サマー2000シリーズ第2戦のGⅢ七夕賞(福島・芝2000m)が7月12日に行なわれる。夏のハンデ重賞らしく"荒れる"レースとして知られる一戦だ。

 実際、過去10年の結果を振り返ってみると、1番人気はわずか1勝。一方で、ふた桁人気馬が馬券圏内(3着以内)に何度となく突っ込んできており、3連単の配当はすべて万馬券。2018年には256万3330円という高額配当が飛び出している。

 そうした状況にあって、スポーツ報知の坂本達洋記者もこう語る。

「1番人気が勝ったのは、2017年のゼーヴィントが最後。やはり、ひと筋縄ではいかないハンデ重賞です。

 また、トップハンデの馬も現在5連敗中。今年は、有力視されているカラマティアノス(牡4歳)とサヴォーナ(牡6歳)の2頭がトップハンデの斤量(58kg)を背負うため、波乱ムードが漂います」

 そこで、坂本記者は勝敗の行方を占うひとつのポイントに目を向ける。

「レースのカギとなるのは、前走でGⅢエプソムC(5月9日/東京・芝1800m)やオープン特別のジューンS(6月13日/東京・芝1800m)といった広い東京コースのレースに出走し、そこで勝ち負けに加わるまでには至らなかった面々が、小回りの福島コースに替わることで巻き返しを図ってくるかどうか。キレ味勝負よりも長くいい脚を使えるタイプは、コーナー4つの舞台はプラスに働きますからね」

 ただ、そうは言っても、結局のところ「一番気になるのはハンデ差」という坂本記者。「自身は"斤量泣き"しないタイプでも、他の馬との斤量差は無視できませんからね。おまけに、梅雨時期とあって、当日の天候や馬場状態も大きなポイントになりそうですから」と言って、「ハンデ面でメリットがあり、コース適性の高い馬」を穴馬候補にピックアップした。

 まず1頭目は、マイネルモーント(牡6歳)だ。

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「近走は馬券圏内から遠ざかっていますが、決して内容は悪くなく、軽視は禁物です。前走のエプソムCでも12着と大敗を喫していますが、4角16番手から上がり33秒2をマークして、この馬自身の脚は使えていました。

 2走前のリステッド競走・福島民報杯(4月12日/福島・芝2000m)では、勝ち馬からコンマ4秒差の4着。3走前のGⅡ中山記念(3月1日/中山・芝1800m)でも、好メンバー相手に勝ち馬からコンマ4秒差の4着と奮闘。同レースでは、2着カラマティアノスとはコンマ1秒差でした。

 今回、コーナー4つの小回りコースに替わるのは、同馬にとって間違いなくプラス。ハンデも56kgと、それ以上に背負う有力馬との差を考えれば、十分に逆転の材料になり得ると思います。

 管理する高木登調教師に話を聞いても、『この中間もゲート練習をしており、その効果が出てくれば。(レースでは)中団から前くらいで競馬をして流れに乗れれば』と巻き返しへの手を打ってきている様子。そのため、手綱をとる石川裕紀人騎手は『コーナー4つの舞台が合うと思います。競馬に行って素直ですし、そこまでズブさは感じないです』と大駆けへの手応えを感じていました。

 ゴールドシップ産駒で、キレ味というよりも、スピードの持続力やスタミナに秀でたタイプと言え、いくらか馬場が渋ってもこなせるでしょう。立ち回りひとつで、勝ち負けを演じる可能性は十分にあると見ています」

 坂本記者が推奨するもう1頭は、オニャンコポン(せん7歳)だ。

「昨年の3着馬であることを忘れてはいけません。しかも今回、ハンデは54kg。かなり面白味を感じます。

 前走のGⅢ函館記念(6月28日/函館・芝2000m)では、リズム重視の競馬に徹して12着。後方待機から直線では進路が窮屈になる場面もあって、いろいろとかみ合わなかった結果だと思います。

 同レースを含めて、ふた桁着順が続いている近走。2走前のエプソムCでは調教で意欲的に攻めるも、レース内容が悪く15着と惨敗を喫しました。そこから前走ではソフトな仕上げで臨むなど、調整法も試行錯誤しています。当初目標にしていたオープン特別の巴賞(7月12日/函館・芝1800m)も除外となって、目標を七夕賞へと切り替えました。

 しかしながら、福島の舞台適性には不安がありません。

そんなコースの相性のよさを生かし、工夫を重ねている調整法がいいほうに出れば、ひょっとしたら......という期待が膨らんでいます」

 今年も"荒れる"匂いがプンプンする七夕賞。舞台合う伏兵2頭が福島で大きな花火を打ち上げるのか、注目である。

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