大日本印刷とJCCL、CO₂分離回収事業で協業開始 GHG削減と新事業創出へ
大日本印刷(以下、DNP)とJCCLは、CO₂分離回収技術を活用した事業開発および温室効果ガス(GHG)排出量削減に向けた協業を、10月より開始すると発表した。

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大日本印刷とJCCL、CO₂分離回収事業で協業開始同協業は、JCCLが有する低コストかつ高効率なCO₂分離回収技術を用いて、DNPグループのGHG排出量削減を推進し、カーボンニュートラル社会の実現を目指すもの。
また、DNPのグループ会社であるDNP科学分析センターは、JCCLのCO₂分離回収装置を導入し、同社顧客に向けたCO₂分析サービスの提供を10月より開始するとしている。

協業の一環として、DNPとJCCLは、JCCLの固体吸収法および膜分離法を組み合わせたCO₂分離回収技術を活用し、DNPグループ工場での排ガス回収検証や装置製作に取り組む。2030年度を目途に、DNPの各工場に装置を展開し、Scope1に該当するGHG排出量の削減を図る計画である。加えて、両社はこのプロセスで得たノウハウを新たな事業開発にも活用していくという。

また、CO₂分離回収技術の高度化および装置・モジュールの量産化に向け、DNPの印刷技術による量産体制構築と、JCCLのプロセス設計・材料評価技術を掛け合わせることで、生産性評価および商用化への布石を打つ方針である。

さらに、DNP科学分析センターでは、JCCLの固体吸収法技術を活用し、CO₂吸収剤や回収プロセスに関する分析・評価サービスを10月から提供開始する。これにより、同社の分析体制に新たな機能を加え、より多様な顧客ニーズに対応するとのことだ。

両社は今後、DNPのGHG排出削減およびCO₂分離回収の実用化・技術革新に加え、同様の課題を抱える他企業への事業展開も視野に入れて取り組むとしている。
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