喫煙者には厳しい社会になった日本。そんな中で人気なのがアイコス、グロー、プルーム・テックなどの加熱式たばこ。
一方基本的にはノンニコチンの電子タバコ＝VAPE（ベイプ）も盛り上がりを見せている。ただVAPEは今ひとつわかりにくいという人も多い。使用するために必要なパーツなども初心者にとっては謎が多い。そこで必要なものが“全部入り”になっているおすすめセットを中心に紹介する。さらにどうしてもニコチンが忘れられない人のためのプルーム・テック たばこカプセル対応機種セットも入れてある。
■本体の他にリキッドや交換コイル、ポーチ、プルーム互換パーツなど目的のために買い足す必要がなく揃っている初心者に究極に優しいセットをご紹介！
【まずは事前の基礎知識】
VAPEの基本構造は、蒸気を生み出すアトマイザーの中に装着されているコイルで、食品添加物として有名なPG（プロピレングリコール）やVGなどのグリセリン類でできた香料入りリキッドを蒸気化させて吸い込む。
この蒸気は、ライブ会場で焚かれるスモークと同じもの。基本的には無害と言われている。煙ではなく蒸気を吸い込むという点では、加熱式たばこと基本は同じだ。
アイコス（PMI）、グロー（BAT）などの加熱式たばこは高温加熱式で、”煙が出ない・ニオイ低減”と言いつつも、結構匂いがキツいと感じる人は多い。一方低温加熱方式の加熱式たばこのプルーム・テック（JT）は、ニオイ問題は解決しているものの、喫味が弱いと感じている人も。
そんな時、最近注目を浴びているのが電子タバコ＝VAPE。
「FLEVO」など、使い捨てタイプのものを使ったことがある人も多いのではないだろうか。ただそうした簡易型デバイスで終わらせるには、VAPEの世界はもったいないくらい奥深い。それこそ無数のリキッドがあり、機種によって全然味も感覚も違う。パーツ交換などいろいろ手を出せば、通称”沼”と言われるほどこだわりどころは盛りだくさんだ。さらにニコチンを完全に忘れられない人のためにプルーム・テックのたばこカプセルを使用できる機種も存在する。
だがそうした自由度が高い分、少々わかりにくいのも確か。
VAPE機種には本来そうした心配がないように”オールインワン（AIO）”タイプも数多いのだが、それでもリキッドは別売だし、消耗品である交換コイルも別売が基本。プルーム・テックのたばこカプセルを使おうとすれば別売品が必要だったり…。なれないリキッド交換で液漏れを起こしてカバンの中をぬるぬるにしてしまう人も後を絶たない（ポーチに入れれば解決）。
ここでこれから紹介するセットは5種類。どれも初心者が追加購入に悩まなくて済むように工夫された本来の意味でのオールインワンセットばかり。しかもそのセットをプロデュースしたのは、国内最大級のVAPE口コミサイト「べプログ」を運営するべプログ・ショップ。
ユーザーの意見をベースに評判の高い本体機種やプルーム・テック用のパーツ、リキッドなどを用途によって組み合わせているのが特徴だ。
では次に基本的なVAPEのお約束を説明しておこう。
■基本その1■吸い方は2種類～口吸い（MTL）と肺吸い（DL）
MTL……紙巻きたばこを吸う際は、煙を口の中に溜めてから適宜空気を混ぜて吸い込んで肺に入れる。この方式はVAPEでは口吸い＝MTL（マウス・トゥー・ラング）と呼ばれる。
DL……紙巻きたばこではありえない、蒸気をそのまま深呼吸のように肺に吸い込む吸い方が肺吸い＝DL（ダイレクト・ラング）。いわゆる蒸気量を最大化させて”爆煙”を楽しむVAPE文化ならではの雰囲気を味わえる。
本体ボルト数も関係するが、0.9Ω以下の抵抗値をサブオームと呼び、対応製品を選ぶことにより部屋中を真っ白にする強力な蒸気を発生させることができる。
通常の紙巻きたばこ、加熱式たばこからのスイッチ組はMTLに適した機種を手に入れるのが無難。
■基本その2■コイルは消耗品。ランニングコストに含めるべき
リキッドを蒸気にするために必要なパーツがコイル。これは消耗品で、約2～3週間で交換となる。味が焦げ臭くなったり、味がしなくなったりした時が交換タイミング。
なので交換コイルが同梱されていると非常に便利。これがリキッドとともにVAPEのランニングコストになる。5個で1,000～1,500円程度が目安。
■基本3■機種、コイルの抵抗（オーム/ Ω）によって大幅に味が変わる!
