ストレスでニキビができる原因とは?できやすい箇所やストレス解消法も

ストレス,ニキビ

新いことを始めたり環境が変わったりするとできる「ニキビ」。その原因は、ストレスかもしれません。ストレスは心の問題。一見、ニキビとは関係がないように感じるかもしれません。しかし、私たちの体は、ストレスが原因で肌荒れを起こしたり病気になったりすることがあるのです。

この記事では、ストレスでニキビができてしまう理由や原因を詳しく解説していきます。ニキビができる原因以外にも、以下の内容についてもまとめました。

  • ストレスでニキビができやすい箇所
  • ストレスニキビの予防方法
  • ストレスの解消方法

なぜ、ストレスが溜まるとニキビができてしまうのか、その原因や予防法を知って肌荒れを回避していきましょう。まずは、ストレスでニキビができる原因から説明していきます。

1.ストレスでニキビができる原因

ストレスでニキビができるのには、5つの原因が考えられます。

  1. ホルモンバランスの乱れ
  2. 免疫力の低下
  3. 皮脂の過剰分泌
  4. 不規則な生活
  5. ビタミンC不足

じつは、大人になってからできるニキビは、ストレスが要因でできてしまうものが多いです。仕事などのストレスが原因でホルモンバランスが乱れたり免疫力が低下したりすることで、ニキビが繰り返しできてしまいます。ニキビができてしまう5つの原因を、さらに詳しく解説していきますね。

1-1.ホルモンバランスが乱れてしまう

ストレスでホルモンバランスが乱れてしまうと、ニキビができてしまいます。私たちの体内には、さまざまな「ホルモン」が存在します。ホルモンは、体の機能をコントロールするために重要な働きをします。

特に、女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロン、男性ホルモンであるアンドロゲンやコルチゾールなどのホルモンは、バランスが崩れることで体に影響が現れます

例えば、プロゲステロンやアンドロゲン、コルチゾールといったホルモンが優位になると、皮脂の過剰分泌が引き起こります。過剰に分泌された皮脂は毛穴を詰まらせたり菌を繁殖させたりして、ニキビができる原因になってしまうのです。

生理前にニキビができやすいのも「ホルモン」が関係する

女性は、毎月の生理前にニキビができることがあります。じつはこれも、ホルモンバランスの乱れが関わっています。

女性ホルモンのひとつであるプロゲステロンは、皮脂の分泌を促す作用があります。生理前でプロゲステロンが多く分泌されると、肌の皮脂量が多くなるためニキビができやすくなってしまうのです。

1-2.免疫力の低下

ストレスで免疫力が低下すると、ニキビができやすくなります。私たちの「免疫力」が働いているのは、体だけではありません。皮膚も同様に免疫力があって、外部からの刺激や雑菌の侵入などを防ぐために常に戦っています。

皮膚に備わっている「バリア機能」は、その免疫作用のひとつ。皮膚表面に存在する角質層には、天然の潤い膜である「皮脂膜」が存在します。汗と皮脂が混ざり合ってできている皮脂膜は、健康な状態だと弱酸性に保たれています。弱酸性の皮脂膜があることで、細菌などの侵入や繁殖を防いでいるのです。

しかし、ストレスで皮膚の免疫力が低下してしまうと、肌を守る作用も弱くなります。ニキビの元となる菌が増殖しやすくなり、ニキビができてしまいます。このように、ストレスで肌の免疫力が低下すると、ニキビができやすくなるのです。

1-3.皮脂の過剰分泌

皮脂の過剰分泌が原因でできるニキビも、ストレスが関係します。ストレスが溜まると、自律神経のバランスが崩れます。体の調子を整える自律神経が乱れることで、ホルモンバランスが崩れ皮脂の過剰分泌が引き起こってしまいます。皮脂の過剰分泌は毛穴を詰まらせる原因になり、ニキビを引き起こしてしまうのです。

ストレスによる乾燥でも皮脂の過剰分泌は引き起こる

ストレスは、肌の生まれ変わりであるターンオーバーを乱す原因になります。ターンオーバーがうまくできないと、肌が乾燥して皮脂の過剰分泌を引き起こす場合があるのです。

皮膚が乾燥していると、潤いを補うために皮脂腺からは皮脂が分泌します。過剰に皮脂が作られてしまい、毛穴を詰まらせます。このように、ストレスによる乾燥が原因でも皮脂の過剰分泌は引き起こり、ニキビを発生させてしまうのです。

