ひとり暮らしの「お盆」、実家へ帰省する人は約3割 帰省意向が高いのは10代男性
ひとりぐらし研究所は、現在ひとり暮らしをしている約800名を対象に、今年のお盆休みの実家への帰省意向についてアンケート調査を実施し、結果を公表した。

■今年のお盆休みの実家帰省予定(有効回答数:808名)

お盆休みに実家に帰省する派は、ひとり暮らし全体の約3割と少数派で、帰省しない派が6割と倍の結果となった。

帰省する派の帰省理由は「家族に会いたい」が6割程と最も高い理由で、ついで「お盆の習慣として」、「地元の友人に会いたい」が4割前後と続く。


帰省しない派の理由では「自宅でのんびりしたい」「仕事や予定がある」のほかに、「家族関係が微妙」や「実家の居心地が悪い」という心理的な理由が続き、交通費などの経済的な理由は1割程と低い結果となった。

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今年のお盆休みの実家帰省予定(有効回答数:808名)

■【性別×年代別】今年のお盆休みの実家帰省予定(有効回答数:808名)

性別では女性の方がやや帰省する割合が高い傾向にあるが、性別と年代を掛け合わせて見ると10代男性が4割強と最も高い帰省意向を示した。

男女ともに、10代・20代の若年層で帰省意向が高く、30代以降では徐々に低下する傾向に。特に女性では30代が最も帰省意向が低く、40代になるとわずかに増加。一方、男性では40代になると帰省意向が1割未満にまで急激に下がる傾向が見られる。

これは前述の理由にもあるように30代・40代では管理職に就くなど仕事の責任が増す年代でもあり、またひとり暮らしが長くなるにつれて、その土地での友人や付き合いも増えることで、実家から足が遠のきやすい状況なども一因になっていると同社は考察している。

ひとり暮らしの「お盆」、実家へ帰省する人は約3割 帰省意向が高いのは10代男性
【性別×年代別】今年のお盆休みの実家帰省予定(有効回答数:808名)

■【日常連絡頻度別】今年のお盆休みの実家帰省予定(有効回答数:808名)

離れて暮らす親との連絡頻度について「毎日連絡する」または「週に数回連絡する」と回答した人は全体の43.6%と、約半数。一方で、「半年に1回ほど」または「ほとんど連絡はしない」と答えた人は25.8%と、ひとり暮らしの4人に1人が親とほとんど連絡を取っていない状況が明らかになった。

また、日常的な連絡頻度と帰省意向には比例関係が見られ、毎日または週に数回連絡している人の帰省意向は約8割と高いのに対し、ほとんど連絡を取っていない人では2割弱。

前述の帰省する理由で最も多かった「家族に会いたい」という回答からも分かるように、ひとり暮らしのお盆の帰省意向には親や兄弟など家族との関係性が大きな要因であることがわかる。

ひとり暮らしの「お盆」、実家へ帰省する人は約3割 帰省意向が高いのは10代男性
【日常連絡頻度別】今年のお盆休みの実家帰省予定(有効回答数:808名)

■【性別×年代別】実家に帰省すると感情はどのように変化するか(有効回答数:787名)

実家に帰省すると「元気になる/癒される」といったポジティブな感情を抱く人が多数派で、特に10代・20代の若年層では、男女ともに7割以上がポジティブに感じており、その傾向が顕著となった。

一方で、女性30代では「気疲れする/ストレスを感じる」と回答した人が4割近くにのぼり、この層で帰省意向が低くなる傾向との関係性がうかがえる。

ひとり暮らしの「お盆」、実家へ帰省する人は約3割 帰省意向が高いのは10代男性
【性別×年代別】実家に帰省すると感情はどのように変化するか(有効回答数:787名)

■帰省した際に心がけている行動について(有効回答数:787名)※複数回答

実家に帰省する際の行動としては、「お土産を買って帰る」と回答した人が43.0%と最も多く、次いで多かったのは「親の話し相手になる」で、全体の39.0%となっている。特に男性では42.3%と高く、普段はなかなか話す機会の少ない親とのコミュニケーションを重視している人が多いことがうかがえた。

また、「何もしない」と回答した人は18.0%と少数派で、「家事を手伝う」や実家の家具・家電の修理や庭掃除をするなどの「親が困っていることを手伝う」と回答した人は全体の約3割。


これらの結果から同社は、お盆の帰省は単なる滞在にとどまらず、親のために何かをしたいという意識が伝わるとしている。

ひとり暮らしの「お盆」、実家へ帰省する人は約3割 帰省意向が高いのは10代男性
帰省した際に心がけている行動について(有効回答数:787名)※複数回答【調査概要】
調査期間:2025年7月18日
調査人数:1,004名(有効回答数:808名、設問によって変動)
調査方法:インターネット調査
調査対象:国内在住の男女15~49歳

<参考>
ひとりぐらし研究所『ひとり暮らしのお盆の実家帰省調査2025
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