VAPEには主に、
・本体バッテリー（MOD）とアトマイザーを組み合わせて使う方式
・アトマイザーが一体型になっているタイプ
の2種類に分かれる。他にも形式はあるけれど、初心者の段階では気にする必要はないけれども。
よく「リキッドが美味しい/まずい」とレビューされているが、その機種やコイルの抵抗値、ワット数によって極端なほどに味が変わるので、似ている環境のユーザーレビューでないと参考にならない。もちろん個人の嗜好も大きく関係するので、あくまで参考にとどめるのがオススメ。
■基本4■たばこ味を求めすぎない
たばこの煙と同じような感覚を求めても、なかなか美味しく感じるリキッドに出会いにくい。実際、煙と蒸気はかなりニュアンスが違う。蒸気なのでたばこを再現すればするほど、喫煙所の水に浸された吸い殻の味に近づきやすい。そもそもたばこ味を銘打っているリキッドはナッツの味がするのがほとんど。
選ぶときには香水的なアロマを追求するよりも、口に入るものなのでドリンク・食品系を選ぶのが無難。リキッドは30mlで1,000～3,000円以上まで、それこそ世界中に無数にある。もちろん国内でのニコチン入りリキッドの販売は禁止されているので、国内店頭では手に入らない。
■基本5■それでもニコチンが必要だというときのプルーム・テックたばこカプセルの使える機種
ニコチン入りリキッドを国内で合法的に入手することはできない。それではVAPEでニコチンを楽しむことはできないのかというと、そうではない。というのもJTが発売しているプルーム・テック用たばこカプセルの使用できる機種があるからだ。
というのも、プルーム・テックの構造自体がほぼVAPEだから、こういうことが可能になる。プルームの蒸気もグリセリン由来。それを先端に取り付けた、細かく粉砕したたばこ葉の入ったたばこカプセルを通して吸い込むことによって、ニコチンを摂取することができる。
この蒸気発生まではVAPEで再現可能。なので先端の吸い口（ドリップチップ）を、たばこカプセルが装着できるサイズのものに変更すれば、同じ原理で合法的にニコチン摂取が可能になる。どうしてもニコチンが欲しいという人なら、対応機種を選ぶことができる。
■基本6■はじめは15分放置
初めてのVAPE、はやる気持ちで、コイルを装着、リキッドを注入したらすぐに吸う……、これはアウト。コイルにリキッドが染み込むまで15分は待つ必要がある。でないと空焚き状態になり、コイルが焦げ付き、使用不可になって交換する羽目に…。
それでは実際のセットを見ていこう。
■①いろいろ悩んだら、王道スタイルを存分に味わえるこれ！
JUSTFOG『RYUSEI スターターフルセット』（FOG1）
“RYUSEI”とは国内ファン登録数日本一を誇るVAPEシーンの有名ユーチューバー・龍生のこと。その名を冠したセットは、”リキッドの味が出る”ことで定評のあるJUSTFOG（ジャストフォグ）「FOG1（フォグワン ）」を核とした『RYUSEI スターターフルセット』。
いわゆるペンタイプVAPEで、太い葉巻的なサイズ（直径20 x 113.5mm）で、重さはズシッと82.9g。ごついルックスなので、男性向きかもしれない。エアフロー（吸い込む時の圧）無段階調整可能。たばこからの移行組はなるべく絞ると、紙巻きたばこのような重い吸い心地を再現できる。
チャイルドロックのかかったトップキャップを押しまわして外して、リキッドを注入するトップフィルタイプ。その中にある銀色の筒状の部分がコイル。この専用コイルを0.8Ωのものにすると口吸い（MTL）に適した吸いかたができ、0.5Ωのコイルにすれば肺吸い（DL）に適した蒸気量になる。本体のボタンをトリプルクリックでオンオフ。
大容量バッテリー(1500mAh) で、充電はMicroUSB経由。爆煙好みの人もじっくりタバコのように味わいたい人も交換用コイルをそれぞれ選択すれば安心して選べる、現状の鉄板機種。
このセットには交換用コイル（5個入り）が付属しているので、1個2週間としても10週間、およそ2ヶ月半の間、交換用コイルを入手する必要がない。「そんなΩと言われても…」という人でも、それだけの時間が経てばいろいろと詳しくなっているはず。
付属リキッドもよほどひっきりなしに吸う人でなければ、30mlが1本付属しているので、2週間以上は持つだろう。フレーバーは以下の3つから選べる。
