◆プロボクシング ▽WBA世界バンタム級(53・5キロ以下)王座決定戦12回戦 同級1位・増田陸―同級2位・比嘉大吾 ▽WBO世界スーパーフライ級(52・1キロ以下)王座決定戦12回戦 同級3位・寺地拳四朗―同級4位イスラエル・ゴンサレス ▽WBC世界ライトフライ級(48・9キロ以下)タイトルマッチ12回戦 王者・岩田翔吉―同級1位・エリック・バディージョ(7月20日、東京・両国国技館)

 トリプル世界戦の前日計量が19日、東京・文京区の東京ドームホテルで行われた。メインイベントのWBA世界バンタム級王座決定戦に臨む同級2位の比嘉大吾(30)=志成=と同級1位・増田陸(28)=帝拳=は、ともにリミットを100グラム下回る53・4キロでクリアした。

 計量後のフェースオフは12秒間。両者は両手で丁寧に握手をかわし、頭を下げた。増田と向き合った印象について、比嘉は「いつもと同じ印象ですね。静かで、闘志があるなと思いました」。室町時代の日本刀を所持し「紫電一閃(しでんいっせん)」を信条とする増田から「(刀のような)鋭さはありましたね。鋭い目をしていましたよ」と“刃”のような気配も感じ取っていた。

 自身の仕上がりにも、強い手応えをにじませた。「仕上がりはめっちゃいい感じで来て、気合も入ってます。全部いいです」と言い切る。通常は試合1か月前から本格的な減量に入るが、今回は引退宣言撤回後に練習を再開した4月から調整を開始。「その時は体重が重かったんで、そこから調整だったり、肉体作りも、体重も調整しながらやっていたんで、それがいい感じで来てるんだと思います」と胸を張った。

 計量後は野木丈司トレーナー(66)が作ったテールスープを口にし、昼食にはうなぎを選んだ。

「夜はまだ考えてないですけど、適当に」。当日は、4~5キロ体重を戻してリングに上がる予定だという。試合前夜は「リラックスして、明日のイメージをしながらゆっくり休みます。世界戦の舞台に帰ってこられたことに感謝しながら、一日を過ごしたい。懐かしい、帰って来たな、という感じです」と静かにかみしめた。

 世界でも極めて異例、日本では初の4戦連続世界挑戦への覚悟を問われると、「(ベルトを)取りに行きます。今までの練習と気合で、なるようになるんじゃないかな」と断言。気合の入り方については「いつもと一緒」と笑ったが、報道陣から「過去イチといってもいいですか」と追加質問されると、「まあ、過去イチに変えといてもいいですよ。これ(記事)は」とペンで文字を書くしぐさを見せ、動画用にも「過去イチの気合です」と気合を上方修正した。

 元WBC世界フライ級王者の比嘉は、24年9月にWBO世界バンタム級王者・武居由樹(大橋)に挑戦し0―3の判定負け。25年2月にWBA同級王者・堤聖也(角海老宝石)に挑戦し、9回に両者がダウンを奪い合う激闘の末に引き分け。同年7月、WBA同級王者アントニオ・バルガス(米国)に挑戦するも引き分け。

バルガス戦後に「引退します」と明言したが、「やっぱりボクシングは天職だなと思い、帰ってまいりました」と翻意しリングに戻ってきた。

 高校時代からの親友でプロで2戦2分けのWBA同級休養王者・堤からは、意外な応援メッセージが届いた。約10日前、堤の姉の息子が「ダイゴ頑張れ~」と応援する動画が送られてきたという。「堤ファンじゃなくて比嘉大吾ファンなんですよ。その子供がめっちゃかわいいんです。堤のお姉ちゃんの子供なのに『大吾ファン』でいいのかと。あの(対戦した)時はどっちを応援したんだ?」と笑みをこぼした。

 比嘉が勝って2階級制覇を達成すれば、18年4月に計量失格でWBC世界フライ級王座を剥奪されて以来8年3か月ぶりの世界王座獲得。高山勝成の5年11か月を上回り国内最長ブランクでの世界王座返り咲きとなる。

 戦績は増田が10勝(9KO)1敗、比嘉が21勝(19KO)3敗3分け。

 興行はU―NEXTで独占ライブ配信される。

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