ゲストは、SHIBUYA109 lab.所長の長田麻衣(おさだ まい)さん。毎月200人の若者にインタビューする長田さんは、まさにZ世代の“専門家”。

新著『ほめられると気まずすぎてしぬZ世代、ほめて伸ばそうと必死になる上司世代』は、部下と上司の「架け橋」になってくれる一冊です。職場での世代間ギャップと企業のマーケティング課題を、同時に解決するSHIBUYA109 lab.の取り組みをうかがいます。

1万人のZ世代にインタビューしてつくった「教科書」

西田 長田さんが所長を務めるSHIBUYA109 lab.は、どんな組織ですか?

長田 SHIBUYA109の運営会社が立ち上げた「若者に特化したマーケティング機関」です。自社のマーケティングに携わるとともに、ほかの企業のマーケティングやプロモーションのお手伝いもしています。

西田 Z世代になにが“刺さる”かを熟知していると。所長になってからは何年ほど経ちますか? 

長田 もう8年ほどになります。毎月200人のZ世代に直接話を聞いていて、のべ1万人以上にインタビューをしてきました。

上司世代はZ団子を理解しよう! 1万人の若者から職場の “コ...の画像はこちら >>



西田 ものすごい人数ですね! そもそも「Z世代」は何歳までを含むんでしたっけ?

長田 1996年から2012年のあいだに生まれた世代を指しますが、わたしたちはなかでも15歳から24歳の若者に特化して、流行などを分析しています。

西田 物心ついたときからインターネットやスマホに囲まれて育った“デジタルネイティブ”世代ですね。この世代の特徴を、最近本にまとめたとうかがいました。

長田 3月27日に『ほめられると気まずすぎてしぬZ世代、ほめて伸ばそうと必死になる上司世代』という本を出版しました。

上司世代はZ団子を理解しよう! 1万人の若者から職場の “コミュ障”解決する

徳間書店公式サイトより引用

西田 帯の「職場の『世代間コミュ障』解決の教科書」というキャッチコピーが印象的です。Z世代への接し方に自信がない上司世代は、やっぱり多いんでしょうか? 

長田 「若手社員とどう向き合えばいいか?」という相談が、ここ数年ですごく増えています。

この本が、業種・業界を問わず上司世代が抱える悩みを解決する「教科書」になればうれしいです。

まずは「Z団子」を理解しよう

西田 拝読していちばんおどろいたのは、Z世代は人前でほめられると気まずくなってしまうということです。わたしの世代は「叱るときは1対1で、ほめるときはみんなの前で」が常識でした。

長田 いまの若者はただ“集団の一員”でありたいという気持ちが強いんです。調査の結果、Z世代の約6割が「みんなの前でほめられたくない」ことがわかりました。

西田 彼らのこの感覚を、長田さんは「Z団子」という言葉で表現していましたね。

長田 自分だけがほめられると視線も期待も集まって、プレッシャーを感じてしまう。だから、友だちや同期、仲間と「団子」になっていたいんです。

上司世代はZ団子を理解しよう! 1万人の若者から職場の “コミュ障”解決する

西田 そんな気持ちゆえに、「ほめられると気まずすぎてしんでしまう」ということか。

長田 ほめられても「同期や仲間に手伝ってもらったので......」というふうに、自分だけの成果ではないことを強調するひとも多いですね。

西田 わたしのような上司世代がZ世代と関わるときには、なにを心がければいいんでしょうか?

長田 まずは「Z団子でいたい」という大前提を理解してあげてください。たとえば、グループチャットで呼びかけても、だれからも返信が来ないことってありませんか?

西田 上司世代のあいだでよく聞く話です。自分だけが返信を送ると「団子」でいられないから反応しないということなんですね。

 

長田 おすすめは、反応のしかたを決めておくことです。たとえば飲み会に誘うときも「参加者は丸、不参加者はバツのスタンプで教えてください」と伝えると、みんなすぐに答えてくれます。

西田 なるほど! ルールを決めずにもやもやするより、よっぽどいいですね。

長田 決して上司世代が嫌われているわけではないので、傷つく必要はないんですよ。

Z世代が次々と社会人になるなかで

西田 この本のウリは、世代の違いを乗り越えていい人間関係を築く術を与えてくれることですね。

長田 Z世代と上司世代の“架け橋”になることをめざしました。Z世代が読んでも「上司世代はこういうふうに考えているんだ」と理解できるはずです。

西田 この時代に求められている一冊だと思います。SHIBUYA109 lab.は、今後どんな展望をお考えですか?

長田 職場での世代間ギャップと企業のマーケティングの課題を、同時に解決できるサービスをいま準備しています。

上司世代はZ団子を理解しよう! 1万人の若者から職場の “コミュ障”解決する

西田 具体的にはどんな取り組みを?

長田 Z世代へのアプローチに悩む企業に対して、わたしたちとつながりのある学生たちがマーケティングのお手伝いをするサービスです。

西田 Z世代に“刺さる”アイデアを、Z世代自身が一緒に考えてくれるんですね。

長田 学生と一緒にプロジェクトを進める過程は、上司世代が若者とのよりよいコミュニケーションを実践していく場にもなると思います。

西田 まさに一石二鳥!

長田 早ければ今年6月にリリースできるよう、企画中です。

西田 Z世代が次々と社会人になっていくなか、職場での世代間ギャップを埋めるSHIBUYA109 lab.の取り組みはますます重要になりますね。今後の活動も応援しています。

上司世代はZ団子を理解しよう! 1万人の若者から職場の “コミュ障”解決する

(TBSラジオ『見事なお仕事』より抜粋)

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