仲間内でVAPEユーザーが複数いたときに識別に役に立つ本体装着用リングに、衛生的なドリップチップ（吸い口）カバー、リキッドにメンソールなどを追加してオリジナル味に仕上げて持ち歩くときに便利な、先細口のユニコーンボトルも付属する。構造自体はシンプルで不器用な人でも大丈夫。別途、ショップによる日本語説明書が付属するのが非常に助かる。
小江戸工房「Sex on the Beach」（写真左）
問答無用のVAPEリキッド一番人気フレーバー。迷ったらこれ。この名称は、同名のアルコールカクテル由来。もちろんアルコールは入っていないのだけれど、クランベリージュースをベースにピーチとパイナップルをブレンドしたカクテルフレーバーは、吸えば南国気分のリフレッシュを味わえる。これをまずいという人はほとんどいないと思われる鉄板リキッド。VAPE用リキッドは甘すぎるものも多いが、これは程よいレベル。
なにわでんねん「まんまや!」（写真中央）
いわゆる昭和フィーリング満点のパイン飴味を驚くほど忠実に再現した駄菓子感覚の面白フレーバー。VAPEの蒸気は基本的にパイナップルと相性が良いので、甘酸っぱさと郷愁を感じたい人にオススメ。まるっきりたばこ味ではないが、これぞVAPEならではの美味しさということがわかるはず。少々名前にクセがあるが、気にせずに。
スノーフリークス「ギガグリーンアップル」（写真右）
バブルガム・フィーリングの、爽やかな青リンゴフレーバー＋メンソール味。もともとメンソールたばこ愛用者だと、この雑味のないすっきりした甘酸っぱさに驚くかもしれない。たばこ感という感覚は少ないが、万人ウケで美味しく感じるタイプ。
■②■VAPEでノンニコチン生活をするか、まだまだニコチンを忘れられない人に両用タイプ
Eleaf『プルームテックカプセル対応 電子タバコ デビューセット』（iCare140）
いわゆるペンタイプで、カラーリングも多く、細身なシルエットは女子使いにも適しているEleaf「iCare140」を中心に、プルーム・テックのたばこカプセル使用に最適な組み合わせをセットにしたセット。
VAPEとしては標準的な実力の「iCare140」だが、このドリップチップ（吸い口）を同梱されているプルーム・テックたばこカプセル用ドリップチップに差し替えることで、蒸気量が豊富なプルーム・テックマシンとして使うことができる。
プルーム・テックはたばこカプセルを購入しても付属のカートリッジ（内部にグリセリンが染み込ませてある）が先になくなってしまい、カプセルを余らせる人が多いのは”あるある”。カートリッジだけ別売しているわけではないので、自然とたばこカプセルの在庫が日々増えるという人は少なくない。
そんな時はカートリッジと本体の代わりに、こうした「iCare140」を使うといい。標準ではサイズの問題で使えないが、このセットに同梱されているドリップチップに差し替えれば、そのままスポッとたばこカプセルを装着できる。また非力なプルーム・テックと比べるとパワーが違うので、蒸気量も多くなり、プルーム・テックの最大の弱点である吸いごたえの弱さを補うことができるのだ。
このセットがすごいのは、「ファンタジー グリセリンPGミックス250g」が付属しているところ。PGとはプロピレングリコールという食品添加物としてもお馴染みの液体。同じく食品・化粧品に含まれるVG（植物性グリセリン）をブレンドして使いやすくしている。そうした無味無臭のグリセリン類を「iCare140」で蒸気化させることでプルーム・テック本体＋カートリッジの役目を果たす。パウチ袋のままでは使いにくいので、同梱されているユニコーンボトルに移し替えると使いやすい。
もちろんたばこカプセルとともに、付属する「R-BULL」 や 「スーパーハードメンソール」を使ってもいい。メンソールタイプなら清涼感を倍増させることができるし、ほかのフレーバーとともに楽しむことも可能だ。付属リキッドが国内製というのも安心感が高い。
プルーム・テックと違って吸っている間はボタンを押さなくてはならないが、この蒸気量に慣れてしまうと戻れなくなってしまうだろう。オンオフは連続5回クリックで操作する。選べる2種のリキッドの味は以下の通り。
カミカゼ「R-BULL」（写真左）
いわゆるエナジードリンク味。酸味と独特のフレーバーがリフレッシュ感が高い。メンソール系のたばこカプセルと合わせると強烈な目覚ましパワーに。また通常のエナジードリンクは何本も飲むとカフェイン摂取過多で海外では死人が出ているが、こちらはカフェインは入っていないので問題なし。もちろんカロリー/糖質の類もゼロなので、太る心配もない。