1-4.不規則な生活

ストレスが原因で不規則な生活を続けてしまうと、ニキビができやすくなります。ストレスが溜まると、生活のルーティーンが乱れる場合があります。仕事や学校が忙しくなると、規則正しく食事が取れなかったり寝る時間が少なくなったりします。精神的ストレスが溜まり、日常生活にも影響が出ていきます。

例えば、「メイクを落とさずに寝てしまった」「簡単な食事だからとファーストフードばかり食べてしまった」など、ニキビができやすい環境を自ら作り出してしまうのです。ストレスで不規則な生活を続けてしまうことは、ニキビを作る原因になってしまいます

1-5.ビタミンC不足

ストレスが溜まると、ビタミンC不足になりニキビができやすくなります。

私たちの体は、ストレスが溜まると「副腎皮質ホルモン」が分泌されます。副腎皮質ホルモンはストレスに抵抗するためのホルモンです。このホルモンが分泌されることで、ストレスに対する抵抗力を高めています。

ビタミンCには、ストレスに抵抗力がある副腎皮質ホルモンの生成をサポートする働きがあります。そのため、ストレスがあるほどビタミンCは多く消費されてしまうのです。ビタミンCは皮膚の健康を保つために不可欠な栄養素。体内で不足すると、肌荒れやニキビを引き起こします。

次は、ストレスニキビができやすい箇所をご紹介していきます。

2.ストレスでニキビができやすい箇所

ストレスでニキビができやすい箇所は、「頬」「フェイスライン」「顎」の3つです。ストレスが溜まるとなぜこの箇所にニキビができてしまうのか、詳しく知っていきましょう。

2-1.頬

ストレスニキビは、頬にできやすいです。理由は、頬はストレスが原因で乾燥しやすいパーツだからです。頬は、Tゾーンなどに比べると皮脂の分泌量が少ない部分。ストレスが原因で肌のターンオーバーが乱れたり水分が不足したりすると、すぐに乾燥が引き起こります。

頬が乾燥すると、潤いを補うために皮脂線では皮脂が過剰に作られてしまいます。皮脂の過剰分泌が起きて、毛穴が詰まりニキビができてしまうのです。

また、頬が乾燥すると肌のバリア機能が低下してしまうということも要因。バリア機能が弱まると、外部からの刺激を受けやすくなります。ニキビの原因菌の繁殖を促進させてしまい、ニキビができやすくなってしまうのです。

2-2.フェイスライン

ストレスニキビは、フェイスラインにできやすいです。フェイスラインは、ホルモンバランスの乱れが原因でニキビができやすいパーツです。ストレスが原因でホルモンが乱れ、乾燥したり皮脂の過剰分泌が起きたりすることでニキビができます。

特に、体内で男性ホルモンが優位に立つと、皮脂の分泌量は増加。毛穴が詰まってストレスニキビができてしまいます。

また、フェイスラインは、手が触れる機会が多い部分。頬杖をついたり手で触ったりする癖がある人も多く、でき始めのニキビを悪化させやすいのも特徴です。服やマスクなどに長時間触れる機会も多いため、摩擦が生じてニキビが治りにくい箇所でもあります。

フェイスラインは、ストレスニキビができやすいだけではなく、症状も悪化しやすいパーツなのです。

2-3.顎

ストレスニキビは、顎にできやすいです。顔の中にできるニキビの中でも、口や顎周りにできるニキビは「ホルモンバランスの乱れ」が原因であることが多いからです。口周りや顎などは、ホルモンの影響を受けやすいパーツ。ストレスが原因でホルモンバランスが崩れると、顎周りにニキビができてしまいます。

顎は、皮脂腺が多く存在する部分でもあります。皮脂腺は多いのですが、汗が分泌される汗腺は少ないという特徴があります。油分過多になりやすいパーツのため、アクネ菌が繁殖しやすいです。

最近では、感染予防のためにマスクをした生活が続いています。マスク内で蒸気が溜まったり菌が溜まったりすることで、顎にできたストレスニキビも悪化しやすくなっています。

