全国各地の高速道路などで「スマートインターチェンジ」(以下、スマートIC)の設置が進んでいます。
本格導入が始まった2006年から順調に数が増え続けており、特に近年は整備ペースが加速。
スマートICは、大きな料金所を備えた通常のICとは異なる、ETC専用のコンパクトな出入り口です。高速道路の本線やSA・PA施設、バス停から乗り降りができるように設置されています。一方、通常のETCゲートのように減速のみで通過することはできず、利用時は開閉バーの手前でいったん停止する必要があります。
スマートICの最大のメリットは、導入コストの低さでしょう。ETC専用のため料金所は簡易な施設でよく、係員も必要ありません。これにより、大規模なインターチェンジ(IC)を整備しにくかった場所でも高速道路への出入り口が設けやすくなりました。
日本の高速道路は欧米に比べてIC同士の間隔が長いとされ、一部の地域では「すぐ近くに高速道路が通っているのに乗り降りする場所がない」という課題がありました。低コストで整備しやすいスマートICは、こうした高速道路へのアクセスの空白地帯を埋める重要な役割を担っています。
全国2か所だけの「新タイプ」とはスマートICの整備は、地域にとっても大きなメリットがあります。関東地方整備局は、スマートICがもたらす効果として「乗り降りが便利になる」「時間短縮」「災害時の代替ルート確保」「地域活性化」などを挙げています。
たとえば病院や観光地、工業団地などへのアクセス性が向上すれば、救急搬送の迅速化や観光振興、物流の効率化にもプラスに働きます。
さらに近年注目されているのが、企業の発意と負担で整備される「民間施設直結スマートIC」です。これは物流拠点や商業施設といった大規模な民間施設を、高速道路と直結させる制度です。
実例のひとつが、三重県にある伊勢道の「多気ヴィソンスマートIC」です。ここは日本最大級の商業リゾート施設「VISON(ヴィソン)」に直結しており、高速道路から一般道に下りることなく、VISONへアクセスすることが可能です。
ただ、民間施設直結スマートICは制度上、民間企業がアクセス道やランプの整備費などを負担する必要があるため、認可のハードルが高いという実情も抱えています。そのため2026年9月までに認可・開通を迎えているのは、このほか既存のハイウェイオアシスを活用して設置した神戸淡路鳴門道の「淡路北スマートIC(淡路ハイウェイオアシス直結)」のみにとどまっています。

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