中国の自動運転企業「文遠知行(WeRide、ウィーライド)」はこのほど、広東省広州市黄埔区にミニバンタイプの新型自動運転タクシー(ロボタクシー)「GXR」を投入し、24時間サービスの提供を開始したと発表した。同区内であれば、ワンクリックで呼び出して目的地に直行できる。

GXRはウィーライドが都市部の移動手段として設計した量産型ロボタクシーで、自動運転レベル4で公道での商用運行ができる。第3世代の高性能コンピューティングプラットフォーム「HPC 3.0」は、米NVIDIA(エヌビディア)の自動運転向けチップ「DRIVE Thor X」を搭載し、毎秒2000兆回以上の演算処理を実現する。また、新型のセンサーシステム「Sensor Suit 5.6」が、闇夜や雨、雪、スモッグといった悪天候時でも、歩行者や割り込み車両、工事現場などを確実に検知する。

世界唯一、6カ国でライセンス取得!中国「WeRide」、サウジでもロボタクシー試験運行へ

ウィーライドの2025年4~6月期決算は、純損失が4億600万元(約85億円)と前年同期比でやや縮小した。売上高は前年同期比60.8%増の1億2700万元(約27億円)に拡大した。うち主力のロボタクシー事業は836.7%増の4590万元(約9億6000万円)と爆発的に成長し、全体に占める割合は36.1%と過去最高を記録した。

同社はグローバル展開を進めるため、中国、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、シンガポール、フランス、米国で自動運転ライセンスを取得している。

*1元=約21円で計算しています。

(36Kr Japan編集部)

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