
■約6割の就活生がAIを活用する一方、AIにジャッジされることには抵抗感
就活でAIを使うことについて「効率的で助かる」と感じている人が128人と最も多く、次に「新しい視点が得られて面白い」という回答が支持された。就活生は、AIを有益なものと捉えて活用していることがうかがえる結果に。一方で、「AIを使ったことがバレないか心配」と答えた人も63人と多く、AIの活用に後ろめたさを感じたり、企業からの見られ方を心配する人が一定数いることもわかった。

一方で、118人と3分の1以上の就活生が「AIは活用していない」と回答しており、デジタル世代と称されるZ世代内部においても、AI格差が開いていることがうかがえる。

また、「公平な評価が期待できる」という肯定的意見や「特に気にならない」という中立的な声も一定数あり、Z世代は、AIの利点も理解しつつ、人による評価とのバランスを求めていると同社は推察。

■否定的な態度ではなく、一人ひとりに向き合ってほしい
就活生が最も嫌だと感じる企業の対応は「高圧的・否定的など、コミュニケーションの姿勢」が圧倒的。先程のAIより人にジャッジされたい心情も含めて、企業に対して人として丁寧に向き合ってほしいと感じていることがうかがえる。また、「学歴や外見でレッテルを貼られるなど、個人評価が不公平」や「採用基準が不明確・選考結果が遅いなど選考プロセスの不透明さ」も上位を占めており、Z世代が公平性と透明性を重視し、一人の人間として尊重される選考プロセスを求めていると同社は推察。



■自己分析は大事だと感じる反面、負担にも
就活で負担に感じることとしては、「自己分析・自己PRの作成」が突出して多く、次いで「面接の準備・練習」、「エントリーシートの作成・提出」、「モチベーションの維持・精神的負担」と続く。この結果から同社は、説明会参加や日程調整といった事務的な面よりも、内省やモチベーションの管理がより大きな負担となっていることが見て取れるとしている。
また、就活プロセスに対する調査では「自己分析は意味がある」と評価しながらも、「自分と向き合うことが大変」と感じる、就活生特有のジレンマが浮き彫りになったとのことだ。

「大学教授」や「大学の先輩(ゼミ)」なども相談先として一定の役割を果たす一方、「AI(ChatGPTなど)」や「SNSやオンラインコミュニティ」といったデジタルツールの活用はまだ少数派。Z世代でもオンライン上よりリアルな人間関係が相談相手として重視されている傾向が見られる結果に。
なお、「誰にも相談しない」は3番目に多く、同社は、一定数の学生が悩みを抱え込んでいる実態が浮かび上がったとしている。

調査方法:インターネット調査(QIQUMOを利用)
調査時期:2025年4月
有効回答:企業に就職予定の大学生・大学院生300名
<参考>
BaseMe『就活に関する実態調査』