先日Twitter上で「うどんや 蛞蝓亭」というアカウントが「国際信州学院大学の教職員が50人貸し切りにしたが、予約時間を過ぎても来店せず、電話すると逆ギレ気味にキャンセルされた」などとツイートしたことが話題になりました。
このツイートは瞬く間に拡散され、「酷い」「訴えるべきだ」などのリプライが寄せられています。
しかし、よく調べてみると、「国際信州学院大学」も「うどんや蛞蝓亭」も虚構であることが判明しました。

■虚偽情報を流すことに批判も…
ネット上ではこのような虚偽情報について「懐かしい」、嘘を信じてリツイートしたユーザーに「嘘を嘘と見抜く力がない人間はネットをやるべきではない。問題提起になった」などの声が上がりました。
一方で、「けしからん」「人を騙すようなツイートをするな」など、批判の声もあります。本来このような情報を流されれば、ほとんどの人が信じてしまうはず。今回の行為に違法性はないのでしょうか?
法律事務所アルシエンの清水陽平弁護士にご意見を伺いました。


■違法性はある?
「デマではあるものの、まったくの架空のものであり、誰の名誉も毀損していないですし、誰の業務を妨害するものでもありません。
したがって、違法性があるということはありません。この件では、デマに踊らされた人がかなり多くいたようですが、

流れてきた情報に飛びついてしまい、何の確認もしなかったということが原因であろうと思います。そのため、流れてきた情報を鵜呑みにせず、きちんと情報を検討することが必要でしょう」(清水弁護士)

今回のツイートは誰の名誉も毀損しておらず、業務妨害でもないため、違法性はないようです。ネットの情報は、信頼性が必ず担保されているわけではありません。
流れてきた情報の背景や信憑性をきっちり検討することが求められます。
その意味では、今回の件はネット上の情報のあり方について考えるいい機会だったのかもしれませんね。

*取材協力弁護士:弁護士 清水陽平(法律事務所アルシエン。インターネット上でされる誹謗中傷への対策、炎上対策のほか、名誉・プライバシー関連訴訟などに対応。)
*取材・文:櫻井哲夫(本サイトでは弁護士様の回答をわかりやすく伝えるために日々奮闘し、丁寧な記事執筆を心がけております。仕事依頼も随時受け付けています)
*画像はイメージです(pixta)
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