買った株の株価が大きく下がってしまい持ち続けてしまう「塩漬け株」。これに悩む個人投資家は非常に多いです。

なぜ個人投資家は塩漬け株をつくってしまうのでしょうか? 個人投資家の心理的、環境的なメカニズムを知っておくことが塩漬け株の回避につながります。


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個人投資家の悩みはいつも「塩漬け株」

 筆者のところに寄せられる相談で非常に多いのが「塩漬け株」についての悩みです。


 例えばこんなケースです。


  • A社の株を株価1,000円で2,000株(計200万円)買ったが、その後株価が下がり、今は200円(時価40万円)になってしまった。

 しかしこのような相談を受けたところで、筆者としては胸中を察しながらも「それは残念でしたね…」としか回答できません。


 ご相談者は、どうすれば塩漬け株を解消できるかを知りたいのでしょうが、残念ながらそんな魔法のようなことはありません。なぜならすでに株価は1,000円から200円まで下がってしまっているからです。


なぜ個人投資家は塩漬け株をつくってしまうのか?

 そもそもなぜ個人投資家は塩漬け株をつくってしまうのでしょうか? 主な理由として以下のものが考えられます。


(1)保有を続ければそのうち株価が回復すると信じている


「業績の良い会社の株を買った」「優良企業の株を買った」といった理由で、株価下落は一時的であり、保有を継続すればそのうち株価が回復すると(意識的に、無意識的にかかわらず)信じている。そのため株価が下がっても売却する必要性を感じていない


(2)損切りのルールがそもそもない


 買った株が下がった時どうするか(どのように損切りするか)のルールを、そもそも決めていないため、株価が下がってもなにも対処することができない(我慢して持ち続けるしかできない)


(3)バイ・アンド・ホールドを基本としている


 ファンダメンタルズ分析をしっかり行い、企業価値が増加し続ける銘柄に投資している。企業価値が増加し続ける限り長期的には株価もそれに応じて上昇するはずだから、株価そのものの上下動は気にせず保有を継続するという考え方


塩漬け株のデメリットはこんなにある!

 しかしながら、下落した株価がそのうち回復すると信じて持ち続けた結果、株価が下落を続けてどうすることもできなくなり、塩漬け株をつくってしまう個人投資家が後を絶たないのも事実です。


 つまり、株価が下がった時、我慢して持ち続けることが常に正しいとはいえないということが、塩漬け株に悩む個人投資家が極めて多いことからも明らかなわけです。


 そして塩漬け株には次のようなデメリットがあります。


(1)そもそも株価が大きく下がっているということは「見込み違い」であるのに、見切りをすることなく持ち続けることになる


 商売においても見込み違いであれば早期の損切りが必須であり、これは株式投資であっても同様です。見込み違いの株を持ち続けたところで株価が回復する可能性は低いですし、回復してもかなり長い時間がかかってしまいます。


(2)資金効率が著しく低下する


 個人投資家が使える資金には限りがあります。例えば投資可能資金が500万円として、そのうちの200万円分の株が塩漬けになってしまうと、事実上使える資金は300万円しかありません。塩漬けが増えれば増えるほど、その分の資金が凍結してしまいます。


(3)ナンピン買いによりさらに泥沼にはまる


 塩漬け状態の株をナンピン買いすれば、しない場合よりも株価の回復が小さくてもプラスマイナスゼロまで戻すことができます。しかし、ナンピン買いの後に株価が下がったら、損失がさらに膨らんでしまいます。そもそも見込み違いの株なのですから、ナンピン買いをすることは推奨できないのですが、ついやってしまう個人投資家は多いです。


塩漬け株を回避するためには「ルール作り」が重要

 では、塩漬け株を回避するにはどうすればよいでしょうか。確かに株価が回復するのを待つというのも選択肢の一つではありますが、うまくいかなければ塩漬け株を作ってしまいますから、筆者としては採用をお勧めしません。


 そこで必要なのは損切りのルール作りです。1,000円の株を200円になるまで持ち続けてしまうから塩漬け株が生じてしまいます。ですから、950円や900円で損切りするようなルールを作り実行することで、そもそも塩漬け状態を未然に回避することができるようになります。


 筆者の場合は25日移動平均線を割れたら損切りするというルールを作り実行しているため、今でも塩漬け株は全く持っていません。


 次回は、塩漬け株を回避するルールを用いることで、そのまま保有を継続する場合に比べてどのようなメリットがあるのか、具体的な数値例を用いて解説したいと思います。


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(足立 武志)

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