有働由美子アナウンサーといえば、番組中での「ワキ汗」が話題となったことは記憶に新しい。
「男性がそう(ワキ汗を悪いと)思っているんじゃないかな、という思い込みが女性を気にさせている。ワキ汗もう変えようよ。いいことにしようよ。頑張って汗が出るんだから。ワキ汗かく人、いい人ばかりだよ」
と持論を展開し、女性のワキ汗に対する「不愉快」意見に反論した。しかしながら、世の中の多くの女性は汗には敏感だ。
実際、ライオン社によれば、「ワキ汗対策カテゴリー」を含む制汗剤市場は、2016年1~3月で前年同期比130%(2億9000万円)と大きく伸びている。市場のトレンドからもその兆候ははっきりとみてとれる。有働アナの想いは理解できるが、一般消費者の動向とは必ずしも一致していないのが現実だ。
もちろん、有働アナのワキ汗が過剰に注目されたり話題になること自体、それが多くの消費者の関心事であり、いかに「汗」が不愉快なマイナスイメージをもった現象であるかを示しているのかもしれない。スポーツの汗は美しいのに、仕事を頑張る人のワキ汗が不愉快・・・というのはなんとも理不尽な話であるが。
最近では、ワキ汗もさることながら、顔汗用や足汗用など、様々な部位の制汗剤が販売され、汗に対する意識も高くなっている。コンビニの化粧品コーナーには男女ともに制汗グッズが大きくスペースをとっている。
制汗剤やスキンケア商品を幅広く展開する株式会社ハーバーリンクスジャパン(東京)の牧野一郎社長は制汗市場について次のように語る。
「芸能人のワキ汗は話題になりますが、消費者ニーズはやはり顔汗への対策です。気になる汗の8割超が顔汗という調査結果もあるぐらいです。一方で、顔の制汗剤に対する要望はワキなど比べ、非常に厳しいです。
有働アナに限らず、妙に生々しい(?)有名人のワキ汗はネットを中心にやたらと話題になるが、やはり一般的な市場やニーズとしては、やはり顔汗が一番の関心事。
有働アナのNHK退職のニュースで、ワキ汗が再び注目を集めているが、普通の人は、「顔汗」に一番注目している!という現実を忘れずに、これから迎える汗ばむシーズンに備えたいものだ。