計画を見直し、実際の気候や体感温度に基づいた柔軟な提案が求められる。季節の循環を前提としてきた食のビジネスにおいて今後どのように対応していくかが大きな課題といえる。

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