ストレスニキビができやすい箇所を知る事ができましたね。次は、ストレスニキビの予防方法を解説します。

3.ストレスニキビの予防方法

ストレスニキビの予防方法を5つご紹介します。

  1. 飲酒はほどほどにすること
  2. バランスの良い食生活
  3. 適度な睡眠
  4. 便秘の解消
  5. 正しい洗顔

ストレスニキビは、健康的な生活習慣を意識することで予防できます。この機会に、今の生活習慣を見直してみましょう。ストレスニキビを作らないための5つの予防方法を詳しく解説していきますね。

3-1.飲酒はほどほどに

ストレスニキビを予防するためには、飲酒はほどほどにしておきましょう。多くの方のストレス解消方法として「お酒を飲む」という選択肢があると思います。じつは、お酒は飲み過ぎるとニキビを作る原因になってしまうのです。

お酒は、毛細血管を拡張させます。皮脂腺などの肌の機能が刺激されるため、皮脂の過剰分泌を引き起こす場合があります

また、ビールやカクテルには、糖分が含まれています。糖質の摂り過ぎは肌荒れのもと。皮脂の分泌が増加してしまい、毛穴を詰まらせてニキビを作ってしまうのです。ストレス解消としてお酒を飲むときは、一緒に摂る食事に気を遣ったり、飲む量を決めておくと良いでしょう。

3-2.バランスの良い食生活

ストレスニキビを予防するためには、バランスの良い食生活を意識することが重要です。

疲れやストレスが溜まると、ついつい簡単な食事で済まそうとしてしまいます。すると、食生活が不規則になり栄養バランスも偏ってしまいます。

栄養バランスが偏ると、肌荒れやニキビを引き起こすだけではなくニキビの症状を悪化させてしまいます。バランスの良い食生活を送るためには、たんぱく質やビタミン類を積極的に摂ることがおすすめ。ビタミンB1やビタミンB2、ビタミンEなどを含む食材を毎日の食事に加えましょう。

バランスの良い食生活を送ることは、ストレスニキビを作らないために重要なのです。

3-3.適度な睡眠

ストレスニキビを予防するためには、適度な睡眠をとるように心がけましょう。睡眠は、美肌を維持するためにとても大切。もともと備わっている肌の機能を整えてくれます。

夜更かしはせずに毎日決まった時間に寝るようにすると、良質な睡眠がとりやすくなります。適度な睡眠時間をとることで、ストレスニキビは予防することができるのです。

3-4.便秘の解消

便秘を解消すると、ストレスニキビができにくくなります。ストレスは、自律神経を乱して腸の動きを悪くさせる場合があります。便秘になると、腸の不調が肌にも現れてしまい、ニキビや肌荒れを引き起こします。

そうならないためには、腸内環境を整えることが重要。善玉菌を増やして、腸の免疫力をあげるようにしましょう。食事は1日3回に分け、バランス良く栄養を摂るようにしてください。食物繊維や乳酸菌を多く含む食材を食べると、整腸作用に役立ちます。

また、軽い運動をする、お腹周りをマッサージするなども良いでしょう。ストレスニキビを予防すためには、便秘にならないように腸活をすることがおすすめですよ。

3-5.正しい洗顔

ストレスニキビを予防するためには、正しい洗顔をすることが重要です。ニキビは、毛穴が詰まって毛穴内で菌が繁殖することで引き起こる皮膚の病気です。毛穴を詰まらせないために、毎日の洗顔で汚れや皮脂を取り除いておくことがニキビ予防の基本です。

メイクや日焼け止めなどの製品は、油分が配合されているものが多く毛穴に入り込みやすいです。洗浄力が高いクレンジングを使って、その日のうちに落としておきましょう。

また、週に数回のスペシャルケアとして角質ケアを取り入れるのもおすすめ。角質を取り除いておくと、毛穴詰まりを事前に防げます。ストレスニキビを予防するためには、正しく洗顔をして肌を清潔に維持することが大切です。

次は、すぐに真似できるストレス解消方法をご紹介します。

4.ストレスの解消方法

ニキビを作らないためにも、次にご紹介するストレスの解消方法を試してみてください。

4-1.快適な睡眠環境

ニキビを予防するために、快適な睡眠環境を作ってストレスを解消しましょう。睡眠は美しい肌を維持するために重要なポイントです。ただ睡眠時間を長くするのではなく、質の良い睡眠がとれるように工夫をしてみてください

