【7月M&Aサマリー】115件で12カ月連続の3桁超え、7月として過去最多

2026年7月のM&A件数(適時開示ベース)は前年同月比32件増の115件となり、12カ月連続で100件の大台を超えた。7月としては統計を開始した2008年以来、過去最多となった。

取引総額は4576億円で、前年同月比で約46%減。日本郵船<9101>によるNSユナイテッド海運<9110>のTOB(株式公開買い付け)やフューチャー<4722>のMBO(経営陣が参加する買収)など1000億円を超える大型案件があったものの、全体としては小粒な案件が目立った。

上場企業の適時開示情報のうち、経営権の移転を伴うM&A(グループ内再編は除く)についてM&A Online編集部が集計した。

【7月M&Aサマリー】115件で12カ月連続の3桁超え、7月として過去最多

海外案件も好調で全体を押し上げ

例年7月は件数・金額ともに年内で最も落ち込む時期。全115件のうち取引総額100億円を超えたのはわずか8件と振るわなかった。その一方で、件数は前年同月(83件)からは32件の大幅増となり、企業の資本効率向上やコア事業への集中を図る動きが継続している。

海外企業とのクロスボーダーM&Aも件数の押し上げにつながった。クロスボーダーは前年同月比9件増の21件で日本企業が買い手となるアウトバウンドは12件、海外企業が買い手となるインバウンドは9件だった。

日本郵船のTOBが金額トップ、フューチャーのMBOが続く

金額トップと3位は、日本郵船の案件。トップは持ち分法適用関連会社でドライバルク船に強みを持つNSユナイテッド海運をTOBで子会社化する。買付総額は1568億円。3位はLNG(液化天然ガス)事業会社の英国MidOcean Energyについて第三者割当増資を引き受け子会社化する案件で361億円。日本郵船はLNGバリューチェーンの拡大を図り、LNG海上輸送に関する戦略的パートナーシップを締結する予定。

金額2位は、ITコンサルティングを手がけるフューチャーがMBOで株式を非公開化する案件。

金丸恭文会長の資産管理会社であるキーウェスト・ネットワークが買付主体となり、TOBを実施する。買付総額は1298億円。AI(人工知能)の登場でITコンサルティングやシステム構築の在り方が大きく変化しており、会社全体の業務プロセスの事業を見直しのほか、AI人材の獲得、先端技術への開発投資の必要があると判断し、非公開化を選んだ。

そのほか、4位の小森コーポレーション<6349>による丸山チラーの子会社化(264億円)や、5位の関西ペイント<4613>によるトルコ塗料メーカーの子会社化(156億円)など、国内外での事業基盤拡大を図る案件が続いた。

2026年7月のM&A上位10社

順位

社名(買い手)

内容

金額(億円)

1

日本郵船

持ち分法適用関連会社のNSユナイテッド海運をTOBで子会社化

1568

2

キーウェスト・ネットワーク

フューチャーをMBOで株式非公開化

1298

3

日本郵船

LNG事業会社の英国MidOcean Energyに出資参画

361

4

小森コーポレーション

半導体製造装置向けチラー製造・販売の丸山チラーを子会社化

264

5

関西ペイント

持ち分法適用関連会社で塗料メーカーのトルコPolisan Kansai Boya Sanayi ve Ticaretを子会社化

156

6

烽火通信科技股份有限公司

フジクラ<5803>、光ファイバー用母材製造の中国子会社を合弁先に譲渡

119

7

Orsay

アールビバン<7523>を再MBOで株式非公開化へ

113

8

RS Technologies<3445>

エピタキシャルウエハー開発・製造の中国・安徽晶隆半导体科技を子会社化

106

9

タムラ製作所<6768>

トランス・リアクターメーカーのイタリアEMG Power Electricを子会社化

95

10

上海澳雅食品有限公司

明治ホールディングス<2269>、中国の牛乳・ヨーグルト事業などを現地社に譲渡

76

【7月M&Aサマリー】115件で12カ月連続の3桁超え、7月として過去最多
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