ゲストは、料理研究家の浜内千波さん。テーマは、「出汁の基礎知識!」

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そもそも出汁とは

素材達の持っている“うま味”が調理によって出たきたものを出汁といいます。

旨みはそれぞれにおいしさを持っていて、名前がついています。代表的なうま味のグルタミン酸とイノシン酸、グアニル酸やコハク酸、アスパラギン酸の成分を旨み成分という。

■イノシン酸…動物系のもので特に多いのが鰹節、牛肉、牡蠣、豚肉、鶏肉、煮干し
■グルタミン酸…多いのは昆布、トマト、白菜、キャベツ等野菜系に多いのですが、チーズ、海苔、緑茶、エビや貝、卵に多い
■アスパラギン酸…大豆、ソラマメ、グリンピース、さやえんどうなどの豆類、豆腐や厚揚げ、高野豆腐に多くアスパラガス、お茶にも
■グアニル酸…干しシイタケ、キノコ類、ホタテ、エビ
■コハク酸…アサリ、シジミなどの貝、清酒に含まれている

うまみを使いこなす、3つのポイント

①単体よりは組み合わせることにより相乗効果により、深く奥行きがある出汁に。
・例…カツオと昆布、トマトとベーコン、干しシイタケと白菜やキャベツ、白菜と豚肉などなど

②基本的には食材を熟成させたほうがおいしくなります。

③昆布だしをそのまま飲んでもおいしくはなくて、塩分を加えておいしくなります。

食材によって“うまみ”が多かったり、少なかったりする?

▼素材によっては多い少ないがあります。多いものを覚えておくのがよいです。
・また、少ないものは、ほかの素材を組み合わせたり、市販の出汁をいれてあげましょう。
・以前ご紹介しましたが、こんにゃくにはうまみが入っていないんです。
・ですので、豚汁にして、ほかの具材がフォローしてあげるんですね。

市販の「出汁の素の顆粒・粉末」「出汁パック」の上手な使い方

▼だしの素にはいろんなタイプがあり、入れると美味しくなりますよね。
・まず、内容を見て塩分が入っているのか、みましょう。
・塩分がかなり多い場合は塩味の量を変える必要があります。

▼顆粒や粉末は旨みと風味がついていますので、最後に少し入れるようにしたり、入れすぎると強すぎる場合があると思います。
・特に出汁パックはもったいない精神で袋の中身を入れる方もいますが、強すぎる場合が出てくるため入れる容量を考えるとよいでしょう。

切干大根の煮もの

キャベツを入れるとより深いうまみに!家庭料理のプロが教える”あさりの酒蒸し”

▼今回は、素材自体にそれぞれにうまみや香り、甘みなどがあり、種類を重ねていくと、それだけでもいつものお料理も美味しくなるんです。

材料(作りやすい量)
・切干し大根 30g
・油揚げ 1枚(20g)
・玉ねぎ 1/2個(100g)
・人参 1/3本(150g)
・しめじ 50g
・水 1カップ 
・醤油 大さじ1
・みりん 大さじ1

作り方
・ボウルに切干し大根と水を入れ、しっかりと30回揉みこみ、はさみでざく切りにして水ごと鍋に入れる。
・油揚げ、人参は千切り、玉ねぎは薄切り、しめじは石突きをとって一緒に鍋に入れる。
・醤油、みりんを入れて混ぜ、蓋をしてひと煮立ちさせる。
・ひと煮立ち後、火を弱め、10分ほど煮て蓋をとって汁気がなくなるまで煮切れば完成

キャベツを入れるとより深いうまみに!家庭料理のプロが教える”あさりの酒蒸し”

スー「うまみ成分が十分に出てる」「超カンタン!」
浜内「絶対煮物はだしを入れなきゃいけないと思ってますけれども、グルタミン酸がやっぱり精進だしってあるぐらいですから、ちょっと一つのものよりも同じグルタミン酸でもちょっと2、3種類入れてあげるだけで全然違ってくるということになりますよ。」
スー「それぞれの食材が持つ旨み成分っていうのが混ざって、そこに塩味が加わるだけでこの味になるってことなんですね。」
浜内「そうなんです。それとあとグルタミン酸の特徴はね、昆布は60度になったら上げて下さいっていうように、60度ぐらいまでがすんごい一生懸命に頑張って働いてくれる温度帯なの。だからちょっとひと煮立ちする前は少し中弱から火にかけてあげると、すんごく力を発揮してくれるということになりますね。」

あさりの酒蒸し

キャベツを入れるとより深いうまみに!家庭料理のプロが教える”あさりの酒蒸し”

▼今回はあさりと酒はコハク酸同士で、使いすぎると苦く強く感じることもあります。
・そこで別のうまみ成分を持つグルタミン酸の多いキャベツなどのお野菜を組み合わせることにより、うまみが広がり、優しく豊かな味わいのあさりの酒蒸しになるんです!

材料(2~3人分)
・あさり 150g
・キャベツ 400g
・酒 大さじ2
・水 大さじ3
・塩 2.4g(小さじ1/2弱)

作り方
・あさりはこすり洗いをして水分を切っておく
・キャベツはちぎって鍋に入れ、塩を上かふりいれ、酒、水を回し入れる
・中火にかけてひと煮立ちさせて火を通す
・火を弱め、あさりを加えて軽く混ぜて蓋をする
・あさりの口が開き、煮汁も乳白色になれば出来上がり

キャベツを入れるとより深いうまみに!家庭料理のプロが教える”あさりの酒蒸し”

スー「キャベツの旨味とここにアサリの風味が加わって美味しい。」「ビーフンに汁吸わせたい。」

浜内「それだけでも美味しいんですけど、意外とキャベツでも白菜でも、それからあと人参でもセロリでも何でもあったら入れちゃってくれれば旨味がぐーっと広がりますよね。」

小笠原「優しいお味。いわゆるその出汁って思ってる出汁を使ってないからなんか、いわゆるよく小料理屋なんかで食べるのとはちょっと雰囲気が違う。」

スー「このアサリとキャベツベースでこれを覚えておけば、それこそリゾット風にしたりとか、さっき言ったビーフンとごま油とかで春雨スープにしても美味しいだろうし、七変化できる」

キャベツを入れるとより深いうまみに!家庭料理のプロが教える”あさりの酒蒸し”

プロフィール
■浜内さんは徳島県出身。
■1980年から料理教室「ファミリークッキングスクール」を主宰。
■いかに家庭で手軽に美味しい料理を作れるかを、40年以上 伝え続けている、まさに“家庭料理のプロ”!
■「生活は踊る」月曜日の月1レギュラーで、おもに旬の食材を使った簡単料理や季節のレシピを教えていただいています。


■材料や調味料が少ないのにしっかり味が決まるのが浜内流。これからご紹介するレシピ、ぜひ今夜 試してみてください。

TBSラジオ『ジェーン・スー 生活は踊る』より抜粋)

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