例えば、毎日の眠る時間を決めるのがおすすめ。体内のリズムが整うと、脳も眠りにつきやすくなります。質の良い睡眠がとれるようになり、寝ている間の体の修復機能がスムーズに行われます。

他にも、寝る30分前にはスマホを置くようにする・寝る前に部屋を薄暗くしておくなども良いでしょう。良い質感のパジャマを着たり心地よく横になれる寝具を揃えたりして、快眠をするための工夫をしてみてください。

睡眠不足ではストレスに勝てない

睡眠不足が続くと、ストレスに勝てない体になってしまいます。ストレスが溜まると、自律神経やホルモンバランスに悪影響出ます。それだけではなく、体力が落ちて心も弱くなりがちに。マイナス思考になってしまいます。

このように睡眠不足は、ストレスに対する抵抗力を弱めてしまいます。ストレスに負けない体と心を育てるためには、睡眠時間を確保する事が大切なのです。

4-2.日光を浴びる

ストレスニキビを予防するために、日光を浴びてストレスを解消しましょう。セロトニンと呼ばれている「通称、幸せホルモン」は、安心感・幸福感を向上させるとされています。そのセロトニンの分泌を促す為には、日光浴が有効なのです。

セロトニンには、心身を安定させる作用があるとされています。前向きな気分になるため、心を強くしてストレスに対する抵抗力をあげてくれます。特に、朝の時間帯に日光を浴びるのがおすすめです。起きた後に浴びる朝の光は、脳を活性化させて体内時計を整えることにも繋がります。

明るい光に体を当てるだけでも、心は軽くなるもの。ストレス解消のために、朝の日光を浴びる習慣をつけてみましょう。結果として、ニキビの予防に繋がりますよ。

4-3.適度な運動をする

ジョギング・女性

ストレス解消をするために、適度な運動をしてニキビを予防しましょう。運動をすることは、体力をつけるだけではなく脳や心にも変化を与えます。運動時間は、他のことを考えずに集中することができます。体の動きに集中することで、抱えていた嫌な考えや悩みを忘れることができるのです。

また、適度な運動をすることで、質の良い睡眠が取れるようになるのもポイント。体を動かすとエネルギーを使うため、疲れます。その疲れが眠気を誘い、深い眠りに誘ってくれるのです。また、運動は気分転換になります。気分の落ち込みを感じる前に、体を動かす習慣をつけておきましょう。

運動をする習慣がなかった人には、散歩がおすすめ。少し家の周りを散歩するだけでも、気分がリフレッシュできますよ。試してみてくださいね。

4-4.リラックス効果のあるアロマを炊く

ストレスの解消方法には、リラックス効果があるアロマを炊くことをおすすめします。自分の好みの香りを嗅ぐと、心がリラックスしたり幸福感が出たりします。これは、芳香成分が鼻の粘膜から脳に伝わって自律神経を刺激しているのが理由。アロマは、直接脳に繋がっているのです。

リラックス効果のあるアロマを炊くことで、心が落ち着いてリラックスができます。アロマオイルはストレス解消に最適なのです。

ストレス解消におすすめの精油を、以下の表にまとめました。

ストレス解消におすすめの精油
・フランキンセンス
・サンダルウッド
・ネロリ
・ヒノキ
・ラベンダー
ストレス解消におすすめの精油

アロマを気軽に楽しみたい方は、お気に入りの精油をティッシュペーパーに垂らしてみましょう。寝るときに枕元に置いておくと、香りを楽しみながら眠りにつけます。

4-5.マッサージに行く

ストレス解消のために、マッサージに行くこともおすすめです。マッサージは自分でもできますが、プロにしてもらうことで非日常の空間を味わえます。マッサージに行くと、サロンで整えられている環境で思う存分心を落ち着かせることができるのです。

また、体の血行がよくなるのもメリット。コリが取れたりむくみが取れたりすることで、体も心も軽くなります。マッサージに行くことはストレス解消になり、結果としてニキビの予防に繋がります。

5.まとめ

ストレスでニキビができてしまう理由や原因を知ることができましたね。

大人になってからできるニキビは、仕事や日常生活のストレスが要因でできてしまうケースが多いです。ニキビができてしまう前にストレスを発散しておくことが重要。いつまでも健康な心と肌を手に入れるために、自分のストレス発散の方法を見つけておきましょう。