「僕はアスレティック・ビルバオで、世界最高のGKを目指す」として、2024年に解除条項なしの5年契約を“生涯のクラブ”と締結したウナイ・シモンは、その夏にEURO2024の優勝に貢献したほか、2023-24シーズンのサモラ賞を受賞、同年のヤシン・トロフィーでは2位、と着実に宣言に近づいてきた。そして今夏、自身2度目のW杯となった29歳の守護神は、ラウンド32のオーストリア戦をクリーンシートしたことで、W杯における最長無失点時間を更新。田中碧に決められたカタールW杯の日本戦以来、ゴールを割らせておらず、ワルテル・ゼンガ氏(イタリア代表)が保持していた「517分」を塗り替え、「519分」で大会レコードを樹立したのだ。
今大会のスペイン代表は、ここまでの4試合で枠内シュートを計4本しか打たせておらず、これはフィールドプレーヤーの貢献があってからこそ。当の本人も、「この記録は、僕よりもむしろチームを称えるものだよ」と強調。続けて、「ウナイ・シモンが新聞の表紙や至る所に載っているけど、チームにこそ記録を誇りに思って欲しい。数本しか枠内シュートを打たせず、そしてボールを支配し続けている。そういう意味で、これは重要なもの。僕らは、失点しないよう努力しているのだから。ここ数日、チームの守備の働きに改めて感謝する機会だった」と口にした。
また、スペイン代表の正GKを巡っては常々、誰が出場するべきか、という論争が繰り広げられているが、ダビド・ラヤとジョアン・ガルシアの実力者を抑えるシモンは、「(アレハンドロ・)グリマルドは全員にとってのお手本だ。彼はまだ1分もプレーできていないけど、まるで野獣のようにトレーニングに励んでいる。
そして最後に、「このワールドカップで、自分の物語をさらに紡いでいきたい」としたレサマ育ちの守護神は、「ヴォズィーニャ(カーボベルデ代表)のように際立ったゴールキーパーは、どの大会でも出てくるね。あとは、メモ・オチョア(メキシコ代表)と同じ舞台に立てることが光栄だよ。だって、それはこのポジションがいかに重要かを示しているから。GKというのは時に不平等なもの。悪役扱いされ、負ければ非難の的。勝ったとしても、新聞の一面を飾るのはフォワードだからね」とGKに注目が集まる今大会を機に、“最後の砦”に対する見方が変わることを願った。
さらなる記録更新がかかる次戦の対戦相手はポルトガル代表。

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