カミカゼ「スーパーハードメンソール」（写真右）
清涼感の強さで定評のあるリキッド。レギュラータイプのたばこカプセルも、「iCare140」にこれを仕込めば、あっという間にメンソール化。コーヒー系アロマのたばこカプセル「ブラウンアロマ」と合わせるとメンソールコーヒーが味わえる。
■③■気軽でコンパクトな手のひらサイズのニコチンフィーダーとしても活躍
JUSTFOG『JustFog Q14 プルームテックカプセル対応 スターターキット』
（標準価格 税込3,780円）写真左から、ベイプポーチ/充電用USBケーブル/ユニコーンボトル/米プリング/Q14本体/国産リキッド スノーフリークス「メガマスカット」/プルーム・テックたばこカプセル用ドリップチップ。特製日本語マニュアル付
「FOG1」と同じJUSTFOG社のコンパクト機種。何しろ100円ライター並みの手のひらサイズ（62.7×34.2×18.4mm）。あまり目立たずに吸いたいというステルス用途に適したタイプ。ただそのVAPE機としての実力も高く、”（リキッドの）味がしっかり出る”と評判。
このセットがおすすめなのは、せっかく一度VAPEに切り替えようとしてリキッドまで買ったのに、ニコチンが恋しくてくじけた人だろうか。確かにVAPEはノンニコチン。喫煙者でヘビースモーカーだったりすると、ニコチンが欲しくなる気持ちはよくわかる。
そんな時にちょうどいいのが、プルーム・テックのたばこカプセルを使えるドリップチップ（吸い口）とポーチがセットになったこのシンプルセット。リキッドは別途購入する必要があるが、その分好きなリキッドが選べる自由がある。
リキッドまで揃えたいという人なら、ペプログショップで販売している「JustFog Q14 プルームテック対応 スターターキット」がいい。これは国産定番人気リキッド、スノーフリークス「メガマスカット」が付属する。リキッドの特徴は、⑤『ピコレボ スターターキット』を参照。
まだまだ続く機種紹介！
■④■とにかく面倒なことはしたくないという人に！
EasyVAPE『RAINBOW（レインボー）ベプログオリジナルリキッド スターターキット』
（標準価格 税込3,280円）写真左から、RAINBOW本体※カートリッジ付/カートリッジアトマイザー※コイル一体型/充電用USBケーブル/リキッド（ベプログオリジナルリキッド2本「タバコ味」「メンソール味」。日本語マニュアル付
喫煙者がVAPEに移行して、一番最初に戸惑うのがボタン操作。基本的にはボタンを押しながら吸うのが基本だが、この機種のようにオートファイア機能のものもある。そう、吸い込めば自動的にスイッチが入り、蒸気が発生する仕組み。たばこ吸いにとってはありがたい機能だ。
構造はカートリッジアトマイザーにコイルが仕込まれており、メンテナンスをすることなく、それごと交換する。リキッド注入は可能だが、アトマイザー自体を洗えないので、味を変えるときにはその分、カートリッジアトマイザーを入手する必要がある。逆に洗うのが面倒な人にとっては、ここがメリット。
付属リキッドは2種類でこの価格というのは太っ腹。味は以下の通り。どちらにもビタミンB12が入ったヘルシー志向。
ベプログ「メンソール味」（写真左）
結構目が覚める強めの爽快感。クセのないペパーミントタイプで誰にでも吸いやすい。
ベプログ「タバコ味」
ナッツ感の香ばしさでタバコ味を再現したVAPEならではのタバコ味。
蒸気量はそこそこ、フレーバーもしっかり楽しめる。それでいて、板ガムを数枚重ね合わせた程度のサイズ感（100×20×10.5mm）と重量（22g）が手軽さの極み。胸ポケットに忍ばせておいて隙をついて吸うステルススモーキングに最適な機種。
■⑤■初心者だけど今後の拡張性までしっかり考えたい！
Eleaf『ピコレボ スターターキット』（iStick Pico 21700＋Aspire Revvo Tank）
（標準価格 税込12,800円）写真左から、ベイプポーチ/ユニコーンボトル/MOD「iStick Pico 21700」本体＋アトマイザー「Revvo Tank本体」＋専用キャップ/国産リキッド 小江戸工房「Sex on the Beach」※スノーフリークス「メガマスカット」も付属）。特製日本語マニュアル付
