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「日テレのバラエティは苦手」と告白する「えげつない勝ち方」著者も魅せられた日テレVSフジの逆転劇

2018年5月20日 10時00分 ライター情報:近藤正高
日本テレビの番組、とくにバラエティがどうも苦手だ。実際、イモトアヤコやブルゾンちえみ、ひょっこりはんなど日テレの番組でブレイクした芸人を、同局のバラエティを敬遠していたおかげで、世間より結構あとになって知るということが少なくない。

苦手とする一番の理由はおそらく、視聴者の最大公約数を過剰なまでに意識した番組のつくり方にあるのだろう。たとえば、テロップやワイプを多用して笑いどころなどを示すという手法は、もちろん、ほかの局でもすっかりおなじみとはいえ、日テレの番組にとりわけ顕著な気がする。また、バラエティではないけれど、以前、同局の「金曜ロードSHOW!」である洋画が放映された際、登場人物の属性など説明をいちいち画面上にテロップで入れて、SNS上で多くの視聴者から顰蹙を買っていたことを思い出す。

そんなわけで、戸部田誠(てれびのスキマ)の新刊『全部やれ。 日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)をレビューでとりあげようと思い立ったものの、自分にその資格があるのかどうか、ちょっと迷った。だが、「はじめに」の一行目で、《誤解を恐れずに告白すれば、僕は日本テレビのバラエティが苦手だ》と戸部田自身が書いているのを読んで安心した。
『全部やれ。 日本テレビ えげつない勝ち方』 戸部田誠 てれびのスキマ

そもそも本書はタイトルからして“誤解を恐れない”ストレートな題名だ。副題の「えげつない勝ち方」というフレーズは一見すると批判ともとられかねないが、けっしてそうではないことは本書を読めばわかる。

上司との対立から生まれたワイプ術


本書を読んでいてまず驚いたのは、昔から日テレに苦手意識を抱いてはずの自分が、ここで出てくる1990年代の日テレの番組を案外よく見ていたということだ。序章で日テレの転換期を象徴するものとして登場する1992年の「24時間テレビ」で、視聴者から募ったフレーズをもとに、加山雄三と谷村新司が放送中にテーマ曲「サライ」をつくりあげたことはよく憶えているし、ほかにも同時期に人気を集めた「マジカル頭脳パワー!!」や現在も続く「世界まる見え!テレビ特捜部」などは中高生のころ、毎週家族で見ていた。

このうち「世界まる見え!テレビ特捜部」は、海外のさまざまなテレビ番組を、レギュラーの所ジョージやビートたけしらがコメントを入れながら紹介する番組だが、あるときなど原発事故をシミュレーションしたドキュメンタリーをとりあげるなど、ときに硬派なところも見せて好きだった。

ライター情報

近藤正高

ライター。1976年生まれ。エキレビ!では歴史・科学からドラマ・アイドルまで手広く執筆。著書に『タモリと戦後ニッポン』(講談社現代新書)など。愛知県在住。

URL:Culture Vulture

「「日テレのバラエティは苦手」と告白する「えげつない勝ち方」著者も魅せられた日テレVSフジの逆転劇」のコメント一覧 7

  • 匿名さん 通報

    でも日テレって見たい番組がひとつもない

    10
  • 匿名さん 通報

    視聴率買収テレビ局

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  • 匿名さん 通報

    視聴率至上主義の悪い印象しかない、日テレ❗

    4
  • 匿名さん 通報

    過剰なまでのテロップのオンパレードのおかげで音がなくても内容がわかるようになったのはありがたいです。主婦がながらで見るのはきついかもね。同時性の必要は完全に薄れてるけども固執するtv。

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  • サバトラ 通報

    今やネットの時代日テレに限らず民放各社オワコン!

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