◆第62回小倉記念・G3(7月19日、小倉競馬場・芝2000メートル、良)

 サマー2000シリーズ第3戦、第62回小倉記念は19日、小倉競馬場で行われ、重賞初出走の格上挑戦で10番人気だったゼンダンハヤブサ(酒井)がハンデ52キロで激走V。開業初年度の橋田宜長調教師(37)=栗東=は3月の愛知杯(アイサンサン)に続く重賞2勝目となった。

 初の重賞で堂々と躍動した。格上挑戦で10番人気のゼンダンハヤブサが押し切った。道中は最内枠から先団でロスなく追走。6番手で迎えた直線入り口だ。デビュー29年目の酒井はその瞬間を見逃さなかった。「進路について行って脚があればそこを抜けられるかな」。2番人気のガイアメンテの内からハンデ52キロを生かして一気に加速。残り100メートルで先頭に立つと、猛追を見せた1番人気のジョバンニも半馬身差で封じ込めた。

 2月の2勝クラス勝ちからコンビを組んだ。昇級後は3走連続5着とひと息だったが、続けて手綱を託された重賞で悔しさを晴らす好騎乗。WIN5の最終関門で波乱を演出した立役者は「いやもう本当にうれしいです。こっちが思っていた以上にスムーズに抜けられて本当に頭が上がらないです」と、焼けた肌に白い歯を輝かせた。

 開業初年度から勢いは止まらない。橋田調教師は開業19日で制した愛知杯以来の重賞タイトル。当時は12番人気のアイサンサンで大外枠から制し、今度は最内枠から。「ジョッキーがうまく乗ってくれたと思います」と開口一番に感謝した。新人調教師の重賞勝利数は、4勝の藤原調教師に続く2位タイの2勝目(ほかに福永調教師ら5人)だ。

 2頭とも3月に定年解散した佐々木晶三厩舎から引き継いだ。鞍上が「先生の好判断」と称賛したように、橋田師は前走の前から“夏コク”のハンデ重賞を選択肢に入れていた。転厩後は一走ごとに落ち着きが出てきた4歳馬を「少し距離が延びてもいけるかな」と、厩舎スタッフと相談しつつ初の10ハロン戦に投入し、結果を出した。残る中央重賞は63レース。「話し合いながらが僕のスタイルなので(笑)」。祖父・俊三氏、父・満氏に続く3代目トレーナーの鮮やかな用兵から目が離せない。

(松ケ下 純平)

 ゼンダンハヤブサ 父スマートオーディン、母オーガストウェイ(父アグネスタキオン)。

栗東・橋田宜長厩舎所属の牡4歳。北海道新冠町・スカイビーチステーブルの生産。通算18戦4勝。総獲得賞金は1億351万3000円。重賞初勝利。馬主は小浜正智氏。

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