例えばギターを初心者が購入する時、ベテランの人のアドバイスを聞くと、結構高価な楽器を勧められる。初心者だから安くではなく、弾きやすさに工夫がしてある上位機種を選ぶ方が使いやすいので上達が早いからだ。さらに上達してライブステージに立つときも、そうした上位機種だと買い換える必要がない。
VAPEもある意味同様で、定評のある少々高価なモデルをゲットしておくと、後々自分の好みに拡張していくことができる。
VAPEはバッテリーを内蔵したMODと呼ばれる本体と、リキッドをためて蒸気を生み出すアトマイザー（コイル内蔵）の二つに分かれる。MODはスイッチや使用するワット調整などが可能で、使い勝手を大きく左右する。単純に内蔵バッテリーの容量が大きければ、長い時間使える。
アトマイザーはリキッドを蒸気化するVAPEの肝心な部分。このアトマイザーの種類によって、蒸気量が多くなり”爆煙”と呼ばれるレベルで部屋の中を真っ白にすることもできるし、リキッドの味わいをより深く味わうタイプのものを選ぶこともできる。
そんな信頼性と拡張性で定評がある本体（MOD）がEleaf「iStick Pico」。使用者も非常に多いので、使い方に困っても、いくらでも検索に出てくる。そんな「iStick Pico」の使用バッテリーが拡大したバージョンが、「iStick Pico 21700」。使い方にもよるけれど、1日で使い切るのはなかなかに難しい大容量バッテリー。そのぶん夜道で襲われた時に武器になりそうなくらい重い（165.3g）が、アトマイザーは大抵対応しているので拡張性は抜群。
バッテリー使用製品なので、いざという時の過電流保護機能なども安心。本体中央のボタン以外に底面にも＋ーボタンがあって、それでワット数やコイルの種類、余熱など、ほぼ無数に調整できるけれど、最初は付属の説明書のままにセッティングして悩まなくてOK。
通常は別途内蔵するためのバッテリーを購入しなくてはならないのだが、このセットにはあらかじめ付属しているのがいい。
そして同じく付属するのが、Aspire「Revvo Tank」というアトマイザー。これはもう、爆煙のために生まれてきたかのようなアトマイザー。パワフルなiStick Picoの上で、すごい勢いで蒸気を量産する。フラットな網状のフラットノッチコイルを採用。使用時には空焚きしないように、全体を一度横向きにしてから吸うと良いだろう。
この時の吸い方は、口吸い（MTL）よりも、肺吸い（DL）。というのも大量に蒸気が生成されるので、口の中ではすぐ収まりきらなくなるから。喫煙者にとってはありえない吸い方だが、これこそVAPEの醍醐味でもあるので、おっかなびっくりでも深呼吸のように蒸気を肺いっぱいに吸い込んでみたい。
大量の蒸気とともにリキッドのフレーバーが体を突き抜けていくフィーリングは、リフレッシュ度が半端ない。もちろん喫煙所でやるのは勇気がいるので、自宅で試すのがおすすめ。メンソール系の強烈なリキッドなど、気管全体を一気にリフレッシュするので、目覚め効果も抜群だ。
これも楽しいけれど、しばらく吸ってみて、改めて自分は口吸い（MTL）派だと自認したなら、MTLに適したアトマイザーに買い換えるのも可能。もちろんその時でも「iStick Pico 21700」は使い続けられる。やっぱり肺で吸いたくなったら、また「Revvo Tank」に戻してもいい。
このセットには持ち運びに便利なポーチと定番リキッドが2品付属しており、最適最高な環境で味わうことができる。
小江戸工房「Sex on the Beach」（写真左）
『RYUSEI スターターフルセット』の項、参照。
スノーフリークス「メガマスカット」（写真右）
ミントで爽快感をプラスした、フルーティーさ極まる定番リキッド。爆煙で楽しむと、ジューシーなマスカットが体の中で弾けるような感覚に驚くはず。
■どのセットにもそれぞれの魅力・楽しさがある！
ここで5セット紹介したが、それぞれ用途や趣味・嗜好によってさまざまなお楽しみがあるVAPEの世界。もちろんプルーム・テック互換機からスタートさせてもいいし、フレーバーをじっくり楽しむのもいいし、いわゆる爆煙で全く新しいスモーキング体験に挑戦するのも可能だ。VAPEはいわばタバコのIT化。最先端テクノロジーのVAPEで良いスモーキングライフを！
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