不動産大手のヒューリックが、宇宙関連企業への投資を拡大した。2026年7月に、宇宙ごみの除去などを手がけるアストロスケールホールディングスの変更報告書を2回提出、保有割合を8.97%から11.63%に引き上げた。
小型の合成開口レーダー(SAR)衛星を開発・運用するSynspectiveについても、保有割合を1.17ポイント引き上げ、13.35%とした。
ヒューリックは不動産事業を基盤としながら、M&Aや企業投資を通じて成長分野を取り込む方針を掲げている。
2036年までに約7000億円を投資
アストロスケールホールディングスは、宇宙ごみの除去に加え、故障した衛星や宇宙物体の観測・点検、衛星の寿命延長、運用を終えた衛星の宇宙ごみ化を防ぐ軌道上サービスを手がける。
一方、Synspectiveが開発・運用するSAR衛星は、天候に左右されず、広範囲の地表を観測できる。
ヒューリックは、2026年2月に公表した2026年12月期から2036年12月期を対象とする中長期経営計画で、不動産事業を基盤にM&Aや企業投資を拡大し、2036年12月期までに約7000億円を投じる方針を示した。
単一的な事業や従来の延長線上だけでは、成長と安定はないと判断し、子ども教育、環境・インフラ、観光、高齢者・健康、次世代産業アセット、スポーツ・エンタメなどを対象に、企業取得や出資を進める計画だ。
こうした企業投資の拡大方針を掲げる中、アストロスケールホールディングス株については、2026年6月に8.97%を新規保有し、翌7月に2度買い増した。
Synspective株は、2025年6月に9.94%を新規保有した後、同年12月に保有割合を12.18%に引き上げていた。
いずれも保有目的を純投資としている。
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旧村上ファンド系、ヤマダHD株のさらなる買い増しを示唆
7月はこのほかに、旧村上ファンド系の投資会社シティインデックスイレブンスが、家電量販店大手のヤマダホールディングス(HD)の株式を5.10%新規保有した後、さらに買い増し、保有割合を6.26%とした。
シティインデックスイレブンスは、ヤマダHD株が割安だと判断した場合、今後3カ月以内に5%超買い増す可能性があるとした。
さらに株主価値の向上に向け、増配や自社株買い、事業・資産の売却や買収、MBO(経営者による買収)を含む株式の非公開化などを提案する可能性も示している。
また、米資産運用大手ティー・ロウ・プライスの日本法人であるティー・ロウ・プライス・ジャパンは、ツルハホールディングス株を5.52%新規保有した。
ツルハホールディングスは2025年12月にウエルシアホールディングスを完全子会社化し、2026年1月にはイオンの連結子会社となった。
ティー・ロウ・プライス・ジャパンは保有目的を純投資としている。
個人では、ユニクロを運営するファーストリテイリングの創業者、柳井正氏が、同社株の保有割合を1ポイント引き下げ、38.25%とした。
2026年7月の大量保有報告書などの提出件数は1113件で、このうち保有割合を増やしたのは334件、新規保有は212件、保有割合を減らしたのは484件、契約の変更などは83件だった。
文:M&A Online記者 松本亮一

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