横須賀名物の「食べられるケイタイ」って、なんだ!?
(上)真面目一筋のおじさんのようなパッケージに、親近感。6個入り税込み525円(下)一皮むくと、なんだよ、ただの四角じゃねーか!なんて怒らないでね、「もしもーし」と言っても、当然返事はありません
食べられるケイタイが、横須賀にあると聞いた。といっても、通話はできない、携帯電話型のお菓子「YRP携帯サブレー」である。


YRPとは、NTTドコモをはじめとした、電波・情報通信技術の関連施設が集まる場所「横須賀リサーチパーク」のこと。2002年11月に、「YRP5周年記念イベント」の1つとして作られたのが、このサブレーだという。

でも、だからといってなぜあえて携帯でサブレーを? サブレーって、普通はハトとか可愛い動物で作るもんじゃないのか? 製造元の大そねに聞いてみた。

「日本の頭脳・YRPから、『携帯電話発祥の地』として、携帯電話をモチーフとして作ってほしいという依頼があったんです」

販売場所はYRPや横須賀市役所地下売店、横須賀テレコムリサーチパークなど8箇所で、企業の研修で来た人などが、土産として買うことが多いとか。

ところで、「携帯電話発祥の地 横須賀 YRP携帯サブレー」と書かれた、地味で生真面目なデザインのパッケージが泣かせるが、これは「YRPと市役所のコンピュータ関係の人とが相談して作ったもの」とのこと。

また、個包装には携帯電話が描かれているものの、一皮むくと、本体は長方形の板状のお菓子に「YRP」の焼印がしてあるだけである。せめて携帯電話型にしてほしい…なんて贅沢は言わない。何も足さない、何も引かない…なんて何かのCMみたいだけど、この朴訥さ、実直さ、シンプルさ。お役所開発ならではの、ほのぼの心あたたまるお菓子だと思いませんか?(田幸和歌子)
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